現在、スバル エクシーガ クロスオーバー7の中古車市場は限定的です。2015年4月の販売開始から2018年3月の生産終了までのわずか3年間の短期モデルであることが、流通台数の少なさに直結しています。
中古相場は年式によって大きく異なります。2015年式モデルは32万7000円~179万9000円で最も安価ですが、走行距離が多い傾向にあります。一方、2017年式は55万~193万6000円、2018年式は81万6000円~137万3000円の相場です。同じ年式でも走行距離によって価格が50万円以上変動することは珍しくありません。2017年4月以降のマイナーチェンジモデルでは「2.5iアイサイト」「モダンスタイル」といった標準グレードのほか、特別仕様車「X-ブレイク」の装備充実化により、後期型がより人気を集めています。
グレード選択も重要です。特別仕様車「X-ブレイク」は17インチアルミホイール、専用リアオーナメント、X-BREAK専用の内装デザインが施されており、中古市場でも人気が高いため価格が高めです。一方「モダンスタイル」は装備が基本的ですが、購入後のカスタマイズ余地が広がります。
水平対向エンジンは横置きシリンダーの構造上、エンジンオイル漏れが発生しやすいという宿命的な弱点を抱えています。購入前の整備履歴確認は最優先事項です。前オーナーがディーラー定期点検を受けているか、エンジンオイル交換の実施頻度は適切だったか、を確認してください。
CVT(無段変速機)の圧送交換履歴も重要です。CVTフルード交換が100万円に近い高額費用になるため、中古購入後まもなく交換が必要になると痛手となります。走行距離が10万km超の車両では特に注意が必要です。エアコンのエバポレーター洗浄も、修復費用が3万円程度と比較的高額なため、エアコンから異臭がしないか確認しましょう。
修復歴のある車両は絶対に購入を避けてください。フレーム修正履歴があれば直進性に影響し、長期的な故障リスクが跳ね上がります。ルーフレール後端の浮きについては、過去のリコール対応状況を確認して、対策品に交換済みか否かをディーラーで照会できます。
公表燃費はJC08モード13.2km/Lですが、実際の燃費はこれより低い傾向にあります。AutoC-Oneの実燃費調査では、X-BREAKグレードの平均実燃費は12.2km/Lとなっており、市街地走行で9.7km/L、郊外路で12.4km/L、高速道路で16.2km/Lという成績です。
この燃費性能は同世代のハイブリッドSUVに比べると見劣りしますが、2.5リッター自然吸気ガソリンエンジン搭載の大型SUVとしては平均的です。実運用では通勤で主に市街地走行という条件では月間燃料費が5万円を超える可能性もあります。年間走行距離1万kmを想定すれば、年間ガソリン代は約50万円の計算です。
ただし、排気量2498ccの高いパワー(最高出力127kW/173PS、最大トルク235N・m)を考慮すれば、この燃費は妥当な水準といえます。2列目・3列目を使用する走行機会が多い家族利用であれば、ガソリン車の選択肢として許容範囲内です。
最大の強みがアイサイト(EyeSight)ver.2の標準搭載です。2015年度のJNCAP予防安全性能アセスメントでは、46点満点中45.9点を獲得して「先進安全車プラス(ASV+)」の最高ランクに選定されました。この成績はスバルの全アイサイト搭載車種で達成した快挙です。
搭載される安全機能には、衝突被害軽減制動制御装置(AEBS)による自動ブレーキ、車線逸脱警報装置(LDWS)、適応型クルーズコントロール、バックビューモニタが含まれます。特に先行車検知の精度が高く、高速道路での突然の渋滞対応に威力を発揮します。ただし、カメラが汚れると機能が低下するため、定期的なクリーニングが必要です。
現在2025年の最新基準で評価すれば、この安全性能は時代遅れの感がありますが、当時としては一流水準でした。中古車購入時には、アイサイトカメラのレンズ状態を確認し、調整履歴がないか確認してください。
国内SUVでは5人乗りが標準の中、3列シートで7人乗車が可能という稀有な存在です。シアターシートレイアウトにより、1列目から3列目に向けて座面が段階的に高くなるため、3列目からも前方視界が確保されています。これは長距離ドライブで後席乗客の快適性が大きく向上することを意味します。
3列目シートの足元空間は、大人が座るには若干狭いという制限がありますが、子どもの乗車や緊急時の補助的な座席としては十分実用的です。2列目・3列目シートの折り畳みにより、ラゲッジスペースは最大で広大な容積を確保できます。4つのシートアレンジモード(6人乗り時のラゲッジ優先、7人乗り時の全員乗車、2列目単独使用時の大型荷物対応、3列目展開時の広大フラットスペース)により、用途に応じた柔軟な対応が可能です。
全長4780mm、全幅1800mm、全高1670mmという外寸は、庭付き戸建住宅のガレージでは駐車が困難になる可能性があります。購入前に自宅駐車スペースの実測確認が不可欠です。
スバルと世界でもポルシェのみが採用する水平対向エンジンは、独特の走行フィールを実現します。エンジンが横置きのため、重心が低くなり、コーナリング時の安定性が向上します。左右のシリンダーがシーソーのようにバランスしながら動作するため、振動が相互に打ち消され、乗り心地が滑らかになるのです。
直列6気筒に比べると部品点数が多く、製造コストが高いため、新車では割高になりますが、中古相場では他のSUVと大きな差がありません。実際のドライビングフィールは、ステアリング応答性が敏感で、ハンドリングが軽快という特徴です。街乗りでの小回りは最小回転半径5.5mと、サイズの割に良好です。
ただし、水平対向エンジンはサービス部品の在庫がディーラーでも限定的な場合があり、修理が必要になった際に部品入手に時間がかかる可能性があります。独立系修理工場では対応困難な場合も多く、修理費が高くなりやすい傾向があります。
同時代の7人乗りSUVはトヨタ エスティマ、ホンダ オデッセイが競合です。エスティマはミニバン的な3列シートで、クロスオーバー7より床が高く、悪路走行能力は劣ります。オデッセイはFFレイアウトのため、冬季雪道走行ではクロスオーバー7のフルタイム4WDが優位です。クロスオーバー7は走行性能重視の設計で、コーナリング能力はこれら競合車を上回ります。
中古相場では、クロスオーバー7は同年式のエスティマと比較して10~30万円高い傾向があります。これは希少性による価格プレミアムです。燃費性能ではハイブリッド搭載のエスティマやオデッセイが優位ですが、クロスオーバー7は加速力の優位性で補完されます。購入動機が「見た目の個性」「走行性能」である場合、クロスオーバー7は最適な選択肢です。一方、「燃料代を最小化したい」「商用利用で大型荷物運搬」が目的なら、エスティマやハイエースを検討するべきです。
<参考リンク>
クロスオーバー7の整備情報と一般ユーザーの維持費実例を確認できます。
みんカラ - エクシーガ クロスオーバー7のメンテナンス・整備手帳
中古車相場の最新情報と在庫検索ができます。
カーセンサー - スバル エクシーガクロスオーバー7 中古車情報
グーネットでは全国の中古車在庫と詳細スペック比較が可能です。
グーネット - エクシーガクロスオーバー7(スバル)の中古車
十分な情報が収集できました。これで記事の作成に必要な情報が揃いました。単語リストを基に記事を作成します。