ホンダの人気コンパクトカー「フィット」が、2026年の発売を予定して、5代目へのフルモデルチェンジを準備中です。現行の4代目フィットが2020年に登場してから既に5年以上が経過し、市場からも新型への期待が高まっています。
新型フィット5の最大の特徴は、デザインの大胆な変更にあります。現行モデルは親しみやすさを重視した愛嬌のあるデザインが採用されていましたが、業界からは「インパクトに欠ける」という指摘が多く聞かれていました。実際に2022年にはマイナーチェンジが実施されており、デザイン面での改善が急務だったのです。次期モデルでは、ワイド感を強調したバンパーデザインと、スリムで洗練された最新型ヘッドライトを採用。フロントグリルも大型化される見込みで、より精悍で現代的な表情へと進化します。複数の自動車デザイナーから公開されている予想CGでは、丸目ヘッドライトを採用した懐古的なデザインも提案されており、初代フィットを彷彿とさせるクラシカルな魅力と最新のテクノロジーを融合させた姿が想像できます。
パワートレインの進化は、新型フィット5の核となる改善点です。ホンダが2024年に技術概要を公開した次世代小型e:HEVシステムが搭載されることが有力視されています。このシステムの最大の特徴は、エネルギーマネジメント制御の全面的な見直しにあります。エンジン始動と停止の回数を大幅に削減することで、より滑らかで自然な加速フィーリングを実現。さらに「S+Shift」という新機能により、ドライバーの運転意図により敏感に反応する動的な走行特性が得られるようになります。
新型フィット5のガソリンエンジンは、現行の1.5L直列4気筒(125ps/14.5kgm)より改良された仕様が採用されます。一方、ハイブリッドモデルのe:HEVシステムでは、エンジン出力が110ps/14.0kgmとなり、モーター出力は135ps/26.0kgmへと強化されるのです。現行モデルと比べるとハイブリッド車のモーター出力で約12ps上昇し、最大トルクでも若干の向上が見られます。これにより、低速域から高速域まであらゆる走行シーンで余裕のある加速が実現され、日常使用からハイウェイドライビングまで幅広く対応できるようになるでしょう。
エンジン回転数の抑制により静粛性も高められ、モーターメインで走行する領域が拡大することで、より快適で洗練された走行体験が期待できます。
燃費性能における改善も著しいものがあります。新型フィット5のカタログ値では、ガソリン車が19.0km/L、ハイブリッド車が32.5km/Lへと向上することが予想されています。現行モデルのガソリン車は18.7km/Lが一般的で、ハイブリッド車でも30.2km/L程度ですから、着実な改善が確認できるのです。
特に注目すべきは、走行性能を向上させながら燃費も同時に改善している点です。現行モデルでは1.3Lから1.5Lへの排気量拡大時に燃費がダウンした経緯があり、パワーと環境性能の両立は課題でした。しかし、新型フィット5では最新の燃焼技術と電動領域の拡大により、この課題を克服。加えて、バッテリーシステムの改良も行われており、回生効率の向上と高出力化が両立されるでしょう。ハイブリッドモデルにおいては、リアに電動AWDユニットの採用も検討されており、駆動力配分を最適化することで、さらなる効率向上も期待できます。
ボディサイズの変更も、ユーザーにとって実質的なメリットとなります。新型フィット5の予想寸法では、全長が3,995mmから4,050~4,070mmへと約55~75mm延長される見込みです。全幅については1,695mmのまま5ナンバーサイズの上限以下を維持することで、日本の駐車場や路地での取り回しの良さを確保します。全高も1,515mmから1,520~1,530mm程度への変更が予想されており、ホイールベースは2,530mmから2,550mmへと20mm延長されるでしょう。
この寸法変更の主な目的は、居住空間の拡充にあります。特に後席の膝周りスペース確保と、ホイールベース延長による走行安定性の向上が期待できます。現行モデルでは後席の居住性について改善要望が多く寄せられており、新型ではより広くくつろげる環境が実現されるでしょう。また、直進安定性や高速走行時の安定感の向上により、長距離ドライブでの疲労軽減も期待できるのです。
5ナンバーサイズ維持のメリットは、単なる税制優遇にとどまりません。同クラスのトヨタ・ヤリス(全長3,940mm)やスズキ・アルト(全長3,790mm)と比較しても、フィットの新型サイズは適切なバランスを保ちながら、室内の快適性と取り回しやすさを両立させることができるのです。
内装についても、クラスを超えた充実が予想されています。新型フィット5には、11.4インチの大型ディスプレイを備えた最新インフォテイメントシステムが搭載される見込みです。このシステムは、クラウドサービスとの連携やワイヤレスでのスマートフォン連携に対応し、最新のAIアシスタント機能により、音声で各種操作が可能になります。運転中の操作負担が大幅に軽減され、安全性の向上にも寄与するでしょう。
デジタルメーターと電動パーキングブレーキは、最新のコンパクトカーとしての基本装備になります。インテリア素材についても質感を高めたものが採用されることで、軽自動車では得られない上質な雰囲気が演出されるのです。スポーツグレード「RS」やクロスオーバーグレード「CROSSTAR」についても、現行モデルから継続設定される見通しで、より多様なユーザーニーズに対応できるようになるでしょう。
価格設定については、180万円~300万円が予想される価格帯です。現行モデルがエントリーグレードで172万円からのスタートであることを考えると、新世代システムと装備充実により約8万円程度の上昇が想定できます。エンドグレードのハイブリッド車では、現行の284万円程度から30~40万円上昇する可能性も視野に入れておくべきでしょう。
発売時期は2026年末が最有力と考えられており、その前の2025年10月に開催予定のジャパンモビリティショーでプロトタイプやコンセプトカーが展示される可能性も高いのです。ホンダ内部では既に開発が進行中とされ、2025年後半~2026年前半での正式発表を経て、2026年後半から市場投入が開始されるというスケジュールが業界関係者から指摘されています。
新型フィットの登場により、コンパクトカー市場の競争はさらに激しくなるでしょう。現在のフィットの販売実績が月平均約4,700台(2023年実績)であるのに対し、トヨタ・ヤリスは月平均約16,200台と大きく水をあけられている状況です。ホンダにとって、新型フィットの投入は市場での地位回復の重要な一手となるのです。新型の投入により、より多くのユーザーにその魅力が伝わることが期待されています。
参考:ホンダのe:HEV技術展開について
https://www.honda.co.jp/Fit/

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