エンジンオイル交換しないと起こる故障と症状

エンジンオイルを交換しないまま放置すると、愛車にどんな深刻なトラブルが待ち受けているのでしょうか?燃費悪化からエンジン焼き付きまで、知っておくべきリスクとは何でしょうか?

エンジンオイル交換しないと発生する症状

エンジンオイルを交換しないとこうなる
⚠️
燃費が悪化する

劣化したオイルは密封作用が低下し、必要以上の燃料を消費します

🔧
エンジン性能が低下する

潤滑作用が失われ、部品の摩耗が進行してパワーダウンします

🔥
最悪は焼き付きが発生

冷却効果低下により高温状態が続き、エンジンが停止する危険性があります

エンジンオイル交換しないと燃費が悪化する理由


Fkstyle 6L大容量 手動式オイルチェンジャー 上抜き式 ジャッキアップ不要 高密度HDPE素材 軽量1.34kg 多用途 目盛り付き 水槽にも エンジンオイル交換 ポンピング式
エンジンオイルを交換しないと、まず目に見えて現れる症状が燃費の悪化です。劣化したエンジンオイルは粘度が低下し、ピストンなどのパーツの動きを鈍らせるため、通常よりも多くの動力が必要になります。さらに、密封作用も低下するため、シリンダーとピストンの隙間から燃焼ガスや爆発が漏れてしまいます。
参考)オイル交換しないと車の不調につながる 適切な交換タイミングは…

気密性が低下すると燃焼効率が悪くなり、必要以上の燃料を消費することになります。潤滑作用の低下によってエンジン内部の部品同士の摩擦が増え、ピストンがスムーズに動かなくなるため、さらに燃料消費が激しくなるという悪循環に陥ります。イエローハットの調査によると、3,000km~5,000kmまたは3~6ヶ月での交換を怠ると、こうした燃費悪化の症状が顕著に現れます。
参考)エンジンオイル交換をしないとどうなる?役割と適切な交換時期を…

エンジンオイル交換しないとエンジン性能が低下する

劣化したエンジンオイルを使い続けると、エンジンの性能低下が避けられません。エンジンオイルの清浄作用が弱くなると、エンジン内部に汚れやスラッジが蓄積していきます。普段よりもエンジン音や振動が大きく感じられるときや、加速に時間がかかるときは、エンジンの不調のサインです。​
潤滑性能が低下すると、エンジン内部の金属部品同士の摩擦を抑えられなくなり、各部品の摩耗が進みます。その結果、各部品が適切に動かなくなり、エンジンの性能が著しく低下することにつながります。エンジンの効率が下がることで加速力も低下し、明らかなパワーダウンを引き起こします。定期的な交換を怠った車両では、こうした性能低下が段階的に進行していきます。
参考)エンジンオイルの交換時期はいつ?目安や費用、交換しないとどう…

エンジンオイル交換しないとピストンリングが固着する

エンジンオイルを長期間交換しないことで起こる深刻な症状の一つが、ピストンリングの固着です。ピストンリングは、シリンダーの内壁に付着したエンジンオイルを適度に落として薄い油膜を残す重要な役割を果たしています。しかし、オイル交換を怠ると、オイル内に金属粉が混入し、この金属粉がピストンリングにスラッジとしてへばりつきます。
参考)【5分記事】ピストンリングの固着を解消するのに添加剤は効果あ…

ピストンリングにスラッジが蓄積すると、リングが縮まった状態で固着し、シリンダーとの間に隙間ができてしまいます。その結果、正常に油膜が作られず、「オイル上がり」やオイル消費の増加につながります。ピストンリングの固着が進むと、軽度であれば2万円~5万円の修理費用がかかり、重度の場合はエンジンのオーバーホールが必要になることもあります。オイル交換を怠った代償は、想像以上に高額になる可能性があります。
参考)車のエンジン焼き付き修理費用の相場!故障箇所ごとの修理代を解…

エンジンオイル交換しないと焼き付きのリスクが高まる

最も深刻な症状が、エンジンの焼き付きです。冷却効果が低下したエンジンオイルを使用し続けると、エンジンの熱を抑えられなくなり、急激に温度が上昇します。走行中にエンジンから焦げ臭さや異常な金属音を感じたら、焼き付きの前兆である可能性が高いでしょう。
参考)エンジンオイル交換しないと車は故障する!?エンジンオイルの役…

エンジンが焼き付くと、内部のパーツが高温により溶けて癒着し、完全に動かなくなります。摩耗した部品が金属同士で擦れ合うことで傷がつき、最悪の場合エンジンがかからなくなるといったトラブルにつながります。焼き付きが発生すると、エンジン本体の分解や交換が必要となり、修理費用は10万円を超える高額なものになります。定期的なオイル交換という簡単なメンテナンスを怠った結果、車両火災の危険性さえあるのです。
参考)https://ai-cartender.com/column/1865/

エンジンオイル交換しないと異音や振動が発生する

エンジンオイルの劣化が進むと、普段は聞こえない異音や振動を感じるようになります。通常、エンジンオイルはエンジン内の金属部品に油膜を張ることで、余計な摩擦や振動を防ぎ、エンジンの高速回転を助けています。しかし、オイルが劣化すると部品同士が直接こすれ合うようになるため、金属音や振動を感じるようになります。
参考)エンジンオイル劣化のサインや寿命は?交換タイミングやオイルの…

車に乗っていて異音が気になるようであれば、エンジンオイルの劣化や不足が考えられます。異音がエンジンオイルを原因としたものである場合、放置しているとエンジンの焼き付きやエンスト(エンジンストップ)を起こしてしまう可能性があります。ただし、異音がすべてエンジンオイルの不調であるとは限らないため、一度オイルレベルゲージを使用してエンジンオイルの量を確認することをおすすめします。​

エンジンオイル交換しないとオイル漏れが発生する可能性

エンジンオイルの劣化が進むと、強い摩擦により部品と部品の間に隙間(クリアランス)ができます。この隙間の影響でエンジンの気密性が落ちると、エンジンオイルがエンジン内へ入り込み、ガソリンと一緒に燃える「オイル上がり」という現象が起こります。オイル上がりが起こると、オイルが焼ける臭いとともにマフラーから白煙が出るようになります。
参考)エンジンオイルの劣化をどう判断する?基準と交換時期の見極め方…

エンジンの各部品の接合部には、ゴムや紙などでできた密閉剤(シール、ガスケット、パッキン)が漏れ防止のために備わっていますが、これらが劣化することでオイルが漏れ出します。オイル漏れによって大量のオイルが失われると、エンジンが潤滑不良に陥り、焼き付きにつながります。オイル漏れの修理費用は箇所によって5,000円~8万円程度かかりますが、放置して焼き付きが発生すると、さらに高額な修理費用が必要になります。​

症状 原因 対処せずに放置した場合
燃費悪化 密封作用・潤滑作用の低下 燃料費の継続的な増加
エンジン性能低下 部品の摩耗進行 加速力低下、走行性能の悪化
異音・振動 金属部品の直接摩擦 エンジンストップの危険性
ピストンリング固着 スラッジの蓄積 オイル上がり、修理費2~5万円
オイル漏れ シール・パッキンの劣化 焼き付き、修理費10万円超
焼き付き 冷却効果の喪失 エンジン交換、車両火災の危険

エンジンオイルの5つの役割と重要性

エンジンオイルには、車の正常な動作を支える5つの重要な役割があります。まず潤滑作用として、エンジン内の金属パーツの摩擦を減らし、分速数百回~数千回の高速運動をする部品の摩耗を防ぎます。次に密封作用により、ピストンとピストンリングの隙間に油膜を作り、ガス抜けを防いでパワーロスを抑えます。
参考)https://www.sunoco.co.jp/product/automotive_lube/whats_oil/03/

冷却作用では、燃焼や摩擦熱で高温になるエンジン内部を循環することで熱を吸収し、オーバーヒートを抑制します。清浄作用として、ガソリンの燃焼時に発生するスラッジや摩擦でできる金属粉を回収し、エンジン内を清潔に保ちます。最後に防錆作用により、エンジン内に油膜を張ることで、温度差により発生する水分から金属部品を守り、錆や腐食を防ぎます。これら5つの役割を理解することで、オイル交換の重要性がより明確になります。​

エンジンオイル交換の適切な時期と目安

エンジンオイルの適切な交換時期は、車種や使用状況によって異なりますが、一般的な目安が存在します。普通車(ガソリン車)の場合、3,000~5,000kmまたは3~6ヶ月のどちらか早い方が推奨されています。軽自動車はエンジンを高回転で使うため、オイルへの負担が大きく、同様に3,000~5,000kmまたは3~6ヶ月での交換が必要です。
参考)エンジンオイル交換の目安は?

ターボ搭載車は高温・高圧になるタービンの軸を潤滑・冷却しており、オイルの劣化が非常に早いため、3,000kmまたは3ヶ月での交換が推奨されます。ホンダでは車種によって10,000kmまたは12ヶ月ごと、ターボ装備車では5,000kmまたは6ヶ月ごとの交換を推奨していますが、シビアコンディション(未舗装路、山道、短距離走行の繰り返しなど)での使用が走行距離の約30%以上の場合は、より短い間隔での交換が必要です。オイルフィルターは、オイル交換2回につき1回のペースで交換すると良いでしょう。
参考)【クルマ】エンジンオイル交換はどれくらいの頻度で行えばよいの…

エンジンオイルの劣化を見分ける方法

エンジンオイルの状態を自分で確認する方法として、オイルレベルゲージを使用する方法があります。オイルレベルゲージはエンジンに隣接して備えられており、スティック状のゲージでオイルの状態を確認できます。確認する際は、エンジンが完全に冷えた状態で、車両を平坦な場所に停めて行いましょう。
参考)エンジンオイル漏れはなぜ起こる?原因別の対処法と予防策を…

オイルの色が黒くなっている場合は、劣化が進んでいる状態です。本来、エンジンオイルは薄い茶色をしていますが、エンジンを稼働することで細かい鉄粉などの汚れがオイルに混ざり、少しずつ黒色に変化します。オイルレベルゲージには2つの穴、または「H」と「L」の印がついており、ゲージを奥まで差し込んで引き上げた際に、両方にオイルが付着していれば適正量です。片方にしか付着していない、または両方に付着していない場合は、オイルが不足している可能性があります。油量・汚れ・色をチェックし、これらに該当する場合は可能な限り早く交換することを心掛けましょう。​

エンジンオイル交換の費用相場と依頼先の選び方

エンジンオイル交換の費用は、依頼先やオイルの種類、車種によって大きく異なります。普通自動車の場合、エンジンオイルは1Lあたり1,000円~2,000円程度で、普通車に必要な量は3~4.5リットルです。交換工賃は最大2,000円程度ですが、業者によっては店舗独自のキャンペーンや会員特典により、工賃が無料になるケースもあります。
参考)エンジンオイル交換にかかる費用はいくら?費用の目安と業者の選…

依頼先による費用相場を比較すると、カーディーラーは4,000~10,000円程度、ガソリンスタンドは4,000~6,000円程度、整備工場は2,000~4,000円程度、カー用品店は1,000~2,500円程度となっています。業者を選ぶ際のポイントとして、インターネット上での口コミや評価をチェックし、実際のサービスや品質についての情報を得ることが重要です。あまりに安い料金の場合は品質やサービスが適切か確認し、複数の業者から見積もりを取って、追加料金の有無についても事前に確認しておくと安心です。​

エンジンオイル交換を怠った場合の修理費用

エンジンオイル交換を怠った結果発生する修理費用は、症状の重さによって大きく変動します。軽度のエンジン焼き付きの場合、ラジエーターの修理で1万円~3万円、ピストンリングの交換で2万円~5万円、オイルポンプの修理で3万円~6万円程度が相場です。これらの修理は専門の整備工場で行うべきで、早期発見すればコストを抑えることができます。
参考)エンジン本体の修理代はいくら?オイル漏れや焼き付き修理の費用…

オイル漏れの修理費用は、漏れやすい箇所によって5,000円~8万円程度かかります。しかし、オイル漏れを放置して焼き付きが発生した場合、エンジン本体の分解や交換が必要となり、修理費用は10万円を大きく超える高額なものになります。定期的なオイル交換であれば1回あたり2,000~7,500円程度で済むことを考えると、交換を怠った代償がいかに高額かがわかります。専門家によると、定期的なメンテナンスや異常兆候を早期に発見して修理することで、大きなトラブルを未然に防ぐことが可能です。​
<参考リンク>
エンジンオイルの役割と交換時期の詳細について
エンジンオイル交換をしないと車が故障する?起こりうる症状や対策 - ENEOS
車種別の推奨交換時期について
エンジンオイル交換はどれくらいの頻度で行えばよいのでしょうか - Honda
エンジンオイル交換の費用比較
オイル交換しないと車の不調につながる 適切な交換タイミングは? - グーネット
焼き付き修理費用の詳細
車のエンジン焼き付き修理費用の相場!故障箇所ごとの修理代を解説