2025年末から2026年初頭にかけて新型スバル360トラックが登場するという噂が、SNSやYouTube動画を中心に拡散されています。しかし、スバル公式からは一切の発表がなく、開発中のテスト車両やコンセプトモデルの情報も確認されていません。実際のところ、現時点でスバルが新型360トラックを開発している証拠は存在せず、こうした噂の信憑性は極めて低いと言わざるを得ません。
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スバルは2012年に自社製軽自動車の生産を完全に終了しており、現在はダイハツからのOEM供給に完全依存しています。サンバーもハイゼットトラックのOEM供給という形で販売が続いていますが、スバル独自の軽トラック開発に再び乗り出す経営判断は考えにくい状況です。
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また、情報源の多くはAI生成画像や信頼性の低いYouTube動画であり、出典が明確でない情報が大半を占めています。車両購入を検討されている方は、くれぐれもこうした未確認情報に基づく事前予約や契約は避け、公式発表を待つことをお勧めします。youtube+1
噂されている新型スバル360トラックの価格帯は、ガソリン仕様で約110万円、ハイブリッド仕様で約136万円、EV仕様では180万円から230万円と予想されています。これらの価格設定は現代の軽商用車市場において非常に魅力的ですが、あくまで憶測の域を出ない情報です。
スペック面では、760ccターボハイブリッドエンジンが搭載され、最大出力は約80PSになるという予想が立てられています。これは初代スバル360の2ストロークエンジン(出力約25~30PS)と比較すると、約2~3倍の性能向上となります。燃費性能は高効率ハイブリッドシステムにより20~25km/L前後が見込まれるとされています。
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装備面では、LEDヘッドライト、360度カメラ、緊急ブレーキ機能などの先進安全装備が搭載される可能性が指摘されています。駆動方式はFF(推定)が基本で、一部グレードにAWD設定がある可能性も取り沙汰されています。しかし、これらのスペック情報はすべて非公式の予測であり、実際の製品仕様とは大きく異なる可能性があることを理解しておく必要があります。
スバル360は1958年3月3日に富士重工業(現スバル)から発売された、日本初の本格的な軽四輪乗用車です。通産省が1955年に提示した国民車構想に呼応する形で開発され、当時としては画期的な4人乗り、最高時速83kmの実用性能を実現しました。発売当時の価格は42万5000円で、高度経済成長期の到来とともに一般家庭にも手の届くマイカーとして爆発的に普及しました。
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この成功を受けて、1961年2月にスバル360をベースとした商用車「サンバートラック」が登場しました。スバル360と同じRR(リアエンジン・リアドライブ)レイアウトを採用し、356ccの空冷直列2気筒2ストロークエンジンを搭載、最高出力18ps、最大トルク3.2kgmを発揮しました。キャブオーバー型でありながら低床設計を実現し、当時の軽四輪トラックの中で最も広い荷台スペースを確保していました。
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サンバーの特徴的な設計思想として、運転席のペダルオフセットを避けるため前席を前輪の上に配置し、人間第一の基本思想を貫いたことが挙げられます。1961年9月にはクローズドボディのサンバーライトバンが追加され、翌1962年には本家スバル360を超える生産台数を記録する大ヒット車となりました。バンをファミリーカーとして使用するユーザーも現れるなど、RVの先駆けとしても存在感を示しました。
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スバル製サンバーは51年間にわたって生産が続けられ、「農道のポルシェ」の愛称で親しまれましたが、2012年に自社生産を終了し、現在はダイハツのハイゼットトラックのOEM供給という形で販売が継続されています。
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スバル360トラックの最大の特徴は、リアエンジン・リアドライブ(RR)レイアウトの採用にあります。このレイアウトは、エンジンを車体後部の駆動輪(後輪)の直近に搭載することで、荷物を積んでいない空車時でも後輪にしっかりと荷重がかかり、優れたトラクション(駆動力の伝達効率)を発揮します。
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特に商用トラックにおいては、滑りやすい路面や未舗装路、坂道などでの走行安定性と登坂力が求められますが、RRレイアウトはこれらの条件下で抜群の性能を発揮しました。坂道でもパワー不足を感じにくく、機敏に駆け上がることができるのは、このRRレイアウトならではの利点です。
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さらに、エンジンが運転席の真下にないため、一般的なキャブオーバー型軽トラックと比較して、運転席へのエンジンの熱や振動、騒音が伝わりにくいという快適性の面でもメリットがありました。実際、サンバートラックに乗っていたユーザーからは「商用車とは思えないほど静かな車内」という評価が寄せられ、交通量の多い場所での信号待ちでエンストに気付かなかったというエピソードもあります。
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また、RRレイアウトはフル積載時も空荷の時も車体の姿勢が傾きにくく、常に同じ乗り心地が得られる点も高く評価されました。エンジン部分を除けばプロペラシャフトが不要な分、低床化も実現でき、重い荷物の積み降ろし性に優れるという実用面での大きなアドバンテージもありました。
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現代の軽商用車市場では、環境性能と実用性の両立が大きなテーマとなっています。2025年現在、軽トラック市場においてハイブリッドシステムの導入が検討されており、トヨタの新型ピクシスに軽トラック初のハイブリッドが搭載されるという噂も浮上しています。660ccの直列3気筒ターボエンジンに電動モーターを組み合わせたシステムにより、燃費性能の大幅な向上が期待されています。youtube
一方、スバルは2012年に自社での軽自動車生産から完全撤退し、現在はダイハツからのOEM供給に依存する戦略を取っています。スバルが軽自動車市場から撤退した背景には、スズキやダイハツなど専業メーカーとの競争激化があり、スバルは独自のAWD技術や水平対向エンジンなど収益性の高い分野に経営資源を集中させる判断を下しました。
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現在スバルが販売している軽自動車には、ダイハツの予防安全機能「スマートアシスト」が標準装備され、先進安全性能が確保されています。また、プレオプラスのエントリーグレードは97万200円という100万円以下の価格設定で、リーズナブルに購入できる軽自動車として注目されています。
ダイハツは2023年以降、認証不正問題の影響を受けており、新型モデルやOEM展開に消極的な姿勢を見せているとも指摘されています。こうした事情から、スバルが新たに独自開発の軽トラックを投入する可能性は現実的には極めて低く、今後もOEM戦略を継続する見込みが高いと考えられます。
スバル360の復刻版を望む声は根強く存在します。2018年の東京オートサロンでは、スバルアクセサリーブランドが「エルテン」というコンセプトカーを発表し、大きな反響を呼びました。このモデルはスバル360を彷彿とさせるレトロなデザインに先進テクノロジーを融合させたコンセプトで、「絶対に売れるやつ」「軽ハイブリッドは魅力的」といった高評価のコメントが多数寄せられました。
参考)https://news.livedoor.com/article/detail/29422904/
レトロモダンな軽自動車への需要は確実に存在しており、ホンダも2018年の東京オートサロンで「Re:Z」というコンセプトカーを発表し、1970年に発売された軽自動車「Z」の復刻版をテーマとしたモデルを提案しています。これらのコンセプトカーは、旧車デザインに現代の技術を組み合わせることで、新しい市場を開拓できる可能性を示唆しています。
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しかし、コンセプトカーの提案と実際の市販化の間には大きな壁が存在します。スバルの経営戦略として、軽自動車は収益性の観点から自社開発の対象外となっており、OEM供給による販売継続が基本方針です。また、新規開発には膨大な投資が必要となり、限られた市場規模の中でコストを回収できるかという経営判断も慎重にならざるを得ません。
さらに、SNSやYouTubeで拡散されている「新型スバル360トラック」の画像の多くは、AI生成によるフェイク画像であることが指摘されています。リアルに見えても実在する車両ではなく、情報の出所や出典が明確でない場合は慎重に見極める必要があります。ファンの期待と現実のギャップを正しく理解し、公式発表を待つ姿勢が重要と言えるでしょう。
参考:スバル360バン新型に関する詳細な検証記事
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参考:スバルサンバーの歴史と技術について詳しく解説
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