オートゲージの配線色は日本の標準規格と逆になっており、慣れた人ほど一発でミスして数時間を無駄にします。
オートゲージのタコメーターには、赤・黒・白・オレンジの4本の電源配線が付属しています。これを見て「赤がACC(アクセサリー)電源、黒がアース、白がプラス」と思い込んでしまうと、配線が正しくできません。
オートゲージの配線色は、日本の一般的な電装品の標準カラーコードとは異なる体系を採用しています。具体的には以下の通りです。
| 配線色 | 接続先 | 補足 |
|---|---|---|
| 🔴 赤 | バッテリー常時電源(+) | キーOFFでも常時通電している電源へ |
| ⚫ 黒 | アース(−) | ボディアースまたはバッテリー(−)へ |
| ⚪ 白 | ACC/イグニッション電源 | キーONで通電する電源へ |
| 🟠 オレンジ | イルミネーション電源 | スモールランプと連動する電源へ |
日本の一般的な電装品では「赤=プラス電源(ACC)」として扱われることが多く、「白」がバッテリー常時電源というケースはほぼありません。つまり、慣れた人ほど間違えやすい設計になっているわけです。
赤を常時電源へ繋ぐのが基本です。
この配線を誤ると、電源が入らないだけでなく、最悪の場合はメーター内部のICが破損することがあります。特に「ACCとイルミを逆に配線してしまう」ミスが最も多く、オートゲージの公式取り付けマニュアルでも「特に注意すべき点」として明記されています。赤線を常時電源(バッテリー直)へ、白線をACC電源へというのが原則で、この2本だけは絶対に間違えないようにしましょう。
なお、メーター裏の電源カプラーには2系統の電源コネクターが備わっており、どちらからでも電源を取れる仕様です。あまった1系統は、複数のメーターを連結して配線するときに使います。つまり複数メーター購入時は配線の数を節約できます。
参考:オートゲージ取り付けに関する公式マニュアルおよびトラブルシューティング情報
KYPLAZA ケーワイプラザ|オートゲージ取り付けマニュアル・トラブル対応
タコメーターの配線でもっとも難易度が高いのが「回転信号線の取り出し」です。電源4本はどの車でも共通の作業ですが、回転信号だけは車種によって取り出し元が変わります。これを間違えると、針がまったく動かない状態になります。
代表的な取り出し方法は以下の3つです。
OBDから取る方法は手軽ですね。
ただし、すべての車種でOBD2経由の回転信号取り出しができるわけではありません。特に古い軽自動車や一部の輸入車では対応していない場合があります。また、スズキ・ダイハツ・ホンダ・日産など各メーカーで信号線の色も異なるため、事前に車種専用の情報を調べることが不可欠です。みんカラや各種DIYブログで「車種名+タコメーター 回転信号」で検索すると、先人の情報が見つかるケースが多いです。
なお、オートゲージのタコメーター本体から出ている回転信号用の配線は、電源ケーブルに比べて長めに設計されています。ダッシュボード付近に設置する場合は延長不要なことも多く、この点は作業をかなり楽にしてくれます。
一方、電源配線の付属ケーブルは長さが比較的短いため、取り回しによっては0.2sq程度の延長コードで延長する必要が出てきます。延長する際はギボシ端子で接続し、必ず絶縁テープで処理することが条件です。
「オートゲージのタコメーターはほとんどの車に付く」と思っている方は少なくありません。しかし、実際には明確に取り付け不可とされている車種が複数存在します。購入後に「付かなかった」と気づいても、開封・取り付け後では返品対応ができないケースが多く、数千円〜1万円超の損失になることがあります。
取り付けが不可とされている主な車種は以下の通りです。
購入前に確認が必要です。
上記以外でも、「回転信号が取り出せない車種」は取り付け不可となります。たとえばディーゼルエンジン車の多くは標準のオートゲージタコメーターでは非対応ですが、ディーゼル専用モデル(別売)が用意されているので、そちらを選ぶ必要があります。
また、純正でタコメーターが付いていない車種(軽トラなどに多い)でも、回転信号さえ取れれば後付け可能です。この場合、パワーステアリングの電動モーターや点火系コンピューター付近から信号を取っている事例がみんカラなどで多数報告されています。購入前に同じ車種の取り付け実績をリサーチしておくのが、もっとも確実なリスク回避策です。
参考:オートゲージ公式の接続説明ページ(配線色・非対応車種一覧を確認できます)
オートゲージ 接続説明ページ(楽天市場)
配線が完了しても、気筒数の設定を正しく行わなければ表示がズレたままになります。これは意外と見落とされやすいポイントで、設定を誤ったまま使い続けると、実際には3,000rpmなのにメーターが6,000rpmを示すような状態になります。
気筒数の設定は本体背面の小さな穴に差し込むドライバー(精密ドライバー)で行います。設定の区分は以下が一般的です。
設定ミスは意外と多いです。
なお、純正ハーネス経由(ECU近辺)で信号を取る場合、信号の分周比の関係で実際の気筒数と異なる設定が必要になる場合があります。たとえば、あるスズキ車でイグニッションコイルの信号線に接続すると4気筒設定で正常に表示されたが、ECU近辺の別の信号線では8気筒設定にしないとズレたという事例がネット上で報告されています。配線の取り出し元が変わると、適切な気筒数設定も変わることがあると覚えておきましょう。
動作確認は、配線後にエンジンをかけてオープニングセレモニー(針が大きく動く演出)が動作するかを最初に確認します。これが動かない場合は初期不良の可能性があります。次にエンジン始動時のアイドリング回転数(多くの場合600〜1,000rpm付近)と純正メーターの表示を見比べて、大きくズレていれば気筒数設定の見直しが必要です。
取り付け後に「電源は入るのに針が動かない」「夜間しか表示されない」「ACCオンでなくスモールオンで電源が入る」といったトラブルが報告されています。これらのほとんどは、配線の繋ぎ先の「微妙な取り違え」が原因です。
まず「針が動かない」パターンについてです。電源は正常に入っており、オープニングセレモニーも動作しているのに、エンジン始動後に針が一切動かない場合、回転信号線が正しく接続されていないか、信号を取り出している場所が誤っていることがほぼ確実です。信号線の接続箇所を再確認し、エレクトロタップを使っている場合は噛み込み不良が起きていないかチェックしましょう。エレクトロタップはリーズナブルで簡単な反面、接触不良が起きやすいのが弱点です。
次に「スモールオンで電源が入る」パターンです。これは白線(本来ACC電源へ繋ぐべき)をイルミ電源(スモール連動)に誤って接続しているケースです。白とオレンジを入れ替えてしまっている状態なので、2本を正しい接続先に繋ぎ直すだけで解決します。
つまり接続先の見直しが基本です。
「アースが弱い」問題も見落とされがちです。ボディアースは取り付ける場所の塗装を剥がして金属面に直接接続しないと、接地が不安定になります。特に最近の車は塗装が丁寧なため、アース点の処理が甘いと電圧が安定せず、針がフラつくことがあります。アース点はヤスリやドライバーで塗装を削り、金属面を露出させてから確実に接続することが条件です。
また、作業前には必ずバッテリーのマイナスターミナルを外すことが大原則です。通電したまま配線作業を行うと、ショートによってヒューズが切れるだけでなく、ECUなどの高価な電子部品を破損するリスクがあります。一度でも誤った電流をメーターのセンサーラインに流してしまうと、センサーは即座に破損します。この点はオートゲージの公式マニュアルでも「絶対に行わないこと」として明記されているほど重要な注意事項です。
さらに、作業完了後にメーター裏の電源カプラーをいったん抜いてから再接続する手順を踏むことで、メモリー機能がリセットされ正常に動作するようになります。この手順を省略したために「電源は入るのになんか挙動がおかしい」という状態になっているケースも散見されます。購入後は配線完了前に必ず公式マニュアルを一読することをすすめます。
参考:タコメーターが動かない場合の原因と対処法
car-premium.net|タコメーターが動かない原因を解決する方法