名古屋発着の夜行バスでフルフラット感覚を味わうには、シートの角度が最も重要な要素となります。通常のシートは約120度のリクライニングですが、高級シートでは最大155度まで倒せるものがあります。140度以上のリクライニング角度があれば、フラットに近い状態で横になることができ、長時間の移動でも快適に過ごせます。
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なお、日本の道路運送車両法第22条により、完全なフルフラットシート(180度)は安全上の理由から禁止されています。そのため、現在日本で運行されている夜行バスは、あくまで「フルフラット感覚」のシートとなります。
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シート幅も重要なポイントで、通常のエコノミータイプは約42cmですが、高級シートでは60cm以上の幅広タイプも存在します。シート間隔は狭いもので75cm、広いもので158cmと大きな差があり、間隔が広ければ足元にゆとりができ、リクライニング時も後ろの座席を気にせず倒せます。
名古屋発着の夜行バスで最も人気があるのは東京方面への路線です。名古屋~東京間の料金相場は、4列シートの平日夜行便で2,000円~4,500円、休日夜行便で2,000円~5,700円となっています。
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人気のバス会社としては、JRバスが圧倒的なシェアを誇ります。「ドリーム号」(夜行便)や「新東名スーパーライナー」(昼行便)が運行されており、基本は3列シートで快適性が高いのが特徴です。東京駅と名古屋駅には専用のバスターミナルがあり、乗り場を探しやすく天候に左右されず待つことができます。
JR東海バス公式サイト
JRバスの予約や空席照会ができる公式サイトです。最新の運行情報や路線検索に便利です。
次いでウィラーエクスプレスが人気で、新しいシートタイプを次々と導入する商品力と手頃な価格が評価されています。グレースライナーでは、新宿・横浜~名古屋線を2,300円~という格安料金で提供しており、全席フルリクライニング仕様となっています。
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夜行バスで快適に過ごすためには、座席選びが重要です。窓側シートを選ぶと、通路側の乗客やスタッフの動きに邪魔されず、壁にもたれかかって休憩でき安定感があります。ただし、エンジン音やバスの揺れが気になる後方席は避け、前方または中央寄りを選ぶとより快適です。
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乗車前の準備も重要で、締め付けのある服装は血行が悪くなりむくみの原因となるため、ゴムのウエストやふんわりしたトップスなどゆるめの服装がおすすめです。車内は非常に乾燥しているため、適度に水分を摂取することも大切です。
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レッグレストとフットレストが両方揃っていれば、シートと一体化してフラット感が増し、ベッド感覚で体を横にできます。乗車前や休憩時間にストレッチをすることで、血流や凝りを解消することも可能になります。アイマスクや耳栓などの快適グッズを持参すると、周囲の雑音や光に煩わされずに眠れます。
名古屋発着の夜行バスを予約する際は、早めの座席指定が重要です。多くのバス会社ではネット予約時に座席指定ができるため、希望の窓側や前方席を早めに押さえましょう。
女性の一人旅で安全性が気になる場合は、女性専用席や女性専用車両を選ぶと安心です。これらは隣席に必ず女性が座るよう配慮されており、特に隣席との距離が近い4列シートタイプで人気があります。多くのバス会社は防犯カメラの設置や乗務員の定期巡回を実施しており、セキュリティ対策も充実しています。
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ウィラーエクスプレス東京-名古屋路線
シートタイプや空席状況を確認できる予約サイトです。女性専用席の検索も可能です。
高級シートは料金が高くなる傾向がありますが、長距離移動で快適さを優先したい場合は投資する価値があります。名古屋~東京間の3列独立シートは、4列シートより1,000円~2,000円程度高くなりますが、プライベート空間が確保でき快適性が大幅に向上します。予約時には、シートのリクライニング角度、シート幅、シート間隔の3つの要素を必ず確認しましょう。
名古屋発着の夜行バスで利用できる主要なシートタイプを比較すると、それぞれに特徴があります。ウィラーエクスプレスの「リボーン」は、最大155度のリクライニングが可能で、シート幅は座面59cm、シート間隔は158cmと最も広々とした設計です。レッグレストとフットレストも付いており、フルフラット感覚を最も味わえるシートタイプと言えます。
「ラクシア」は最大145度のリクライニングで、電動ゆりかごリクライニングとレッグレストを備えています。シート幅は肘ありで57cm、シート間隔は116cmと、リボーンに次ぐ広さです。木目調のデザインが特徴で、リビングソファのような居心地の良さを感じられます。
「コモド」は約140度のリクライニングで、3列独立シートにカーテンが付いており個室感があります。シート幅は肘ありで56cm、シート間隔は93cmです。プライバシーを重視したい方に最適なシートタイプです。
標準的なエコノミータイプは約120度のリクライニングで、シート幅は約42cm、シート間隔は75cmと最もコンパクトです。料金は最も安いですが、長時間の移動では疲労を感じやすくなります。
シートタイプ | リクライニング角度 | シート幅 | シート間隔 | レッグレスト | 料金目安 |
---|---|---|---|---|---|
リボーン | 約155度 | 59cm | 158cm | ○ | 5,000円~ |
ラクシア | 約145度 | 57cm | 116cm | ○ | 4,500円~ |
コモド | 約140度 | 56cm | 93cm | ○ | 4,000円~ |
エコノミー | 約120度 | 42cm | 75cm | × | 2,000円~ |
VIPライナーでは「全乗客一斉リクライニング」という独自のサービスを提供しており、全乗客が同時に座席を倒すことで周りに気を使わず快適に過ごせます。就寝時間が近づくと車内モニターに説明ビデオが流れ、運転手のアナウンスのタイミングで一斉にフルリクライニングします。
VIPライナーのフルフラット感覚シート詳細
VIPライナーの高級シートや独自サービスについて詳しく解説されています。
電動バックシェルシートは、飛行機のファーストクラスでも採用されているタイプで、座席が後ろに倒れず前にスライドするため、後部座席の人への声がけも不要です。ボタン一つで操作でき、背もたれ・レッグレスト・フットレストを自由自在に変形できます。自分の体にフィットする形にできるため、座り心地は抜群です。
女性専用車「プルメリア」は、女性限定のバスでトイレ付き、3列独立シートで中央席の両側が通路になっています。キャノピーを設置しているため、寝顔を見られることもありません。車内はブラウンを基調とした高級感のある内装で、アメニティも豊富に揃えています。
夜行バスで快適に過ごすためには、個室感のある座席を選ぶことも重要です。近年は、仕切り付きの独立型座席を備えた夜行バスも登場しており、扉で囲まれているもの、カーテンやシートで覆われているものなど、仕切りの種類はさまざまです。仕切りのあるタイプなら、周囲の気配や音を気にせず快適に過ごせます。
乗車前に少量のお酒を飲むとリラックスし眠りにつきやすくなります(飲める方に限ります)。また、ヒーリング音楽を聴いて気持ちを沈めるのも効果的です。あえて前日の睡眠時間を短縮しておけば、夜行バスに乗った際に眠気を感じやすくなりますし、日中運動をして適度な疲労感を残しておくのもよい方法です。
名古屋にはVIPラウンジがあり、バスの待合室として利用できます。パウダールーム完備で、ドライヤーやヘアアイロンもあるため、旅行カバンの荷物を軽くすることもできます。ラウンジ内には無料Wi-Fiや無料ドリンクも用意されており、待ち時間を快適に過ごせます。東京のVIPラウンジ限定でアロマオイルの用意もあり、専用シールに垂らして衣服の内側やアンダーウエアに貼ることで、アロマの香りで乗車中もくつろいで過ごせます。
名古屋発着の夜行バスは、シートタイプと料金のバランスを考慮して選ぶことが重要です。予算に余裕がある場合は高級シートを、コストを抑えたい場合はエコノミータイプを選び、快適グッズの持参で快適性を補うのが賢い選択と言えます。早めの予約で希望の座席を確保し、自分に合った夜行バスで快適な旅を楽しみましょう。