
SP2005H SP2007H 前後燃料ポンプアセンブリ フォード F150 F250 F350 F250HD F Super Duty 1992 1993 1994 1995 1996 1997 SP2005H ミッドシップタンク 17ガロン SP2007H リア用 タンク 18ガロン オンズ
リアエンジン(RR)とミッドシップ(MR)の最大の違いは、エンジンの配置位置にあります。ミッドシップはエンジンを後輪車軸よりも前方に配置し、後輪を駆動する形式です。一方、リアエンジンは後輪車軸よりも後方、つまり後輪の真上もしくはそれよりも後部にエンジンを配置する形式となります。
参考)『車のエンジン位置で、ミッドシップとリヤエンジンはどこが..…
どちらも後輪駆動で後方にエンジンがあるため混同されやすいのですが、車軸との位置関係が決定的な違いとなります。ミッドシップの場合は前輪と後輪の間、つまり車体中央付近にエンジンがあるため「ミッド(中央)シップ」と呼ばれるのです。リアエンジンはエンジン本体が後軸より後ろにあるかどうかで区別されており、より後方寄りの配置となっています。
参考)駆動方式による違い
この配置の違いによって、車の重量バランスや運動性能に大きな影響が出てきます。ミッドシップは重量物であるエンジンを車体中心に配置することで、前後の重量配分を最適化できるのが特徴です。
参考)車の駆動方式とは?種類や違い・見分け方・駆動方式別の人気車種…
重量配分の観点から見ると、ミッドシップは一般的に前後重量配分が40:60程度になる傾向があります。重量物が車体中央に集中することで慣性モーメントが小さくなり、方向転換がしやすくなるという大きなメリットがあります。中央重心を実現することで、コーナリング時の車体ヨー(水平方向に回転しようとする動き)を減少させ、旋回運動が速く収束性能も良くなります。
参考)車の駆動方式とは? FF・FR・MR・RR・4WDの違い、メ…
一方、リアエンジンは車体後部に重量が集中するため、FFとは対照的な重量配分となります。駆動輪である後輪に重量がかかるため、加速時のトラクション性能は非常に高い特性を持ちます。ポルシェ911のようなRR車では、前輪が操舵にのみ専念できるため、ハンドル操作に対する反応が鋭く、スムーズなハンドリングを実現しています。
参考)ポルシェの駆動方式を比較!RR・MR・4WDのメリットとは …
ただし、リアエンジンは後方に重量が偏るため、独特のクセがあり上級者向けの特性となっています。ミッドシップはニュートラルステアの傾向が強く、コーナーに素直に沿う走りが特徴ですが、オーバーステアになりやすく中・上級者向きの車とされています。
ミッドシップのメリットは、前輪が操舵、後輪が駆動と役割分担がされているため効率的で、高い馬力にも対応できる点です。車体の中心付近に重量物があるため安定していて運動性能が高く、フロント部分を低くしてスタイリッシュなデザインを実現できます。FRのようなプロペラシャフトが不要なため、駆動系がシンプルになり軽量化もできます。
参考)駆動式の違い⑤(MR)
デメリットとしては、エンジンが中央にあるため2シート構成となり車内が狭くなること、トランクスペースも限られること、エンジンと座席の距離が近いため音がうるさいことが挙げられます。乗員スペースやラゲッジ容量が犠牲になるため、日常使いには不便な面があります。
参考)301 Moved Permanently
リアエンジンのメリットは、エンジンと駆動輪が近接しているため軽量化でき、広い室内空間が確保できる点です。駆動輪である後輪に重量がかかるため、立ち上がりのトラクション性能が高く、圧倒的な加速性能を発揮します。また、後席を設けやすいというメリットもあります。
参考)ポルシェRR駆動は時代遅れ?最新技術の真実|Luxuryla…
デメリットは、エンジンが車体後部にあるため、ラジエターとの冷却水配管やパワーステアリングの油圧配管など、エンジン補機関連のレイアウトが複雑で非効率になることです。車体姿勢のコントロールが難しく、マニアックな駆動方式とされています。
ミッドシップを採用した代表的な国産車としては、1984年に登場したトヨタMR2が挙げられます。MR2はミッドシップ・ランナバウト・2シーターの略で、安価でミッドシップを体感できる1台として日本人に広くミッドシップカーの運転感覚を体験させました。ホンダからはNSX、ビート、S660、マツダからはAZ-1など、複数のミッドシップモデルが生産されてきました。
参考)小さいMRスポーツカーランキング【国産&輸入車・全長順+MT…
外車ではフェラーリやランボルギーニなどイタリアのスーパーカー、ポルシェの718ケイマンやボクスター、ロータス・エリーゼなどがミッドシップを採用しています。特にF1などのフォーミュラカーはミッドシップが主流となっており、レーシングマシンにうってつけのレイアウトとされています。
参考)「BMWといえば50:50、でも何がすごいの?」今更聞けない…
リアエンジンを採用した代表車種としては、ポルシェ911が最も有名です。911は伝統的にRR方式を採用し続けており、独自の走りを生み出しています。他にはルノー・トゥインゴなどがリアエンジンを採用していますが、一般には普及しておらず限られた車種のみとなっています。
ミッドシップとリアエンジンのどちらを選ぶかは、求める走行性能と使用目的によって変わってきます。純粋なスポーツ走行を追求し、サーキット走行なども視野に入れるなら、運動性能に優れたミッドシップが適しています。F1などのレーシングカーがミッドシップを採用しているのは、理想的な重量配分と高い旋回性能が得られるためです。
リアエンジンは、ポルシェ911のように日常使いもできるスポーツカーを求める場合に適しています。後席を設けやすく、ある程度の実用性を確保しながらスポーツ性能も追求できるのがリアエンジンの特徴です。ただし、独特のハンドリング特性に慣れるには時間がかかるため、運転技術に自信がある方向けと言えます。
参考)ポルシェ全モデル駆動方式比較!RRからAWDまで|Luxur…
どちらの駆動方式も、前輪と後輪の役割が明確に分かれているため高い性能を発揮できます。前輪は操舵に専念し、後輪が駆動を担当することで、効率的なパワー伝達が可能となります。自分の運転スキルや使用目的、好みのハンドリング特性を考慮して選ぶことが重要です。
ミッドシップとリアエンジンは、どちらも一般的なFFやFRとは異なる特別な走りの楽しさを提供してくれる駆動方式です。エンジン配置という基本的な違いから生まれる、それぞれの個性的な走行特性を理解した上で、自分に合った一台を見つけることができれば、より深いカーライフを楽しめるでしょう。