現行モデルとの比較では、新型CX-5の室内空間革新が顕著です。全長115mm拡大の全てをホイールベース拡張に充当した設計により、前後のオーバーハング(ボディがホイールから張り出した部分)を変えないまま、乗員スペースを最大化しました。
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後席の頭上空間も現行モデル比で29mm余裕が増え、握りこぶし1つ半が収まるサイズに拡張されます。新型CX-5のドアの開口角度は80度と大きく、乗降性も向上しています。現行モデルでは後席足元にスライドレールが露出していた課題も解消され、サンダル履きの乗員でも安心です。
荷室長も現行比で45mm伸び、ベビーカーが縦向きにスッポリ入る収納性を確保しました。路面から荷室開口部までの高さが18mm低下したため、重い荷物積載時の負担も軽減されます。
ホイールベース拡大による走行安定性の向上が、新型CX-5の乗り心地を根本的に改善します。従来モデルではサスペンション減衰力を高めて姿勢変化を無理に抑え込む必要がありましたが、新型では車体の前後方向への揺れが自然に抑制されるため、しなやかで上質な足回り設定が可能になったのです。
CX-60で指摘された「乗り心地の硬さ」と「路面からの突き上げ感」を解消し、フラットで上質な走りへと刷新される見込みです。前席の着座位置も現行比48mm低く抑えられ、ドライバーの運転姿勢が最適化されます。
新型CX-5のボンネット角度は現行比で前方傾斜を抑えたため、ドライバーから見える範囲が広がりました。左右フェンダーの盛り上がりも視野に入り、ボディの先端位置と車幅が分かりやすくなります。
フロントウィンドウは現行モデルと同様に角度を比較的立てているため、斜め前方の視界は良好です。ボディ側面の水平基調化により、斜め後方視界も見やすくなり、狭い駐車場での操作感が向上しています。
新型CX-5のシートは前後席ともに快適設計を採用しています。日本車の中では若干硬く感じますが、背中から大腿部までしっかりサポートし、特に骨盤の支え方が優れているため、長距離移動でも疲れにくいです。
峠道などを走行する際には着座姿勢が乱れにくいため、正確な運転操作が行え、走行安定性と快適性の両立を実現しています。
新型CX-5のパワートレイン刷新は、環境規制と世界販売戦略が主因です。排出ガス規制対応コスト削減のため、北米販売台数が全体の70%を占める中、ディーゼルエンジンの継続開発は見送られました。日本ではディーゼルの人気は高かったものの、世界経営判断による決定です。
マイルドハイブリッド仕様「e-スカイアクティブ G 2.5」は、2.5Lガソリンエンジンに小型モーターとバッテリーを搭載した構成です。モーターが発進や加速時を滑らかにアシストし、燃費性能の向上と走行フィーリングの改善を両立させます。
ストロングハイブリッド搭載予定の「スカイアクティブZ」は、MAZDA3で培われた希薄燃焼技術を進化させた新世代エンジンです。EGR(排出ガス再循環機能)を積極活用し、理想の燃焼に近づけることで、高い燃費性能と走行性能を両立します。
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新型CX-5のストロングハイブリッドはWLTCモード燃費22.0km/L前後を目指し、ライバルであるトヨタ ハリアー 2.5Lハイブリッド(22.3km/L)を意識しています。現行CX-5ディーゼル(17.4km/L)との比較では、ガソリン価格170円/L、軽油150円/Lで計算すると、ディーゼルの1kmあたり燃料コストは約8.6円です。これはガソリン車の燃費換算で約19.8km/Lに相当し、新型ストロングハイブリッドの経済性がディーゼルを上回ることが期待されます。
マイルドハイブリッド仕様の燃費は約15.0km/L前後と予想され、現行モデルの2.0Lガソリン車(14.0~14.6km/L)を上回るレベルへの進化を見込まれています。
スカイアクティブZ エンジンは、欧州ユーロ7、米国LEV4、Tier4などの厳しいエミッション規制に適合する設計です。究極の燃焼に近づく燃焼技術で高い燃費性能と走行性能を両立させるのが特徴です。
マイルドハイブリッドシステムのコスト最適化により、ストロングハイブリッド搭載による価格上昇を抑える狙いもあります。機能をシンプル化し、スカイアクティブXで課題だったコスト面を改善しています。
新型CX-5の発売初期はマイルドハイブリッド搭載車から登場予定です。発売当初のエントリーグレード価格は310万円程度から始まり、ライバル車であるハリアーの2.0L ノーマルガソリン「Sグレード」(312万8000円)に近い価格設定となります。
人気グレードと想定される中級モデルは350万円前後、ストロングハイブリッド追加時の中級グレードは430万円前後となる見込みです。これまでのCX-5は「高性能なディーゼルを割安に」という独自の強みを持っていましたが、新型ではスバル フォレスターやホンダ ZR-Vといった他社の人気SUVと、価格面で真っ向から競合することになります。
新型CX-5のインテリアは、大幅なテクノロジー投進により魅力度が向上します。標準モデルでも12.9インチ、上級グレードでは15.6インチという大型ディスプレイが搭載される予定です。現行モデルの10.3インチから比較すると、これは飛躍的なサイズアップです。
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マツダ車として初となる「Google built-in」採用により、Googleマップはもちろん、GoogleアシスタントやGoogle Playストアまで、Googleエコシステムが車に統合されます。これまで通りワイヤレスのApple CarPlayやAndroid Autoにも対応しているため、接続性は飛躍的に向上しています。
新型CX-5の先進安全装備では、360度ビューモニターが進化しました。モニター画像を記憶しておき、車両下側の路面状況を疑似的に表示する機能が追加され、悪路や段差のある場所を通行する時に便利です。この機能はトヨタ ランドクルーザーのような悪路向けSUVで積極採用されているオプション機能ですが、新型CX-5では拡充される見込みです。
メーターパネルには10.25インチのフルデジタルディスプレイが搭載される予定です。一新されたヒューマン・マシン・インターフェイスにより、情報表示の視認性と操作性が劇的に向上します。
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「マツダのインフォテインメントはやや地味」という従来のイメージを払拭する、大胆なテクノロジー投資が実現されました。Googleのエコシステム統合は、将来的にAI「Gemini」がシステムに組み込まれる可能性も示唆されています。
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通信機能が強化・拡充され、スマートフォンとの連携やオンラインサービスの利用がより便利になります。Google Playストア統合により、各種アプリケーションの追加インストールが可能です。
音声コマンドでカーナビやエアコンなどを操作できるGoogleアシスタント搭載により、運転に集中しながら車両機能を操作できる利便性が実現されました。
新型CX-5では進化した先進運転支援システム(ADAS)が搭載され、安全性がさらに高められます。一新されたヒューマン・マシン・インターフェイスにより、直感的で使いやすい操作環境が実現されました。
強化・拡充された通信機能と組み合わされ、常に最新のセーフティ情報を取得できる仕様が計画されています。
新型CX-5の外観デザインは、現行型に近いシルエットを保ちながら、完全リニューアルの新世代マツダデザインを採用しています。より洗練されたスタイリングへ転換されました。
開発者による設計哲学により、メッキの使用が意識的に控えめにされています。「今はメッキがオヤジ臭く感じられるため」という理由で、シンプルでスッキリしたデザイン基調が採用されました。新型CX-5ではいわゆる「逆スラントマスク」デザインが導入され、都会的で洗練されたフロントフェイスが実現されています。
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内装も上級モデルであるCX-60のデザインや質感が参考にされ、より上質な空間造形へと進化しています。
新型CX-5のフロントウィンドウは、比較的立てた角度設計により斜め前方の視界が良好に保たれています。ボディ側面は現行モデル以上に水平基調となったため、斜め後方も見やすくなります。
ボンネット角度が前方傾斜を抑えた設計により、ドライバーから見える範囲が拡大されました。左右フェンダーの盛り上がりが視野に入り、ボディの先端位置と車幅が分かりやすくなり、都市部での運転操作感が向上しています。
新型CX-5の開発コンセプトは「新世代エモーショナル・デイリーコンフォート」と定義されています。「人馬一体」の走りと「魂動デザイン」を継承・深化させ、眺めて触れて乗ることでの歓びと感動を提供することが目指されました。
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室内空間の広さ、使い勝手、乗り心地、静粛性を進化させることにより、日常の多様なシーンにおける快適な移動をサポートする設計哲学が貫かれています。
新型CX-5の日本国内での発売予定は2026年中と発表されていますが、より詳細には2026年7月から11月ごろの登場になる見込みです。発売当初に登場するマイルドハイブリッド搭載車の予想価格は、エントリーグレード310万円程度から設定される予定です。
2026年4月以降には、フルモデルチェンジを控えて現行モデルの受注停止が始まる可能性があります。販売店では「新型になると値引きはほとんど不可能ですが、現行モデルなら頑張れます」とのコメントが寄せられており、新型登場前の現行型購入検討も賢い選択肢です。
現行CX-5のディーゼルモデルを求めるユーザーは、2025年10月に追加された「XDドライブエディション」の早期注文が推奨されます。おそらくディーラーオプションのサービス装着なども含めると、現行モデルであれば30万円前後の値引きは十分に可能でしょう。
ディーゼル廃止の決定は、世界販売戦略による判断ですが、日本市場での根強いニーズに応えるため、マツダは2025年10月に装備を充実させた「XDドライブエディション」を追加しています。クリーンディーゼルターボが好まれるユーザーは、なるべく早めに注文することが推奨されます。
新型登場直前に現行型購入を検討する場合、販売店への交渉余地が十分に存在します。ディーラーオプションサービス装着を含めると、30万円前後の値引きは十分に見込めます。
フルモデルチェンジを控えた現行CX-5は、現時点ではフルモデルチェンジによる大幅な受注停止に至っていません。2025年10月には一部グレードが廃止されましたが、クリーンディーゼルターボ搭載車には、装備を充実して価格アップを抑えた「XDドライブエディション」が追加されています。
少なくとも2026年7月ごろまでは、フルモデルチェンジ実施予定がないと考えられるため、現行CX-5のガソリンエンジン車もディーゼル車も、現在は注文受け付けが継続されています。
CX-5の購入を検討している方は、新型に関する情報をできるだけ早く入手し、現行モデルと比較検討することが推奨されます。ご自身の使い方や予算に合わせて、最適な一台を選ぶことが重要です。
新型と現行型のパワートレイン、価格帯、装備内容の違いを十分に理解した上で、購入判断を下すことが後悔のない選択へとつながります。
参考資料:新型CX-5の詳細なスペック解説と予想価格比較
マツダ 新型CX-5の価格は310万円~? 発売時期や燃費…
参考資料:新型CX-5のテクノロジーと安全装備の最新情報
https://kuruma-news.jp/post/938615