新型パジェロは、三菱のフラッグシップSUVとして位置づけられることから、価格帯も高級志向に設定されます。複数の業界筋からの情報を総合すると、グレード別の想定価格は以下の通りです。
| グレード | 予想価格 | 主な装備 |
|---|---|---|
| G(標準) | 約600万円台前半 | 2.4L PHEVシステム、18インチアルミ、MI-PILOT、布シート |
| G Premium | 約680万円前後 | ナッパレザーシート、電動テールゲート、360°カメラ、パノラマルーフ |
| Exceed | 約720万円前後 | フルデジタルメーター、アンビエントライト、Rockfordサウンド |
| Super Exceed | 約780~800万円 | 専用外装、20インチアルミ、シートベンチレーション、プレミアム内装 |
これは、トヨタ・ランドクルーザー250(約520万~700万円)およびマツダCX-80(約580万~750万円)と比較しても競争力のある価格帯です。ただし、三菱がパジェロに投入するPHEV技術と電動4WD制御により、同等の装備内容で比較した場合、むしろパジェロの方が優位性を持つ可能性が高いといえます。
新型パジェロ最大の魅力は、電動化時代における走破性能の追求にあります。従来のパジェロを支えていた「ラダーフレーム構造」こそ採用されませんが、次世代S-AWC(Super All Wheel Control)とPHEVシステムの統合制御により、むしろ走破性能は向上するとみられています。
新世代S-AWC 2.0では、フロント・リアに搭載された電動モーターのトルクをリアルタイムに配分。従来のエンジン駆動では実現不可能だった「瞬時のトルク制御」により、以下の6つのドライブモードを搭載予定です。
特に注目されるのは「モーター駆動によるトルク発生」です。従来のディーゼルエンジンでは必要なセカンダリー制御を、モーターの瞬時反応性により省略。結果として、砂丘や岩場といった極限の悪路でも、より滑らかかつ力強い走破性を実現します。
新型パジェロのパワートレインは、アウトランダーPHEVをベースにした2.4Lプラグインハイブリッドシステムです。しかし、より大型で重いSUVボディに対応するため、複数の改良が施されることが確実視されています。
詳細なスペックは以下の通りです。
エンジン - 直列4気筒2.4L DOHC MIVEC
電動モーター
バッテリー - リチウムイオンバッテリー
トランスミッション - 8速オートマチック
この構成により、都市内での短距離移動はEVモードで静かに走行でき、充電切れ後はハイブリッドモードで長距離移動に対応。また、悪路ではエンジンとモーターの協調制御により、従来以上の瞬発力を発揮します。
WLTC総合燃費は約16~18km/Lが予想されており、同クラスのディーゼルSUV(約10~12km/L程度)と比較しても大きなアドバンテージを持ちます。
新型パジェロ最大の特徴は、「伝統と未来の融合」というデザイン哲学にあります。従来モデルの無骨さとオフロード感を残しつつ、モダンで洗練された印象へと進化させています。
フロントマスクには、三菱の最新デザイン言語「Dynamic Shield」を採用。ワイド基調のグリルと水平方向のLEDデイライトにより、都市型ラグジュアリーSUVとしての威厳を表現。バンパー下部にはスキッドプレート風のモールディングを配置し、パジェロらしいタフネスを主張しています。
ボディサイズは全長約4,900mm、全幅約1,930mm、ホイールベース約2,850mmと予想され、ランドクルーザー250に近い堂々たる体格を備えます。これまでのパジェロより若干拡大したサイズにより、オフロード性能だけでなく高速道路での直進安定性と静粛性も大幅に向上。アウトランダーPHEVより高く、より角ばったシルエットが、モデル間での明確な差別化を実現しています。
ホイールアーチやドア下部に厚みを持たせることで、SUVらしい重厚感と安定感を演出。テールランプは縦基調のLEDバーライト形状で、従来パジェロの象徴的な「直立した背面デザイン」を進化させています。
新型パジェロは、ランドクルーザー250やCX-80といった競合モデルと比較して、独自の価値を持ちます。その最大の差別化要因は「PHEVによる走破性の実現」です。
ランドクルーザー250は、2.8Lディーゼルエンジン(204ps、51.0kgf-m)で純粋な駆動力を追求しますが、環境規制への対応という課題を抱えています。一方、新型パジェロは2.4L PHEV(総合出力により事実上300ps超相当)で、静粛性・環境性能・走破性を同時に満たす「次世代本格SUV」を実現。
走行モードの切り替え数も、パジェロが6モード(NORMAL、TARMAC、GRAVEL、SNOW、MUD、EV)に対して、ランクル250はフルタイム4WDの単一制御。ドライバーが路面に応じてモード選択できるパジェロの方が、より細かな走行性能の最適化を実現します。
さらに、モーター駆動による瞬時のトルク発生が、従来ディーゼルでは得られない「滑らかな走破力」を提供。極限の悪路での脱出性能において、ひいては新しい基準を提示するモデルとなるのです。
参考リンク:新型パジェロの最新情報
三菱新型パジェロに関する最新スペック、設計思想、PHEVシステムの詳細が記載されています。
ついに復活!新型パジェロの予想価格は530万円~!(autoc-one)
参考リンク:パジェロ復活の背景と三菱の経営戦略
パジェロがなぜ15年ぶりに復活するのか、三菱ブランドの位置づけ、グローバル戦略における重要性が詳しく解説されています。
パジェロ新型2025|発売時期・価格・スペック徹底解説(car-plaza)
市場情報として見落とされがちなのが、新型パジェロの「タイ生産」という戦略的選択です。これは単なるコスト削減ではなく、豪州・中東・アジア地域といった「パジェロの伝統的需要地」における迅速な供給体制確保を狙ったもの。結果として、国内市場での納期短縮(予約から納車まで6~9ヶ月と予想)も実現するでしょう。
また、ジャパンモビリティショー2025での公式展示決定により、2025年10月の発表後、2026年初頭から本格的な先行受注が始まる見通しです。ランドクルーザー250と同時期購入を検討するユーザーにとって、PHEVという環境対応面での優位性が大きな判断基準となることが予想されます。
さらに注目すべきは、政府のCEV(クリーンエネルギー自動車)補助金対象化の可能性です。新型パジェロが補助対象となれば、実購入価格は表示価格より最大100万円以上安くなる可能性も。これにより、競合ランドクルーザー250との価格差は劇的に縮まります。
新型パジェロの復活は、単なるモデル投入ではなく、三菱自動車の経営戦略における「電動×4WD」という次世代のブランドポジション確立を示す象徴的な一台なのです。

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