73式小型トラックは1973年に自衛隊に採用された汎用小型車両で、現在は「1/2tトラック」の名称で運用されています 。カーセンサーで検索する際は、「パジェロベース」「軍用車」「自衛隊仕様」といったキーワードも併用することで、より多くの車両を見つけることができます 。
参考)「三菱 小型トラック」の中古車を探す【カーセンサー】
この車両の特徴として、初代は三菱ジープ(J-24型)をベースとし、1996年からは三菱パジェロをベースとした2代目が導入されました 。2代目パジェロベースの車両は「V26WG」という型式で、市販のパジェロより車高が高く設定されており、軍用車両特有の無骨な外観を持っています 。
参考)https://seiyaa.web.fc2.com/v26wg-seiyaasugeta.html
📍 検索時のポイント
中古車市場における73式小型トラックの価格相場は、車両の状態や年式によって大きく異なりますが、一般的に100万円から400万円程度で取引されています 。過去のオークション実績では、最安値が1,200円から最高値が20,500円まで幅広い価格帯で落札されており、これは主にミニカーや模型が含まれているためです 。
参考)Yahoo!オークション -「73式小型トラック」(自動車、…
実車の価格については、車検付きの状態良好な個体で300万円前後、走行距離が多い車両でも150万円程度が相場となっています 。ただし、これらの車両は正規の払い下げではなく、特殊なルートで民間に流出したものがほとんどです 。
参考)自衛隊ジープ払い下げ購入可能性と実態
💰 価格帯の目安
なお、これらの車両の多くは解体業者から流出したパーツを使い、民間のパジェロフレームに移植されたものや、海外で再組み立てされた後に逆輸入されたものです 。
参考)https://ameblo.jp/ameta-tv/entry-12403274064.html
自衛隊車両は本来、防衛専用品として厳格に管理されており、役目を終えた車両はフレームを真っ二つに切断して復元不可能な状態で処分されることが規則で定められています 。しかし、現実には一定数の車両が民間市場に流出しているのが実情です。
主な流出ルートとして、解体業者による違反行為があげられます 。契約では「解体することなくそのまま引き取り、復元して再利用しない」という条件が明記されているにもかかわらず、一部の業者がこれに違反してパーツや解体前の車両を外部に売却しているケースが確認されています 。
🚨 法的制約のポイント
もう一つのルートは海外経由での逆輸入です 。フィリピンやタイなどで解体された部品を再組み立てし、それを日本に逆輸入する形式で民間流通に入ってくる車両も存在します。このような車両は、法的には問題なく一般登録が可能とされています 。
パジェロベースの73式小型トラック(2代目)は、市販のパジェロに比べて数多くの特別装備が施されています 。最も顕著な違いは車高で、悪路走破性を考慮して市販パジェロより高く設定されており、全長4140mm、全幅1765mm、全高1970mmという専用のボディサイズとなっています 。
参考)自衛隊に聞いた「三菱パジェロ」ベースの小型軍用車両がスペシャ…
電装系については、民間向けパジェロが12V仕様なのに対し、自衛隊仕様は24V仕様となっており、エアコンの操作パネルは同じでも中身は完全に別物です 。また、災害情報収集用のAM・FMラジオが標準装備され、リアエンドパネルにはアクセサリーソケット、左右ドアには灰皿も設置されています 。
参考)73式小型トラック - Wikipedia
🔧 特別装備の特徴
幌部分にも独特の工夫が施されており、左右に小型スクリーンを2つ設け、リア側はジッパーで開閉できる構造となっています 。乗車定員は前席2名、後席4名の計6人乗りで、後席は対面式の配置となっているのも特徴的です 。
参考)PHEV ブログ 自衛隊『73式小型トラック』のベースは、…
中古で購入した場合のメンテナンスについては、ベースがパジェロのため、多くの部品は三菱の正規ディーラーで調達可能です 。ただし、軍用車特有の部品については入手が困難な場合があるため、購入前に必要な部品の調達可能性を確認することが重要です。
参考)https://www.goo-net.com/pit/blog/list?selectBrand=1040amp;selectCar=10402010amp;selectCategory%5B%5D=30_30amp;p=1
73式小型トラックの購入を検討する際は、まず車両の合法性を確認することが最重要です 。正規登録されていない車両や、書類に不備がある車両は避けるべきでしょう。また、特殊な流通経路で入手された車両のため、車両の来歴を可能な限り確認し、信頼できる販売店から購入することが推奨されます 。
実用性の面では、現代の道路事情において十分な性能を発揮します 。オートマチックミッション、パワーステアリング、エアコンといった快適装備により、軍用車のイメージとは異なり現行車と同様のスムーズな運転が可能です。ただし、燃費性能については現代の基準から見ると劣る部分があり、維持費の面で考慮が必要です。
⚠️ 購入時の注意事項
NOx・PM対策地域(首都圏や関西圏の一部)では使用に制限があるため、購入前に居住地域の規制を確認することが必要です 。また、任意保険加入時には車種の特殊性を保険会社に説明し、適切な補償内容を選択することが重要です。
メンテナンス面では、三菱正規ディーラーでの整備が可能な部分と、専門知識を持つ整備工場でなければ対応できない部分があります 。特に電装系の24V仕様や、幌などの特殊部品については、軍用車両に詳しい整備工場を事前に見つけておくことが推奨されます 。