国産車の場合、ウインカーレバーはハンドルの右側に配置されています。基本的な操作方法は非常にシンプルで、右ウインカーを出したい時はレバーを下方向に、左ウインカーを出したい時は上方向に倒します。この操作は日本工業規格(JIS)によって定められており、国産車であればどの車種でも同じ位置にあるため安心です。
参考)ウインカーの出し方
一方、輸入車の多くはハンドルの左側にウインカーレバーが配置されています。これは国際標準化機構(ISO)の規格に沿っているためで、イギリス車も右ハンドルでありながらウインカーは左側にあります。国産車から輸入車に乗り換えた際、ウインカーを出そうとしてワイパーを動かしてしまう失敗は誰もが経験する典型的なミスです。
参考)わ!ワイパー動いた!国産車と外車でウインカーレバーはなぜ違う…
ウインカー操作で大切なのは、ハンドルから右手を完全に離さないことです。正しい操作方法は、ハンドルを軽く持ったまま右手の中指でレバーを引っ掛けるようにして行います。手をハンドルから離してしまうと、その間にハンドルが振れて車の挙動が乱れる危険があるためです。
ウインカー操作で迷わないための最も効果的な覚え方は、「ハンドルを回す方向にレバーを倒す」と意識することです。右に曲がる時はハンドルを右に回すので、レバーも下(右方向)に倒す、左に曲がる時はハンドルを左に回すので、レバーも上(左方向)に倒すという原則を覚えておけば、左右を間違えることはほとんどなくなります。
初心者の方や久しぶりに運転する方は、ウインカーを出そうとする時にどちらの向きに倒せばよいか分からなくなることがあります。このような時は、運転前に一度レバーを軽く触って確認しておく、出発前に動作確認をするといった小さな習慣が効果的です。特に車線変更や右左折のタイミングで一呼吸置くようにすると、誤操作を防ぐことができます。
参考)ミニクーパーのウインカーレバーが逆な理由と正しい使い方 - …
輸入車を運転する際は、意識的に「左手でウインカーを操作する」という感覚を頭と体に覚えさせることが重要です。慣れるまでは無意識に右手を動かしてしまう人が多いため、交通量の少ない場所や広い駐車場などで練習を重ねると良いでしょう。意外な対策としては、ワイパーレバーの平らな面に小さな突起シールを貼り付けて、触れた時に違和感で気づけるようにする方法もあります。youtube
合流時のウインカーは状況によって右と左のどちらを出すべきか異なります。最も重要な判断基準は、その道路が「交差点」なのか「付加車線(合流車線)」なのかを見極めることです。交差点の場合は左折として扱われ左ウインカー、付加車線の場合は車線変更として扱われ右ウインカーが正解となります。
参考)合流地点でのウィンカーは右・左どっち?
具体的な見分け方として、道路に「止まれ」の標識や停止線がある場合は交差点に該当するため、左ウインカーを出すのが正解です。島根県松江市での観察調査では、30分間で右ウインカーが46台、左ウインカーが24台という結果が出ており、多くのドライバーが判断に迷っていることがわかります。自動車学校の講師によれば、「形は変形をしているが交差点であり、特に一時停止の標識や停止線があれば確実に交差点では左ウインカーが正解」とのことです。
参考)下道の合流地点で「ウインカー」どっちを出す? 自動車学校講師…
高速道路の合流など停止線がない場所では、車線変更の扱いとなるため右ウインカーを出します。付加車線の場合は点線で合流を示しているため、このマーキングを確認することも判断の助けになります。ただし、道路の形状が複雑で分かりづらい時もあるため、最も大事なことは安全のために必ずウインカーを出すことです。
道路交通法では、ウインカーを出すタイミングが明確に定められています。交差点での右左折やUターンを行う場合は、その地点から30メートル手前に達した時点で合図を開始する必要があります。また車線変更の際は、行為を始める3秒前にウインカーを出さなければなりません。この「30メートル手前」の目安として、横断歩道から30メートル離れた地点にある白いダイヤマークや、一般道の破線を3回繰り返した距離(5メートルの破線と5メートルの間隔で計30メートル)を利用できます。
参考)まさかの「ウインカー出さない車」何のhref="https://kuruma-news.jp/post/919645" target="_blank">https://kuruma-news.jp/post/919645quot;違反href="https://kuruma-news.jp/post/919645" target="_blank">https://kuruma-news.jp/post/919645quot;に問われる!? …
ウインカーを出さずに右左折や車線変更を行うと、「合図不履行違反」という交通違反になります。道路交通法第53条1項では、左折や右折、転回、進路変更をする場合は手や方向指示器での合図が必要で、その行為が終わるまで継続しなければならないと定められています。この違反に問われると、違反点数は1点、普通車であれば6000円、大型車では7000円の反則金が科される可能性があります。
実践的には、「ウインカーはブレーキを踏む前に出す」ことを意識すると安全です。ウインカーを出さずにいきなりブレーキを踏むと、後続車のドライバーに急ブレーキと思われて慌てさせてしまいますが、ブレーキを踏む前にウインカーを出しておけば、後続車が「前の車は曲がりたいのだな」と予測でき安心感を与えられます。特に自車の後ろに車がベッタリつかれている状況では、合図の遅れは追突のもとになるため注意が必要です。
参考)教習所では習わない「運転上達のコツ」で運転の達人になろう! …
意外と知られていないのが、ウインカーの戻し忘れも違反になるという点です。ウインカーを点滅させたまま走行を続けると「合図制限違反」になり、道路交通法第53条4項では、左折や右折などが終わったときは合図をやめなければならず、進路変更などをしないのであれば合図をしてはならないと定められています。合図制限違反の場合も、合図不履行違反と同様に反則金と違反点数が科されます。
ウインカー操作は他のドライバーや歩行者に自分の意思を伝える重要な手段であり、正しい使い方をしないと交通事故やトラブルの原因になります。左折をする際の一連の安全確認手順として、まず左に寄せる前にルームミラーで後方を確認し、ウインカーを出したらサイドミラーの確認と目視をした後に左へ寄せていきます。寄せ終わったら信号機や交差点前の状況を事前に確認しておき、左折に備えてサイドミラーの確認と目視で左後方を確認します。
参考)【初心者向け】ウインカー操作の基本と注意点
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交差点は事故が起きやすい非常に危険な場所であり、右左折をする時に正しい方法が身についていないと事故を起こす可能性が高まります。左後方と行き先の確認ができたら左折を開始しますが、その時の速度は徐行(すぐに止まれる速度、およそ10キロ程度)にすることが大切です。最後は左右を軽く見た後に行き先へ目線を向けていきます。youtube
必要な場面でウインカーを出さなかったり誤った使い方をした場合、「合図不履行違反」となり違反点数や罰則が科せられることもあります。周囲の車両や歩行者などに自分の車が曲がったり進路変更をする意思を伝えるために、「合図は3秒前に出す」「車線変更が終わるまで出す」というルールをきちんと守ることが重要です。ウインカーは単なる形式的な操作ではなく、交通安全を守るための命綱であることを常に意識して運転しましょう。

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