プロパイロット2.0搭載車種を比較!選び方と機能の魅力

日産の先進運転支援システム「プロパイロット2.0」を搭載する車種は限られています。アリア、セレナ、スカイラインの特徴や価格、ハンズオフ機能の詳細を徹底解説。あなたに最適な搭載車種はどれでしょうか?

プロパイロット2.0搭載車種

プロパイロット2.0搭載の3車種
🚗
日産アリア(電気自動車)

EV専用設計でプロパイロット2.0の性能を最大限発揮。価格539万円から

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セレナ e-POWER ルキシオン

ミニバン初のプロパイロット2.0搭載。ファミリー向けで価格約480万円

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スカイライン ハイブリッド(生産終了)

中古車市場で狙える。250万円前後から購入可能

プロパイロット2.0は、日産が誇る最先端の運転支援技術です。2025年10月現在、この技術を搭載している車種は非常に限られており、新車で購入できるのは「日産アリア」と「セレナ e-POWER ルキシオン」の2車種のみとなっています。かつてはスカイラインのハイブリッドモデルにも搭載されていましたが、2023年に生産終了となりました。

 

日産アリアは、100%電気自動車としてプロパイロット2.0を搭載する唯一のモデルです。EVならではのスムーズなモーター駆動により、プロパイロット2.0の精密な制御性能が最大限に発揮されます。価格は539万円からで、高価格帯ではありますが最新の電動化技術と運転支援システムを両立した先進的な選択肢となっています。

 

セレナ e-POWER ルキシオンは、ミニバンとして初めてプロパイロット2.0を採用したモデルです。最上級グレードとして約480万円の価格設定となっており、ファミリー層にとって高速道路での長距離移動時の疲労軽減に大きく貢献します。ベースグレードとの価格差は約200万円ありますが、その差額のほとんどがプロパイロット2.0関連の装備によるものです。

 

プロパイロット2.0とは何か

 

プロパイロット2.0は、高速道路や自動車専用道路において、一定の条件下でハンズオフ(手放し)走行を可能にする画期的なシステムです。従来のプロパイロット1.0では常にハンドルを握っている必要がありましたが、2.0では同一車線内に限り手を離した状態での運転が認められています。

 

このシステムの核となる技術は「3D高精度地図データ」です。ゼンリンが開発したこの地図データは、高速道路の形状を勾配も含めて立体的に収録しており、GPSと組み合わせることで5cmという高精度での車両制御を実現しています。これにより、カーブへの追従性が飛躍的に向上し、まるで熟練ドライバーが運転しているかのようなスムーズな走行が可能になりました。

 

センシング技術も大幅に進化しています。7個のカメラ、5個のレーダー、12個のソナーを駆使した360度センシングにより、白線、標識、周辺車両を正確に検知します。この情報はメーター部分とヘッドアップディスプレイにリアルタイムで表示され、車線が実線か破線か、隣の車線のどの位置にどんな車両がいるのかまで直感的に把握できます。
ハンズオフ走行が可能となる条件は厳密に定められています。ドライバーモニターカメラがドライバーの前方注視を確認していること、GPSが正常に受信できていること、高精度地図データがカバーするエリアであることなどが必要です。トンネル内や工事区間、ワイパーの連続作動時などは自動的にハンズオフがキャンセルされます。

 

速度設定については、基本的に制限速度内での作動となりますが、実際にはカメラで認識した速度標識のプラス10km/hまで設定可能です。最大120km/hまで対応しているため、高速道路の実勢速度でも幅広い領域で手放し運転の恩恵を受けられます。

 

プロパイロット2.0の車線変更と追い越し支援機能

プロパイロット2.0の大きな特徴の一つが、ナビゲーションシステムと連動した車線変更支援機能です。前方に自車の設定速度よりも遅い車両がいる場合、システムがドライバーに追い越しを提案してくれます。この機能は国際的な自動車基準であるWP29/GRRFのカテゴリーDに分類される高度な技術です。

 

追い越しの手順は非常にシンプルです。システムが追い越し可能な状況を判断すると、ディスプレイに通知が表示されます。ドライバーはハンドルに手を添えた状態でステアリング上のスイッチを押すだけ。すると自動的にウィンカーが点滅し、周囲の安全を車載センサーで確認した上で車線変更が実行されます。

 

追い越しが完了すると、安全な車間距離が確保された時点で再び通知が表示され、同様の操作で元の車線に戻ることができます。この一連の動作は、あたかもベテランドライバーが運転しているかのようなスムーズさで行われ、同乗者に不安を与えることがありません。

 

分岐支援機能も見逃せません。カーナビで目的地を設定しておけば、高速道路の出口や分岐点で必要なタイミングでドライバーに車線変更を提案し、承認すると自動で車線変更を実行します。これにより、複雑なジャンクションでの走行も安心して任せられます。

 

ただし、車線変更時にはハンドルに手を添える必要があります。これは安全性の観点から定められた条件で、完全な自動運転ではなく、あくまで運転の主体はドライバーにあることを意味しています。自動運転レベルとしてはレベル2に分類されますが、その完成度はレベル3に近いと評価されています。

 

プロパイロット2.0搭載車種の価格と装備比較

プロパイロット2.0を搭載する車種の価格帯と装備内容には、それぞれ明確な特徴があります。購入を検討する際には、車種ごとの価格差だけでなく、付随する装備や維持費も考慮する必要があります。

 

日産アリアは539万円からの価格設定で、プロパイロット2.0搭載車種の中では最も高価です。しかし電気自動車ならではのメリットとして、モーター駆動による精密な制御が可能で、プロパイロット2.0のポテンシャルを最大限に引き出せます。ボディ剛性の高さ、正確なステアリング系、しなやかなシャーシなど、基本性能の高さもシステムの性能向上に大きく貢献しています。
セレナ e-POWER ルキシオンは約480万円で、同じくプロパイロット2.0を搭載するアリアと比較すると50万円以上安価です。ベースグレードの「X」が約277万円であることを考えると200万円以上の価格差がありますが、この差額のほとんどがプロパイロット2.0とそれに付随する装備によるものです。
ルキシオンには、12.3インチの大画面「Nissan Connect ナビゲーションシステム」、ETC2.0ユニット、前後のドライブレコーダーまで標準装備されており、新車購入時にメーカーオプションで追加する要素がほとんどないフル装備状態となっています。ファミリー向けミニバンとしては高額ですが、装備内容を考えれば妥当な価格設定といえます。

 

スカイライン ハイブリッドは2023年に生産終了となりましたが、中古車市場では250万円前後から狙うことが可能です。走行距離5万km以下、修復歴なしといった条件で絞り込む場合は350万円程度の予算が必要ですが、新車のプロパイロット2.0搭載車と比較すると大幅に安価で入手できます。
注意点として、中古車市場でのプロパイロット2.0搭載車の流通台数は少ないため、希望の条件に合致する車両を見つけるのは容易ではありません。スカイラインでプロパイロット2.0が搭載されたのは2019年7月の大幅マイナーチェンジ以降のハイブリッドモデルのみという点も、選択肢を限定する要因となっています。

 

車種 価格帯 ボディタイプ 駆動方式 特徴
日産アリア 539万円~ SUV 電気自動車 EV専用設計で最高の制御性能
セレナ ルキシオン 約480万円 ミニバン e-POWER ミニバン初のプロパイロット2.0
スカイライン(中古) 250万円~ セダン ハイブリッド お買い得だが流通台数少

プロパイロット2.0の利用に必要な費用

プロパイロット2.0を十分に活用するためには、車両本体価格だけでなく、継続的なサービス利用料が必要となります。この点は購入前に必ず確認しておくべき重要なポイントです。

 

プロパイロット2.0の機能をフルに使用するには、日産コネクトの「プロパイロットプラン+」への加入が必須となります。この料金は年間25,520円(税込)で、高速道路でのレーンチェンジ支援、ナビ連動の自動運転サポート、ハンズオフ走行などの高度な機能が利用できるようになります。

 

通常の「スタンダードプラン+」は年間7,920円(税込)で地図自動更新などの基本サービスが利用できますが、プロパイロット2.0特有のハンズオフ走行やナビ連動自動レーンチェンジは、プロパイロットプラン+でなければ有効になりません。

 

ただし、基本的なアダプティブクルーズコントロール(ACC)や車線維持支援などのプロパイロット1.0レベルの機能は、車両に標準装備されていれば日産コネクト加入なしでも使用可能です。高速道路を頻繁に利用しない方や、基本的な運転支援機能だけで十分という方は、プロパイロットプラン+への加入を見送るという選択肢もあります。

 

💡 費用対効果の考え方
年間25,520円という料金は、月額に換算すると約2,127円です。高速道路を月に1回以上利用し、長距離移動が多い方にとっては、疲労軽減効果を考えると十分に価値のある投資といえます。一方、年に数回程度しか高速道路を利用しない場合は、費用対効果をよく検討する必要があります。

 

地図データの更新も重要な要素です。3D高精度地図データは道路状況の変化に対応するため定期的な更新が必要で、これもサービス料金に含まれています。古い地図データのままではプロパイロット2.0の性能が十分に発揮されないため、継続的な加入が推奨されます。

 

プロパイロット2.0搭載車種の独自の選び方

プロパイロット2.0搭載車種を選ぶ際には、一般的な比較サイトではあまり触れられない、実用面での重要なポイントがあります。ここでは、実際のユーザー視点から見た選び方のコツをご紹介します。

 

使用頻度と走行環境のマッチングが最も重要です。プロパイロット2.0は高速道路や自動車専用道路での使用を前提としたシステムです。首都高速のような分合流が多い区間でも基本的には使用できますが、トンネルが多い区間ではハンズオフ機能が頻繁にキャンセルされる可能性があります。
日常的に走行する高速道路のルートを具体的に思い浮かべてみてください。長い直線区間が多い地方の高速道路を頻繁に利用するなら、プロパイロット2.0の恩恵を最大限に受けられます。逆に、短距離の高速利用が中心で、一般道での使用が多い場合は、通常のプロパイロット1.0でも十分かもしれません。

 

ボディタイプによる使い分けも考慮すべきポイントです。セレナは3列シートのミニバンとして、家族旅行や帰省など、長距離移動での疲労軽減に特に効果を発揮します。子供が車内で過ごす時間が長くなる場合、ドライバーの余裕が安全運転につながります。アリアはSUVタイプで、夫婦二人やカップルでのドライブ、アウトドアレジャーなどに適しています。
🔍 意外と知られていない中古車選びの落とし穴
スカイラインの中古車でプロパイロット2.0搭載車を狙う場合、車両本体価格だけでなく、日産コネクトの契約状況を必ず確認してください。前オーナーの契約が切れている場合、新たに契約し直す必要があり、初期費用が発生します。また、高精度地図データが古いままの可能性もあるため、購入後すぐに更新が必要になるケースもあります。

 

さらに、プロパイロット2.0のソフトウェアバージョンも重要です。日産は定期的にソフトウェアアップデートを提供しており、新しいバージョンほど制御の精度や安定性が向上しています。中古車購入時には、販売店に最新バージョンへのアップデート可否を確認することをおすすめします。

 

次世代プロパイロットへの展望も視野に入れましょう。日産は2027年度に次世代運転支援技術を搭載したモデルを発売予定です。AI技術を活用した「Wayve AI Driver」ソフトウェアと次世代LiDARを組み合わせ、複雑な市街地でも対応可能なシステムが開発されています。長期的な視点で考えると、現行のプロパイロット2.0搭載車を今購入し、数年後に次世代モデルに乗り換えるという戦略も有効です。
試乗は必ず実施してください。特に高速道路での試乗が可能であれば、実際にプロパイロット2.0を体験することで、その価値を肌で感じることができます。ハンズオフ走行の安定感、車線変更支援のスムーズさ、インターフェースの使いやすさなど、カタログスペックだけでは分からない部分が多数あります。

 

日産公式サイト - プロパイロット2.0の詳細情報と最新技術解説
日産公式 - プロパイロット搭載車種一覧と各車種の特徴

 

 


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