トヨタが2026年の発売を予定する新型C-HRは、従来のガソリン・ハイブリッドモデルから大きく舵を切り、電動化による次世代SUVへと進化します。欧州では2025年末から一部地域での販売が始まり、2026年には全域での展開が予定されており、北米市場では同年のデビューが確定しています。一方、日本市場への導入については明確な情報がまだ示されていませんが、SNS上では「日本への復活を望む」という声が相次ぐなど、強い需要が存在しています。
現行C-HRが2023年に登場して以来、海外専用車として日本での販売が終了したことから、新型の国内投入は多くのファンから待ち望まれています。トヨタの2030年時点での約30車種フルラインEVラインナップ計画の一環として位置付けられた新型C-HRは、北米のEV普及を加速させる重要なモデルとなります。
新型C-HRの最大の特徴は、クーペライクな流麗なボディデザインです。2022年に北米で発表されたコンセプトカー「TOYOTA bZ Compact SUV Concept」を基礎としながらも、量産化に向けた洗練が施されています。全長4519mm×全幅1870mm×全高1620mmというボディサイズは、現行型(全長4360mm×全幅1830mm×全高1558-1564mm)と比べてひと回り大きく、より広々とした室内空間を実現しました。
ホイールベースは2750mmに拡大され、居住性と走行安定性の両立が図られています。デザイン面では、最新のトヨタ共通デザイン言語「ハンマーヘッド」を取り入れながらも、現行型のひし形デザイン要素は採用されず、より成熟した表情を獲得しました。ボディカラーのラインナップには単色に加えてツートーンが用意され、個性的なカラーバリエーションでユーザーのニーズに対応しています。特に斬新な2トーン塗装は、高級感を演出しながら、最新のトレンドを反映した選択肢となっています。
リア部分にはトヨタのロゴが浮かび上がるデジタルキーシステムが採用され、ドライバーが車両に接近すると他のライトと共に点灯。事前設定したシート位置やメーター表示、ヘッドアップディスプレイなど、個人設定が自動的に再現される仕様となっており、ユーザーエクスペリエンスの向上が図られています。
新型C-HRの根幹となるのが、BEV専用の「e-TNGA」プラットフォームです。既に販売されているbZ4Xと同様のプラットフォームを採用しながらも、C-HR専用にチューニングを施すことで、独特の走行性能を実現しています。高い剛性を備えたプラットフォームに、バッテリーをクロスフレーム構造に組み込むことで、重心を低く配置し、安定性とハンドリング性能の向上を実現しました。
サスペンション系も専用セッティングが施されており、軽快で俊敏な走行性能が追求されています。パワートレインは前後モーターと総容量74.7kWhのリチウムイオンバッテリーの組み合わせで、システム最大出力338hpを発揮します。北米市場向けの4WDモデルでは、0-60mph(約96km/h)加速を5秒で達成する見込みであり、ガソリン車に引けを取らないダイナミックな加速性能を実現しています。
この性能値は、同クラスのライバルモデルと比較しても競争力を備えており、EV時代のスポーティなコンパクトSUVを求めるユーザーに訴求力を持つ数値です。乗り心地とスポーツ性の両立を目指した設計により、都市部から郊外まで、幅広い使用シーンで快適性を提供する仕上がりとなっています。
新型C-HRには複数のバッテリー容量オプションが設定され、ユーザーのニーズに応じた選択が可能になります。欧州仕様では57.7kWhと77kWhの2種類が用意され、特に77kWh搭載モデルではWLTPモード基準で最大600km(暫定値)の航続距離を実現する見込みです。北米仕様の総容量74.7kWhモデルでは、推定値で約460km(290マイル)の一充電走行距離を実現しており、実用的な航続範囲が確保されています。
この航続距離レベルは、日常的な通勤・通学や週末のドライブ程度であれば、ほぼ充電を意識せずに利用できる性能です。充電性能についても、11kWのオンボードチャージャーを標準装備するほか、上位グレードでは22kWのユニットが用意されています。特に急速充電時には最大150kWの急速充電に対応し、北米仕様では特定条件下で10~80%の急速充電を約30分で完了可能です。
このバッテリー性能とスペックの組み合わせは、EV市場で主流となっている車種と比較しても優位性を備えており、購入後の使用を想定した充電インフラ整備が進む現在、十分な実用性を提供します。
新型C-HRのインテリアは開放感に満ちた設計となっており、モダンで高い質感を備えた室内空間を実現しています。インパネ中央には14インチの大型インフォテインメントシステムが配置され、タッチスクリーン操作で車両の各種機能を直感的に操作できます。同乗者が使いやすい位置にセンターコンソールが配置され、スマートフォンのワイヤレス充電器2基やリアコンソールのUSBポートなど、複数の充電・接続オプションが備わっています。
乗員全員の快適性を追求した装備では、パノラマルーフによる開放感の演出、後席エアコンパネルの装備により、後席乗員の快適性も配慮されています。2750mmのホイールベース拡大により、前後乗員間の空間にゆとりが生まれ、特に後席での居住性が向上しています。416Lの荷室容積は、コンパクトSUVながらも実用的な積載性を確保しており、日常生活から小旅行まで幅広い使用シーンに対応可能な設計です。
これらの内装仕様は、EV時代において、従来のガソリン車と遜色ない、いや優れた快適性を提供するコンセプトを体現しています。
新型C-HRに搭載される「Toyota Safety Sense 3.0」は、予防安全性能の最前線を形成する装備です。二輪車や自転車検知機能付きの衝突被害軽減ブレーキは、従来のクルマだけでなく、自転車や二輪車との事故を未然に防ぐ先制的な防御網を構築しています。渋滞アシスト機能により、渋滞時の運転ストレスを軽減しながら、安全性を維持する支援を行います。
注目すべきは「運転状況の先読みアシスト プロアクティブドライビングアシスト」という機能です。これは従来の予防安全機能を超えて、カメラやセンサーで認識した道路標識や走行パターンから、危険を予測して事前に運転サポートを実施する機能です。例えば、カーブの進入時に速度が高すぎると判断されれば、あらかじめブレーキアシストを準備するといった先制的なアプローチが特徴です。
これらの最新安全装備は、EV化に伴う静かな走行性能と相まって、より一層の安全性と運転のしやすさを実現しています。
新型C-HRのラインナップは、北米市場向けに「SE」と「XSE」の2グレードが発表されています。各グレードの詳細な価格や装備差については、2026年の正式発売時期に合わせて発表される予定です。ただし、参考となる情報として、他地域の価格帯から推測すると、欧州市場での価格帯は、ハイブリッドモデルが約330万円~450万円程度と予測されており、新型CHRのEVモデルがこれを上回る価格帯になる可能性が高いと考えられます。
グレード間の装備差としては、下位グレードの「SE」は基本的な快適装備と安全機能を備えたバリューグレード、上位の「XSE」はプレミアム仕様の内装、上質なシート素材、より充実した快適装備などが想定されます。特にバッテリー容量やモーター出力の異なるバリエーションが複数設定される可能性も高く、用途や予算に応じた柔軟な選択が可能になるでしょう。
購入を検討する際には、目標となる航続距離や快適装備の必要性を勘案した上で、グレード選択を行うことが重要です。
新型C-HRのターゲットとなる市場には、複数の競合モデルが存在しています。ホンダのe-Protoproto、フォルクスワーゲンのID.4、ヒュンダイのIONIQ 5など、グローバルなEV市場で人気を集めるコンパクトSUVが競争相手となります。これらのモデルと比較して、新型C-HRが備えるクーペライクなデザインとダイナミックな走行性能は、スポーティな運転感覚を求めるユーザーに対して明確な訴求力を持つポジショニングとなっています。
トヨタブランドの信頼性と充実したアフターサービス網、そして最新の予防安全技術「Toyota Safety Sense 3.0」の装備は、ファミリーユースや日常的な利用を想定したユーザーからの支持を獲得する要因となるでしょう。特に、従来のC-HR人気が高かった日本市場において、新型CHRの導入が実現されれば、大きな市場インパクトが期待されます。
トヨタの電動化戦略における新型C-HRは、2030年時点での約30車種フルラインEVラインナップ構想の重要なピース、そして北米・欧州市場でのEV普及を加速させるキーモデルとしての役割が担期待されているのです。
<参考リンク>
トヨタ『CH-R+』欧州で発表の詳細スペック情報
<参考リンク>
新型C-HRの北米版スペックと性能比較

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