セダンという地味な外観とハイブリッド車というイメージから、カムリ覆面は「遅い」という俗説が生まれてきました。しかし、実際には大きな誤解です。多くのドライバーは見た目の印象で判断してしまい、本来の性能を見落としています。覆面パトカーマニアの間では、逆に「意外に速い」という評価が主流。スポーツカーのような派手さはありませんが、静粛性に優れたハイブリッド特性により、速度超過車両を次々と摘発している現実があります。
特に東京港臨海トンネルなどの取締スポットでは、カムリ覆面パトカーが活躍しており、複数の速度超過車両を秒単位で追跡・検挙する映像が撮影されています。見た目の地味さが覆面性能を高め、ドライバーが気を緩める隙をついた効率的な取締を実現しているのです。
カムリの0-100km/h加速タイムは、実測で6秒後半という驚異的な数値です。6.58秒という計測データもあり、これはトヨタの86やクラウンと比較しても遜色ない加速力。システム出力211PSというモーターとエンジンの協働により、発進直後から力強い加速を実現します。最大トルクはエンジン22.5kgf・mに加え、モーター20.6kgf・mが加わることで、低速域での立ち上がりが極めて優秀。
ハイブリッド特性上、50km/h以上の領域ではエンジンとモーターの駆動制御により、ガソリンエンジン車の日産ティアナ(9.3秒)やマツダアテンザディーゼル(8.6秒)を凌ぐ加速性能を発揮します。警視庁がこの車両を覆面パトカーに選定した根拠は、この隠れた高性能にあるのです。
カムリ覆面パトカーは、見分けるポイントが極めて少ないという特徴があります。屋根後部の黒色ユーロアンテナに偽装した無線アンテナ、屋根中央の反転式警光灯、前面グリル内の警光灯といった標準的な架装に加え、マフラーは左側2本出しのみで右側にはサイレンスピーカーを配置。右側後部に英語対応のパトサイン(LED表示板)を装備しており、国際化する東京の交通取締に対応しています。
特筆すべきは、TRDのフロントスポイラー、サイドスカート、トランクスポイラーといったエアロパーツによる外装カスタムです。これらは高速走行時の安定性向上に寄与するだけでなく、一般セダンとの差別化を図ることで、ドライバーの不意を突く戦略的なデザインとなっています。
「遅い」という評判は、ハイブリッド車の特性が理解されていないことに由来します。カムリの2.5L直列4気筒エンジンは、最高出力178PS、最大トルク221N・m(22.5kgf・m)というスペックを持ち、これは2.0L自然吸気エンジンのセダンと比較して2ランク上の性能。さらにモーターが協働することで、システム出力211PSの瞬発力が生まれます。
特に交通取締において重要なのは、信号待ちからの加速です。低速域でのトルク立ち上がりが優秀なハイブリッド特性により、違反車両との加速勝負に強いのです。一般的なセダンの0-100km/h加速が8~10秒台であることを考えると、カムリの6秒後半は十分すぎる性能といえるでしょう。
警視庁の覆面パトカー活動を記録した動画では、カムリが速度超過車両を次々と追跡・検挙する様子が確認できます。東京港臨海トンネルでの複数の秒殺摘発、後方からの急接近による追い越し車線での違反検挙など、加速性能の高さが実践的な取締活動に直結しています。
クラウンなどの従来型パトカーと比較して、カムリ覆面の導入により、より多くの違反車両を効率的に検挙する体制が実現されています。ハイブリッドシステムによる低燃費性も相まって、長時間の監視活動において経費削減と取締効率の両立が可能。見た目の地味さは、むしろ戦略的な利点として機能しているのです。
参考:ベストカーWeb「ついに捉えた!! 都内で大活躍中 カムリWS覆面パトカーの姿と導入事情」では、カムリ覆面パトカーの外観特徴やTRDエアロパーツ装着の詳細、架装内容が詳しく解説されています
参考:カムリの加速性能解説では、0-100km/h加速タイム6秒後半の詳細データ、エンジン・モーター性能スペック、他車種との比較データが記載されています
これで十分な情報が集まりました。記事を作成します。