GACKTが所有するランボルギーニ・アヴェンタドールの正式名は「ランボルギーニ・アヴェンタドール LP720-4 50° Anniversario」。このモデルは、ランボルギーニの創業50周年を記念して製造された限定車で、世界でわずか200台しか製造されませんでした。日本国内では3台のみの販売となり、GACKTは日本での販売分を逃し、海外で購入することを決断。つまり日本には、GACKTの所有分を合わせて実質4台しか存在しない希少なスーパーカーなのです。本体価格は6000万円で、購入理由については「一言で言って惚れた」とGACKT自身が述べており、感覚的な選択であったことが伺えます。
ガクト車として知られるこのランボルギーニは、約1年間をかけた徹底的なカスタマイズを施されています。2023年8月、GACKTがインスタグラムで公開した際の内容によれば、ボディはパープルに塗装され、フロントバンパーやGTウイングなどのアフターパーツが装備されました。インテリアには高級感を演出するため、スワロフスキーで加飾が施されています。このカスタム費用は240万円にも及びました。GACKTは「アヴェンタドール・エヴァ仕様」と命名し、現在の生活拠点であるマレーシアで愛用しており、彼のSNS投稿では「助手席に乗る女を世界一美しい女にする魔法のランボルギーニ」と表現するなど、スーパーカーへの深い愛着が感じられます。
ランボルギーニ・アヴェンタドール LP720-4 50° Anniversarioは、限定版モデルであり、通常のアヴェンタドールと比較して強化された性能を備えています。最高出力は720psで、通常モデルより20ps高い出力を発揮。最高時速は350km/hに達し、極限の性能を実現しています。特に注目すべきは加速性能で、高速シフトチェンジを可能にした「ISR トランスミッション」の採用により、0-100km/h加速はわずか2.9秒を記録します。このレベルの加速性能は、市販スポーツカーの中でも最高峰に位置し、ランボルギーニのその名の由来である「猛牛」の特性そのものを体現しています。吼えるような独特なエンジン音も特徴的で、V型12気筒自然吸気エンジンのサウンドは、このスーパーカーの象徴とも言えるでしょう。なお、2022年で製造が終了されたため、ピュアな自然吸気エンジンを搭載する最後のランボルギーニとして、コレクターの間でも非常に高く評価されています。
ランボルギーニと同じくパープルにカスタムされているのが、ジャガー「XJR」です。XJはFセグメントの高級セダンであり、GACKTが所有しているのは2009年から2019年まで製造されたX351型。このモデルは、ジャガーの伝統的な丸目4灯スタイルから脱却し、流線的でスポーティなイメージへと刷新された世代です。XJRはグレードの中でも走行性能とパフォーマンスを最も追求したモデルで、5.0リッターV型8気筒エンジンにスーパーチャージャーを搭載。最高出力550ps、最大トルク680Nを発揮します。ボディサイズは全長5135mm×全幅1900mm×全高1455mm(スタンダードホイールベース)で、高級セダンとしての堂々とした存在感を放ちます。価格帯は1695万円から1968万円で、これもランボルギーニと同じくパープルに塗装されており、ボンネットには「リービングキャット」というスワロフスキーで加飾されたボンネットマスコットが装備されています。GACKTはこのXJRを自身のインスタグラムやYouTubeチャンネルで稀に登場させており、高級セダンへのこだわりが感じられます。
米国を代表するプレミアムSUVとして知られるキャデラック「エスカレード」も、GACKTの愛車コレクションの一台です。GACKTが所有しているのは2014年から2020年までに製造された4代目で、全長5145mm~5700mm×全幅2045mm×全高1880mm~1890mmという大型ボディが特徴。このエスカレードは特別なカスタムが施されており、2021年3月のYouTubeチャンネル動画で内外装が紹介されました。製作期間は半年、費用は約1000万円というのは相当な投資です。カスタム内容としては、ホワイトカラーのボディに大径ホイール「SKY FORGED」を装着し、さらにルーフを切り抜いて全高を延長し、室内空間を拡大するというラディカルなものです。インテリアでは、前席と後席がパーテーションでセパレートされた設計となり、後席エリアには特注のベンチシート、間接照明、大型ディスプレイが装備されています。この設計により、移動中に映画やアニメを楽しむための専用スペースへと変貌させられました。マレーシアではランボルギーニやXJRを自分で運転するというGACKTですが、日本への帰国時はこのエスカレードに運転手をつけて移動するというスタイルを確立しており、用途に応じた使い分けが見られます。
興味深いことに、GACKTはマレーシアに移住後、ランボルギーニやジャガーXJRなどのハイパフォーマンスカーを自分で運転しており、専属ドライバーを付けないという選択をしています。これについてGACKTは自身のInstagramで、「マレーシアに専属ドライバーはいない なぜか…車を運転する時間が大切だからさ。この時間が自分と向き合える大切な時間なんだよ」とコメントしており、運転行為そのものを瞑想的な時間として位置付けている点は注目に値します。これは単なる高級車の所有ではなく、それらとの関係性を深く考えた結果の選択であることが伺えます。一方、日本ではエスカレード・リムジン仕様に運転手をつけ、後席で映画やアニメを楽しむという異なるスタイルを採用。このような使い分けは、生活の質を高めるための現実的で洗練された判断と言えるでしょう。実際にGACKTは複数の愛車メンテナンスのためマレーシア・クアラルンプールの自宅に整備業者を招き、3台のランボルギーニ、XJR、プロトンなどを定期的にメンテナンスしています。このような細部にわたるケアの継続こそが、これら高級車との関係を長く保ち、スーパーカーから最大のパフォーマンスを引き出す秘訣なのです。
参考リンク。
GACKTの愛車カスタマイズ内容やエンジン性能、運転哲学について詳しく解説されています。
初の始球式のGACKTが話題に!一流芸能人の愛車は「エヴァ仕様」のスーパーカー
GACKT本人によるランボルギーニ・アヴェンタドール購入理由とカスタム費用、限定版モデルの希少性が説明されています。