デスビ車の故障症状と交換費用や点検方法

デスビ(ディストリビューター)は車の点火装置の重要部品です。故障すると始動不良やエンジン不調を引き起こします。交換費用や症状、メンテナンス方法について知りたくありませんか?

デスビ車の基本知識と故障対策

この記事でわかること
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デスビの役割と仕組み

エンジンの点火装置として各シリンダーに電気を分配する重要部品の働きを解説

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故障症状と原因

始動不良やエンジン不調など、デスビ故障時に現れる具体的な症状と対処法

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交換費用と時期

新品・リビルト品の価格差や交換工賃、適切な交換タイミングの見極め方

デスビ車とは何か基本構造を理解する

 

デスビ(ディストリビューター)は、エンジンの点火装置を構成する重要部品のひとつです。イグニッションコイルで発生した高電圧の電気を、各シリンダーのスパークプラグに適切なタイミングで供給する役割を果たしています。エンジンの回転に合わせて各気筒ごとの点火プラグに点火用の電気を振り分ける、いわば警備員のような働きをする装置です。
参考)クルマの「デスビ」いまは死語? すっかり使われなくなったクル…

デスビの内部構造は、キャップとローター、ピックアップコイル、バキューム進角装置などで構成されています。ローターはキャップ内で回転しながら電気を振り分け、キャップは電気を受けて各気筒に伝える役目を担います。エンジンをかけている間は常に電気が流れており、電極も磨り減ってくるため、これらは消耗部品として定期的な交換が必要です。
参考)http://jaguarmainte.web.fc2.com/mainte/densou/distributor/distributor.html

現在のでは、エンジンコントロールユニットで点火時期を制御し、多くのエンジンで点火コイルが各スパークプラグに配置されたことで、デスビは不要になっています。そのため、デスビを搭載しているのは主に昭和から平成初期に製造された旧型車となり、現在では「死語」に近い存在となっています。​

デスビ車の故障症状と見極めポイント

デスビに不具合が出始めると、さまざまなエンジントラブルが発生します。最も典型的な症状は、エンジンの始動性が悪くなることです。エンジンが一発で始動しない、または始動に時間がかかるようになり、冷間時も温間時も気まぐれに不調が現れます。初爆に時間がかかる感じで、スパッとではなく「ブブブ~ブワン」という感じで吹け上がる症状が特徴的です。
参考)https://support-parts.com/distributor/

アクセルを踏んでもパワーが出なくなり、やがて息継ぎ症状になってきます。エンジンがフケない、エンジン回転が安定しない、単気筒のバイクみたいな感じになるなど、プラグ不良と似たような症状が現れます。アイドリング時でさえも、アクセルを踏んでいないとエンジンが停止してしまう状態になることもあります。
参考)https://spinninggarage.com/blog/?p=1394

ディストリビューターキャップやローターに視覚的な損傷が見られる場合も交換のサインです。キャップやローターに亀裂や焼けがある、内部に水が入って調子を崩すこともあります。洗車時の水や雨水、ガスケット(パッキン)の劣化、ベアリングの摩耗、ローターの摩耗と白い汚れカスなどが故障の主な原因となります。
参考)自動車ディストリビューター完全ガイド: チェックから修理まで…

デスビ車の交換費用と作業工賃の内訳

デスビの交換には「新品交換」と「リビルト品交換」の2通りがあり、費用に大きな差があります。新品交換では部品代に50,000円~60,000円程かかり、交換工賃として4,000円~5,000円程が加算されます。合計すると54,000円~65,000円程の費用が必要です。車種によっては純正新品のASSY交換だと部品だけで6万円を超える超高額パーツとなります。
参考)B型のWeak Point

リビルト品は中古部品を分解・洗浄し、保証が付属した部品で、新品ではありませんが中古部品よりも格上の選択肢です。リビルト品の部品代は20,000円~30,000円程で、交換工賃と合わせて24,000円~35,000円程の費用となります。ローター・シール・ディスビキャップ等の消耗部品は新品に交換され、専用テスターで検査に合格した商品のみが出荷されます。
参考)車のディストリビューターの交換費用はいくら?工賃についても

バイクの場合も同様で、部品代が20,000円~45,000円程度、交換工賃が5,000円~8,000円前後となり、合計で25,000円~53,000円程度が相場です。中古部品を使用する場合は6,000円~20,000円前後の部品代に工賃が加算されます。残り数年しか乗らず費用をかけたくない方にはリビルト品交換がおすすめです。
参考)バイクのディストリビューターって?仕組みや役割から交換の費用…

デスビ車の交換時期と走行距離の目安

デスビの交換時期は特に定まりはありませんが、目安は約70,000km~約20万kmです。交換時期はエンジン始動時間の長短(使用状況)や使用環境、車種など様々な要因により大きく異なります。走行距離約70,000kmで交換時期を迎えることもあれば、一方で約20万kmまでトラブル無しのこともあります。
参考)ディストリビューターの交換時期はいつ?故障の症状と原因につい…

経験上、8万キロ~12万キロで交換は妥当な線とされており、20万キロを目指すなら交換したほうが良いでしょう。デスビキャップとローターについては、大体プラグ交換を2回したらキャップ・ローター1回位の頻度が推奨されています。車検や定期点検時にはチェックしている部品なので、しばらく交換していない場合は、つまらない不具合が出る前に早めの交換をおすすめします。
参考)301 Moved Permanently

走行距離が5万kmを超えた場合や、エンジンが不調になったと感じたときが点検・交換時期の目安です。サーモスタットと同様に消耗品ですが、当たり外れが結構大きく、20万キロでも大丈夫な時もあれば10万キロで壊れることもあります。毎日運転する人が前兆やいつもとの違いに気がつき、その情報を整備士に伝えることが最も重要です。​

デスビ車のメンテナンスと点検方法のコツ

デスビの構造そのものは比較的簡単で、すぐに手入れできます。点検時にはまず全体的に割れや欠け、変形などがないかをチェックし、ディスビキャップ中央から内部の状態を確認します。ピックアップコイルを外し、Cリングで止められているリラクター(歯が付いたギヤーのような物)を取り外して内部の汚れや変形を点検します。
参考)デュストリビューターの点検

バキューム進角装置のダイヤフラムアクチュエーターは破れていないかチェックが必要です。ゴムホースなどを付けて口で吸うとロッドが動き、正常に機能しているか確認できます。シャフト軸のガタが無ければリユースが可能で、内部の電子部品だけを交換すると再使用できます。20年使ってきてこの程度の汚れや傷み具合であれば、手入れしておけば当分心配なく乗れます。​
点火時期の調整も重要なメンテナンス作業です。まずクランクプーリーをまわして点火時期を上死点前15度位に合わせ、カムがバルブを押してない状態(カムがV字になる状態)を確認します。水が入ったりすると調子を崩すことが多いため、冠水時やエンジンルームを掃除する方は要注意です。定期的な点検と適切なタイミングでの部品交換により、突然のトラブルを防ぐことができます。
参考)http://www.oldlink.jp/soarer_dis.html

整備時の参考情報として、信頼できる専門店や詳細な手順を確認したい場合は以下のリンクが役立ちます。

 

デスビの詳細な点検・メンテナンス手順について。
ジャガーメンテナンス - ディストリビューター点検手入れ
デスビ故障の症状と原因の詳細解説。
ディストリビューターの交換時期はいつ?故障の症状と原因
リビルト品の品質と保証内容について。
サポートパーツドットコム - リビルトディストリビューター

 

 


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