フルフラットにすれば何でも寝れると思っていませんか?
ウェイクは軽自動車の中でも際立った室内空間を持つ車です。室内長2,215mm・室内幅1,345mm・室内高1,455mmというスペックは、タントより室内高が90mm高く、車中泊向きとして長年評価されてきました。
しかし、フルフラットモードにした実態を知ると話が変わってきます。フルフラットモードは後部シートを前方に倒して荷室スペースと繋げる方式ですが、どのシートアレンジにしても運転席と後部席の間に10cm程度の段差が残ります。これが最大の落とし穴です。
段差が残ることを知らずに「シートを倒してキャンプ用の薄いマットだけ」で寝ようとすると、朝になって腰や背中が痛くて起き上がれないという状態になりかねません。つまり、マット選びがウェイク車中泊の成否を分けると言っても過言ではないのです。
実際に複数のユーザーレビューを見ると、「フルフラットモードにキャンピングマットだけで寝たら段差が気になって全然眠れなかった」「息子にも不評だった」という声が目立ちます。これは特別な失敗例ではなく、多くの初挑戦者が通る道です。
段差解消が基本です。
マットを選ぶ際には「厚みで段差を吸収するタイプ」か「段差を埋めるクッションと薄いマットを組み合わせるタイプ」のどちらかのアプローチを取ることが、快眠への出発点となります。
ウェイクの室内寸法・シートアレンジの詳細はダイハツ公式サイトで確認できます。
ダイハツ ウェイク 公式サイト(スペック・シートアレンジ詳細)
ウェイク向けの車中泊マットは、大きく4つのカテゴリに分けられます。それぞれの特徴と向いている使い方を整理しておくと、購入で失敗しにくくなります。
| タイプ | 厚さの目安 | 価格帯 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 段差解消クッション(専用) | 5〜12cm | 3,000〜20,000円 | シートの隙間だけを埋める部品型 |
| インフレーターマット | 8〜10cm | 5,000〜25,000円 | バルブを開けると自動膨張 |
| エアマット(電動ポンプ付き) | 10〜15cm | 5,000〜15,000円 | 全面を覆うタイプ |
| 純正ジョイントクッション | 非公開 | 片側39,960円 | ジャストフィットだが高額 |
まず「段差解消クッション(専用品)」は、シートとシートの間の凹凸だけを埋めるパーツです。ウェイクのLA700系専用として、くるマットやD.I.プランニングの4個セットなどが有名です。これ単体では寝心地の確保には不十分で、別途マットレスや布団と組み合わせて使うのが基本です。
次に「インフレーターマット」は、バルブを開くと内部のウレタンフォームが空気を吸って自動的に膨らむタイプです。厚さ10cmのものであれば、膨らんだ際にシートの段差をほぼ吸収できると複数のユーザーが報告しています。FIELDOOR の車中泊マット 10cm Sサイズ(195cm × 60cm)などが実績豊富です。これは使えそうです。
「エアマット(電動ポンプ付き)」は、3〜5分で膨らませられる便利さが魅力です。ウェイク専用品として販売されているものもあり、枕付き・電動ポンプ付きのセットで1万円前後のものもあります。ただし、空気を抜いて収納しても体積がそれなりにあるため、荷物が多い旅には収納スペースの計算が必要です。
重要なのはサイズ確認です。
ウェイクは諸元表では室内幅1,345mmですが、実際にマットを敷く部分ではシートレールやシートベルトの出っ張りがあるため、実測で約120cm前後しか確保できないケースがあります。幅130cmのマットを購入して「全然入らない」という失敗談は珍しくないため、必ず購入前に実車を測定することが重要です。
一人で利用する場合は幅60cm前後のSサイズで問題ありませんが、夫婦や友人2名で利用する場合はワイドサイズ(幅90cm前後)か2枚並べを選ぶ必要があります。2枚並べると横幅がほぼウェイクの室内幅になり、大人2人が並んで寝られる快適空間になります。
インフレーターマット8cmと10cmの違いを詳しく解説した記事はこちらで確認できます。
インフレーターマット8cmと10cmの違いと車中泊への適性(ゴリラキャンプ)
ダイハツが用意している純正アクセサリー「ジョイントクッション」は、フルフラットモード専用の折りたたみ式クッションで、ウェイクの室内にジャストサイズでフィットします。シートの凹凸をしっかり埋めてくれる品質は確かです。しかし価格が問題です。
なんと、片側だけで39,960円(税込)。両側に使用する場合は79,920円にのぼります。これはマット代として考えると、予算的にかなり重い出費です。
一方、市販の段差解消クッション専用品であれば、3,000〜20,000円程度の価格帯で購入できます。たとえばウェイクLA700系専用の「くるマット」は日本製で、Amazonや楽天での実勢価格は10,000〜20,000円前後です。インフレーターマット(10cm・Sサイズ)は5,000〜10,000円程度で入手できます。
純正品との価格差は最大で約6〜7万円。これだけあれば、プライバシーシェードや車用網戸、寝袋など周辺グッズを一式そろえてもおつりが来る計算です。
ただし、純正品には「専用設計のフィット感」という明確なメリットがあります。市販のマットは幅の調整が必要だったり、サイズが完璧には合わなかったりするケースも起こります。年間10回以上ガッツリ車中泊するヘビーユーザーなら純正品は検討の余地があります。コスパ重視の方は市販品が原則です。
また、別の選択肢として「ニトリの折りたたみマットレス(2,000円以下)をカットして使う」という自作アプローチも実践者がいます。スポンジをカットしてシートの凹凸に合わせて埋めることで、驚くほどフラットな寝床が完成するといいます。カット自体は難しくなく、失敗してもやり直せる価格帯なのが利点です。
ウェイク車中泊の先輩ユーザーによる純正品・市販品の具体的な使用レポートはこちら。
ウェイクで快適な車中泊はできるのか?口コミやブログで徹底解説(軽自動車ラブ)
快眠環境が整っても、毎回のベッドメイキングが面倒だと車中泊の頻度が下がってしまいます。実際にウェイクで車中泊を繰り返しているユーザーの方法を見ると、準備時間を大幅に短縮するコツがあることがわかります。
最も支持されているのは「段差解消クッション+折りたたみ敷布団」の組み合わせです。敷布団は普段から三つ折りにして後部座席に積んでおきます。寝るときは前席のヘッドレストを外し、背もたれをフラットに倒して、段差マットを置いて敷布団を広げるだけです。この手順であれば運転席・助手席を含めて10分以内で完了します。
インフレーターマットを使う場合は、バルブを開くだけで自動膨張するため体力をほぼ使いません。ただし、完全に膨らむまで10〜30分かかるものがほとんどです。就寝の30分前にバルブを開けておく習慣をつけるだけで、スムーズに使えます。
エアマットは電動ポンプがあれば3〜5分で膨らみますが、収納時に空気を抜く作業が必要です。撤収のスピードを重視するなら、インフレーターマットよりも手間がかかる場面もあります。
また、ベッドメイキングを素早くするために、ヘッドレストや外した小物を置く場所を事前に決めておくことも重要なポイントです。純正オプションのアッパーシステムレールとクロスシステムバーを取り付け、そこに100均のネット(網の目が粗いもの)をかければ、天井に「棚」が生まれます。ヘッドレストや貴重品を天井に収納することで、フラットな床面を広く使えます。
つまり、事前の段取りが快眠の鍵です。
🔧 ベッドメイキングを時短するポイント一覧
- 敷布団は普段から車内の後部座席に折りたたんで積んでおく
- インフレーターマットは就寝30分前にバルブを開放する
- ヘッドレストの置き場所(天井ネットなど)を事前に決める
- 段差解消クッションは常時車内に設置しておく
多くの車中泊ガイドはマットの「段差解消」や「クッション性」に着目しますが、実はウェイクで快眠するうえで見落とされがちな要素があります。それは「断熱性」です。
ウェイクは軽自動車トップクラスの室内高(1,455mm)を実現するため、ボディ外板が薄く設計されています。外気の影響を受けやすく、夏は朝方に暑くなりやすく、冬は夜半から冷え込みが一気に室内に伝わってきます。実際に車中泊を体験したユーザーから「5月なのに思った以上に寒かった」という声が多数上がっています。
マットが持つ断熱性が重要なのはこのためです。床から直接伝わる冷気を遮断できるかどうかで、睡眠中の体温調節が大きく変わります。銀マットやレジャーシートは断熱層が薄いため、冬場はほとんど防寒効果がありません。一方、厚さ10cmのインフレーターマットはウレタンフォームが内部に充填されているため、地面(床面)からの冷気を効果的に遮断します。
夏場は逆に「通気性」が必要です。エアマットは空気層が断熱材として機能するため、真夏でも背中が蒸れにくいという利点があります。
断熱対策は2ステップで完結します。
ステップ1:床面の断熱 → 厚さ10cm以上のインフレーターマットまたは断熱素材入りの車種専用マットを使用する。
ステップ2:窓面の断熱 → プライバシーシェード(15,120円・全グレード対応)または市販のサンシェードで全窓を覆い、外気と室内の熱交換を最小化する。
特に冬の車中泊では、窓の断熱を怠るとマットがどれほど優秀でも室温が3〜5℃まで下がることがあります。防寒には寝袋(シュラフ)の活用も合わせて検討するとより安心です。
季節ごとの快眠環境については、夏の車中泊グッズのガイドも参考になります。

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