オートマ車の坂道発進では、Dレンジが最も基本的なギア選択となります 。AT車は自動的に1速からスタートするため、強くアクセルを踏まなければスムーズな発進が可能です 。
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基本的な操作手順。
多くの教習所でも、坂道発進時はDレンジでの操作を基本として指導されています 。Dレンジであれば自動的に最適なギアが選択されるため、初心者でも安全に発進できるのが特徴です 。
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Lレンジは急勾配の坂道や重い荷物を積載した状況で威力を発揮します 。Lレンジでは1速から上のギアに上がらないため、最大のトルクを維持して力強い発進が可能になります 。
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Lレンジの使用場面。
ただし、Lレンジは燃費が悪くなりやすく、エンジン音も大きくなる特性があります 。平坦な道路や緩やかな坂道では、発進後はすぐにDレンジに戻すことが推奨されています 。
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2レンジは主に下り坂でのエンジンブレーキ効果を得るために使用されます 。長い下り坂では、Dレンジのまま走行するとギアが自動的に上がってしまい、フットブレーキに頼りがちになります 。
2レンジの効果的な使い方。
車種によってはSレンジという表記の場合もありますが、機能は同様です 。2レンジを使用することで、フットブレーキの頻繁な使用を避け、安全な下り坂走行が実現できます 。
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坂道発進においてアクセルの踏み加減は成功の鍵となります 。平地での発進よりもやや強めにアクセルを踏み込むことで、確実な前進力を得られます 。
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適切なアクセル操作。
アクセルを踏みすぎると急発進につながり危険ですが、踏み方が弱すぎると後退してしまう可能性があります 。教習所では「アクセルを踏んで車がガクンとなったら前進する力の方が強くなった合図」として指導されています 。
多くの現代車にはヒルスタートアシスト機能が搭載されており、ブレーキから足を離しても1〜2秒間は車両が後退しない仕組みになっています 。この機能を活用することで、より安心して坂道発進の練習ができるでしょう。
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実際の道路環境では、画一的なギア選択ではなく状況に応じた柔軟な対応が求められます。交通状況、天候、車両の状態によって最適なギア選択が変わってきます。
環境別の推奨ギア選択。
市街地の緩い坂道
山道の急勾配
雨天時や雪道
近年の車種では、マニュアルモードやスポーツモードを搭載したAT車も増えており、より細かなギア制御が可能になっています 。ただし、基本的な坂道発進操作をマスターした上で、これらの応用機能を活用することが重要です。