2026年の新型オデッセイフルモデルチェンジは、エクステリアデザインにおいて劇的な進化をもたらします。フロントフェイスの最大の特徴は、水平基調の5本バーグリルに立体感のある突起デザインを採用することで、幅広で安定感のあるスタイリングを実現する点です。これまでのオデッセイのイメージを大きく刷新しながらも、ミニバンとしての信頼感を損なわないバランスの取れた設計となっています。
LEDヘッドライトとシーケンシャルターンシグナルの組み合わせにより、現代的で洗練された雰囲気が強調されます。リアデザインも水平基調で統一され、全体として「品のあるミニバン」という新しい印象を打ち出します。側面のロングホイールベースを活かしたゆったりとしたシルエットは継承されつつ、より高級感のあるプロポーションへと進化する見込みです。
一部改良モデルで採用されたBLACK EDITIONの概念も継承される可能性があり、プレミアム感を求めるユーザーにとっても満足度の高い仕上がりになると期待されています。
新型オデッセイフルモデルチェンジでは、室内空間の快適性がさらに高まることが予想されます。特に2列目のシート機構は、現行の4ウェイパワーシートから、さらに細かくカスタマイズできるシステムへと進化するでしょう。オットマン、リクライニング、左右シーウェイ調整がすべて電動化され、長距離ドライブでも疲れを感じさせない快適な環境が実現します。
センターには折りたたみ式テーブル、両側にはUSBポート、シートヒーター、さらには冷却機能の付いたキャプテンシートも検討されていると見られています。これにより、高級車の後席のような快適空間が演出され、特にファミリーユースにおいて大きな利点となります。
質感の向上も重要なポイントで、本革シートの採用グレードが拡大されるほか、インテリアパネルもソフトパッドが増加し、触れて感じる質感が向上します。大型のデジタルメーターやインフォテインメントディスプレイも採用され、操作性と視認性が大幅に改善されるでしょう。
2.0Lエンジンとモーターを組み合わせたホンダ独自の「e:HEV」システムは、新型オデッセイフルモデルチェンジでさらに効率化されます。現行モデルでWLTCモード19.6～19.9km/Lを達成しているハイブリッド性能から、新型では20km/L超えが現実的な目標として設定されていると推測されます。
モーター駆動が基本となるため、スタート時や市街地での走行では極めて静かでスムーズな加速を実現します。実燃費ベースでも17～18km/L程度の高い水準を維持することが期待されており、長距離ドライブにおけるランニングコストの削減は大きなメリットです。
最新のバッテリー技術により、モーター走行の範囲も拡大され、低速クルーズ時はほぼ無音での運転が可能になります。加速性能も力強く、大型ミニバンとは思えないほどのスムーズな走行フィーリングが実現するでしょう。電力回生ブレーキの効率向上により、ブレーキ時のエネルギーロスも最小限に抑えられます。
ハイブリッド4WDは、現行モデルのハイブリッドラインナップにおける最大の欠落点でしたが、新型オデッセイフルモデルチェンジでは「リアルタイムAWD（e:HEV）」の採用が濃厚です。後輪をモーターで駆動することで、プロペラシャフトが不要になり、低床設計という他にはないメリットを保ちながら雪道や悪路での高い走破性を実現できます。
電気式4WDの最大の利点は、必要な時だけ後輪を駆動させることで、燃費の悪化を最小限に抑える点です。現行ガソリン4WDモデルと比べ、より効率的で快適な四輪駆動性能を提供します。降雪地域のユーザーから強い要望があったこの機能により、アルファード／ヴェルファイアの「E-Four」システムと競合する立場を獲得することができます。
トラクション性能と安定性の向上により、雪道での走行安定性が大幅に改善され、特にファミリー層にとって冬季の運転時の不安が大きく軽減されるでしょう。
新型オデッセイフルモデルチェンジでは、Honda SENSING Eliteの搭載により、運転支援技術が次のレベルへと進化することが期待されています。高速道路でのハンズオフ機能をはじめ、より高度な自動運転支援が実現します。
衝突軽減ブレーキ（CMBS）の精度向上、車線維持支援システム（LKAS）の改善、アダプティブクルーズコントロール（ACC）の最適化が実施されます。特にフロントカメラの広角化と高精度化により、交差点右折時の対向車や歩行者、自転車の検知性能が飛躍的に向上することは大きなアドバンテージです。
近距離衝突軽減ブレーキが強化され、低速時の予期しない急加速や、駐車時の事故防止に効果を発揮します。急アクセル抑制機能も搭載され、うっかりペダル踏み間違えによる事故を予防できます。これらの機能は、ファミリーカーとしての信頼性をさらに向上させ、ドライバーの心理的な負担を軽減するでしょう。
新型オデッセイのフルモデルチェンジ時期が2026年に確定するかどうかは、ホンダからの公式発表を待つ必要があります。しかし、現在入手可能な情報から判断すると、2025年後半から2026年春夏にかけてのデビューが最も現実的なシナリオと言えます。
業界関係者の見方では、トヨタが同じプレミアムミニバンセグメントで競争力を持つアルファード／ヴェルファイアをリニューアルした後、ホンダが次の一手を打つというのが一般的なマーケティング戦略です。これまでの10年以上の販売期間を経て、基本骨格の完全刷新は避けられない状況になっているのです。
ミニバン市場全体で電動化への流れが加速している中、ハイブリッド4WDの追加は単なる装備充実ではなく、戦略的な選択肢として機能します。降雪地域でのシェア拡大、そして燃費性能の向上による経済性の訴求は、従来のガソリン4WDユーザーにも魅力的に映るでしょう。
価格については、現行モデル比で上昇が確実視されています。最も廉価なグレードでも500万円を超える可能性が高く、上級グレードのEXモデルでは600万円に近づくと予想されています。これは、搭載される先進技術、内外装の質感向上、そして製造原価の上昇が複合的に作用するためです。
購入検討時の注意点として、発売直後は注文が殺到する可能性が非常に高いという点が挙げられます。新型車の人気度が高い場合、納期が1年を超える事態も想定されます。2024年から2025年にかけての半導体不足が改善されつつあるものの、グローバルサプライチェーンの不安定性は依然として存在します。
3列目シートの使用頻度が高い家族層にとっては、マジックシート機構の改善がどの程度進むのかが重要な確認ポイントになります。現行モデルの床下格納式は収納性に優れる一方、シートのクッション性にはやや課題があるとの声も少なくありません。
新型オデッセイフルモデルチェンジは、単なるモデル更新ではなく、ミニバンカテゴリーにおけるパラダイムシフトをもたらすものとして注視されています。特にハイブリッド4WDの追加、先進運転支援システムの進化、そしてデザイン上の革新性は、市場全体に新たな基準を提示することになるでしょう。
ホンダ オデッセイ 公式サイト：最新情報は公式サイトで確認できます
https://www.honda.co.jp/ODYSSEY/
