イギリスのロンドンを拠点とするArtisan Vehicle Design社が手がけるR36GTRは、現行R35型GT-Rをベースとした究極のカスタムモデルです。このプロジェクトは、自動車デザイナーのロマン・ミヤ氏の「かつてのスカイラインGT-Rを色濃く反映した新しいGT-Rが登場したらどうなるか?」という発想から始まりました。
エクステリアデザインの特徴
インテリアの豪華装備
Artisan Vehicle Design社のR36GTRには、パフォーマンスレベルに応じて2つのパッケージが用意されています。
トラックパッケージ(800馬力仕様)
アルティメットパッケージ(1000馬力仕様)
価格設定は、ドナーカー(R35)持ち込みの場合でトラックエディションが約7100万円から、アルティメットエディションが約7700万円からとなっています。
日産が公式に発表している次世代GT-R、いわゆるR36GTRは、現行のガソリンエンジンから大きく方向転換し、BEV(バッテリー電気自動車)として登場する予定です。
次世代R36GTRの予想スペック
この電動化への転換は、世界的な環境規制の強化と、電気自動車技術の急速な発達を背景としています。日産は既にリーフやアリアといった電気自動車で培った技術を、次世代GT-Rに投入する計画を進めています。
電動化によるメリットとして、以下の点が期待されています。
2025年夏をもって、現行R35型GT-Rの生産が終了することが正式に発表されました。18年間という長期にわたって進化を続けてきたR35型の終了は、多くのファンにとって感慨深いものとなっています。
R35型GT-Rの功績
生産終了による市場への影響
SNS上では「オーナーになりたかった」「夢の車だった」「さっさと買っておけば良かった」など、別れを惜しむ声が多数寄せられています。
R36GTRの登場を巡っては、公式・非公式を問わず様々な動きが見られますが、特に注目すべきは技術的な進化の方向性です。
ハイブリッド技術の可能性
日産が完全電動化を目指す一方で、過渡期としてハイブリッドシステムを採用する可能性も考えられます。これにより、従来のエンジンサウンドを残しつつ、電動化のメリットを享受できる可能性があります。
自動運転技術との融合
次世代R36GTRには、日産が開発を進めるProPILOT技術の高度版が搭載される可能性があります。サーキット走行時の最適ラインサポートや、安全性向上のための予防安全技術など、従来のスポーツカーの概念を超えた機能が期待されます。
カスタマイゼーションの多様化
Artisan Vehicle Designのような第三者企業による高度なカスタマイゼーションが注目を集める中、日産自身もより多様なバリエーションやカスタマイズオプションを提供する可能性があります。
グローバル市場での競争力
テスラ・ロードスターやポルシェ・タイカンなど、電動スーパーカーの競争が激化する中、R36GTRは日本の技術力を世界に示す重要な役割を担うことになるでしょう。特に、日産の電動化技術とモータースポーツで培ったノウハウの融合により、独自のポジションを確立する可能性があります。
限定36台という希少性を持つArtisan版R36GTRと、日産公式の次世代モデル、それぞれが異なるアプローチでGT-Rの未来を切り開こうとしています。どちらも日本が誇るスーパーカーの系譜を継承しながら、新たな時代に対応した進化を遂げようとしている点で共通しており、自動車愛好家にとって非常に興味深い展開となっています。