ターンシグナル ロードプロジェクション搭載の新ヘッドランプ

ウインカーと連動して路面に矢印を投影する日本初のシグナルロードプロジェクション。LED1個とレンズ2個のシンプル構造で実現した最新安全技術は、交差点での視認性をどう変えるのでしょうか?

ターンシグナル ロードプロジェクション技術

シグナルロードプロジェクションとは
🚗
ウインカーと連動した路面投影

ターンシグナルランプやハザードランプの点灯に合わせて、進行方向を示すシェブロン(V字型の矢羽根)を路面に投影

💡
LED1個とレンズ2個の構成

小糸製作所が開発した極めてシンプルな構造で、ヘッドランプ内部へのコンパクト搭載が可能

日本初量産搭載

2025年5月23日発売のトヨタ新型カローラクロス(Z、GR SPORTグレード)に標準装備

ターンシグナル ロードプロジェクションの基本的な仕組み

 

シグナルロードプロジェクションは、従来のウインカーに加えて新次元の安全表示機能を備えた革新的なシステムです。ウインカーが点灯する瞬間に、ヘッドランプ内部のLEDが照射され、その光がレンズを通して進行方向を示すシェブロン形状で路面に投影されます。このV字型の矢羽根は、オレンジ色の光で明確に描画され、見通しの悪い夜間の交差点でも視認性が確保されます。

 

シンプルながら高い効果を生み出すこの仕組みは、わずか1つのLEDと2つのレンズで構成されるため、既存のヘッドランプ設計を大きく変えることなく搭載可能です。昨今主流のシーケンシャル機能(流れるように点滅する表現)を敢えて採用せず、「方向転換先を歩行者や周囲車両にわかりやすく伝える」という安全性の本質に集中した設計になっています。

 

ターンシグナル ロードプロジェクションの安全効果と交差点での役割

見通しの悪い交差点は、ドライバーにとって最も注意力が必要な場所の一つです。シグナルロードプロジェクションは、従来のウインカーだけでは伝わりづらい進行方向の意図を、路面に直接描画することで視覚的に補強します。特に夜間や雨、霧などの悪天候下では、光のサインが路面に映ることで、自動車の接近と方向変更を歩行者や自転車利用者に強力に知らせることができます。

 

実証実験の結果によれば、プロジェクションマッピング投影は危険を考慮した減速を促し、ドライバーも余裕をもったブレーキ行動が取りやすくなることが確認されています。クルマが見えない死角にいる歩行者に対しても、路面の光で自車の存在と動きを伝えられるため、接触事故の低減に直結する効果が期待できます。電気自動車など走行音が静かな車両や、死角が多いトラック・バスといった大型車両での採用も視野に入れられています。

 

ターンシグナル ロードプロジェクション搭載ヘッドランプの技術仕様

小糸製作所が開発したシグナルロードプロジェクション搭載ヘッドランプは、自動車灯火技術における画期的な製品です。システム構成はLED光源1個と光学レンズ2個という最小限の部品点数に抑えられており、ヘッドランプ内部への搭載性に優れています。投影されるシェブロンは常に均一な形状を保つように設計されており、距離や角度による投影サイズの変化を最小化しています。

 

フロントターンランプとの完全な連動により、ウインカーを操作すると即座に路面への投影が始まります。照射面積は進行方向前方の路面に限定されるため、対向車線や歩道の不要な箇所への投影は防ぎます。また、新型カローラクロスでは「Z」「GR SPORT」グレードに標準装備される形で、トヨタは「大衆車であるカローラでチャレンジすることで、安全な機能が広く普及してほしい」という想いをシステムに込めています。

 

ターンシグナル ロードプロジェクションと従来ウインカーの違い

従来のウインカーは、主に車体側面のターンランプで方向指示を行ってきました。しかし、見通しの悪い場面では十分な認知効果が得られないという課題がありました。シグナルロードプロジェクションはこの課題に対し、ウインカーの光を路面に投影することで、新たな表示次元を加えます。

 

項目 従来のウインカー ロードプロジェクション
情報表示位置 車体側面 前方路面
視認性(夜間) 限定的 高い
死角対策 なし あり
悪天候での効果 やや低下 安定的
投影される形状 該当なし シェブロン(V字)

ターンシグナル ロードプロジェクションの独自的な安全性評価

一般的な安全技術の評価では、単純な機能追加よりも、既存システムとの統合による効果の倍増が重視されます。シグナルロードプロジェクションの独特な点は、ウインカーという単純な機構に光学投影を組み合わせることで、劇的な認知効果の向上を実現している点です。

 

路面への直接投影により、「視線移動」がもたらす危険を軽減できます。ドライバーが通常より下方を向く必要がなく、自然な視線位置のまま路面の情報を感知できるため、認知と判断の時間短縮につながります。特に市街地走行では、複数の情報源(信号、他車、歩行者)を同時に処理する必要があり、路面への統一的な情報表示は認知負荷の低減に寄与します。

 

さらに、このシステムはハザードランプとの連動も備えており、緊急停車時の周囲への通知機能としても機能します。駐停車中の視認性向上は、他車や自転車との衝突リスクを大幅に低減し、駐車場や路肩での安全性を強化する効果が期待できます。

 


小糸製作所の公式発表:シグナルロードプロジェクション搭載ヘッドランプが日本初量産開始となった経緯と技術仕様について詳細が記載されています
ベストカーの詳細記事:新型カローラクロスへの搭載経緯と、海外での類似技術との比較、ドライバーと歩行者の両面での安全効果について解説しています
路面描画技術の総合解説:シグナルロードプロジェクション以外のロードプロジェクション活用事例や、ドライバーアシスト機能としての投影技術の多様な応用について述べられています

 

 


HDBUBALUS 12V LED ターンシグナル インジケータ ウインカー ハーレー ツーリング ソフテイル スリム FLS用 (Aブラック)