トヨタ・アーバンクルーザー、BEV化とスペック、デザイン

2025年から復活するトヨタ・アーバンクルーザーは、新型電気自動車SUVとして欧州で発売予定です。先代との違いやスペック、デザイン、価格情報など、気になる特徴を詳しく解説します。購入を検討している方は必見の最新情報をご紹介しますが、このコンパクトEVがあなたの期待を満たす一台になるのでしょうか?
トヨタ・アーバンクルーザー 5代目(2025年~)の全貌
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電動化による復活と位置付け

2025年から「アーバンクルーザー」の車名が復活する予定で、スズキが生産するBEV「eビターラ」のOEMモデルとなります。

バッテリーと駆動方式の選択肢

49kWh、61kWhの2種類のリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載し、前輪駆動(FWD)または四輪駆動(AWD)から選択できます。

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航続距離とパワーユニット性能

航続距離は最大420kmを実現し、出力は144psから184psまで、各バージョンで異なる性能を発揮します。

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欧州での価格設定と納車予定

ドイツでの価格は2万9990ユーロから、日本円で約514万円からに設定され、2025年後半より納車が始まる見込みです。

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斬新なデザインとカラーバリエーション

トヨタのアーバンテックテーマで開発され、ハンマーヘッドフロントエンドが特徴です。全11色のボディカラーとブラックルーフのバイトーン仕様を展開。

トヨタ・アーバンクルーザー、電動SUVとしての新展開

トヨタ・アーバンクルーザーがBEV化し2025年に復活する背景

 

トヨタ・アーバンクルーザーは、2008年から2014年にかけて第1代が販売された小型SUVです。当時はガソリンエンジンを搭載し、ヤリスクロスの前身的存在として位置付けられていました。しかし円高の影響と車両サイズの競争力低下により、生産は2014年で終了されました。その後、インドやアフリカ向けに2020年から2代目が販売されました。

 

2025年から復活する新型アーバンクルーザーは、従来のガソリン車やハイブリッド車とは異なり、完全な電気自動車(BEV) として生まれ変わります。この決定は、欧州市場の電動化ニーズへの対応と、スズキとの共同開発によるコスト効率化が主な理由です。スズキが開発・生産するeビターラのOEMモデルとなることで、トヨタは素早く競争力のある電動SUVを市場投入できるようになりました。

 

新型アーバンクルーザーの主な役割は、コンパクトなサイズながら広い室内空間を備え、都市部での利用に最適化された電動SUVとしての地位を確立することです。ヤリスクロスよりもわずかに大きなボディサイズ(4,285×1,800×1,640mm)を採用することで、後部座席のスペースを確保し、大型Dセグメントのような快適性を実現しています。

 

アーバンクルーザー BEVのバッテリーと駆動方式の選択肢

新型アーバンクルーザーには、2種類のバッテリーパック容量と複数の駆動方式が用意されます。すべてのバージョンで採用されるのは、リン酸鉄リチウムイオン電池(LFP) です。この電池化学は、従来のNCA/NCM系リチウムイオン電池と比べ、耐久性と安全性が優れており、コスト削減にも大きく貢献しています。

 

49kWhバッテリーを搭載するFFモデルは、最高出力106kW(144ps)と最大トルク189Nmを発揮します。このバージョンはエントリーグレードとして、最も低価格で提供される予定です。61kWhバッテリーを搭載するFFモデルは、出力を128kW(174ps)に引き上げ、より動的な加速性能を実現しています。

 

四輪駆動(AWD)モデルは、61kWhバッテリーと組み合わせられ、前輪用135kWモーターに加えて、リヤアクスルに48kWモーターを追加搭載します。これにより、総出力は184ps相当となり、最大トルク配分制御によって不安定な路面での安定性が向上します。

 

航続距離は、使用するバッテリー容量と駆動方式によって異なります。49kWh FFモデルの場合、WLTP複合モードでの航続距離は約350km程度と推定されます。61kWh FFモデルは最大420km、4WDモデルは370kmとなり、多くのユーザーの日常使用には十分なレンジを確保しています。全バージョンに、寒冷時の性能を最適化する省エネタイプのヒートポンプ式エアコン と手動操作のバッテリー予熱機能が装備されるため、冬季の航続距離低下を最小限に抑えることができます。

 

アーバンクルーザーの室内空間を最大化する車体設計

新型アーバンクルーザーの大きな特徴は、電動SUV専用プラットフォームによる革新的な室内設計 です。従来のガソリン車では必要だったフロア下のクロスメンバーが不要になるため、バッテリーを床下全面に配置することが可能になりました。結果として、ホイールベースはヤリスクロスより140mm長い2,700mmとなり、これが後部座席のスペース拡大に直結しています。

 

最小回転半径はわずか5.2mに抑えられており、都市部での取り回しが優れています。後部座席は、スライド式リヤシートシステム を採用し、前席と後部座席の乗客間距離を簡単に調整できます。リクライニング機能を備えた40:20:40分割可倒式設計により、乗客の快適性と荷物のスペースの両立が実現されました。

 

室内空間の質感向上のため、各グレードに応じた素材選択が行われます。最上級モデルでは、プレミアム感を高めるための質感向上素材が採用される予定です。専用のエアコン吹き出し口とUSBポートも後部座席に装備され、乗客全員が快適に過ごせる環境が整備されています。

 

アーバンクルーザーの悪路走破性を支えるドライブモード群

新型アーバンクルーザーは、見た目はコンパクトなシティSUVですが、実は本格的なオフロード性能を備えています。特にAWD採用車では、複数の走行モードが用意されます。

 

トレールモード は、不安定で滑りやすい路面での走行を支援するモードです。駆動トルクを反対側の車輪に配分しながら、空転する車輪を検知してブレーキをかけるダウンヒルアシストコントロール機能と連携し、山道や悪路での走行安定性を大幅に向上させます。
FF(前輪駆動)モデルには、スノーモード が搭載されます。積雪路での走行時に駆動トルクを制御し、車輪のスリップを最小化することで、冬季走行時の安心感が得られます。

 

さらに注目すべきは、電動SUVの利点を活かした 回生ブレーキシステム です。下り坂ではブレーキペダルを踏まずにモーター側で減速を制御し、運動エネルギーをバッテリーに回生することで、従来のガソリン車より効率的な走行が可能になります。

 

アーバンクルーザー BEVの先進安全装備と利便機能

すべてのアーバンクルーザーバージョンには、アクティブセーフティとドライバー支援システムの包括的なパッケージが標準装備されます。

 

プリクラッシュシステム は、前方の障害物を検知し、衝突の危険を判断すると自動的にブレーキを作動させます。このシステムは、従来の自動緊急制動より精度が高く、低速での人身事故リスクを大幅に低減します。
アダプティブクルーズコントロール(ACC) は、先行車との距離を自動で保ちながら速度制御を行う機能です。電動SUVの静粛性と相まって、長距離走行での疲労軽減に貢献します。
車線逸脱警報と車線維持支援 は、走行中に意図せず車線を超える場合、ドライバーに警告を与え、必要に応じてステアリングを自動補正します。
特に注目すべきは、360度カメラシステム です。このシステムは、車体の前後左右に装着されたカメラからの映像を合成し、俯瞰視点で車両周辺全体を映し出します。起伏のある駐車場での車両位置確認や、狭い場所での駐車操作を大幅に簡単にします。夜間走行時にも、赤外線補助機能により視認性が確保されます。

 

アーバンクルーザー BEVの充電と接続機能の充実

新型アーバンクルーザーは、電動車ライフをサポートするために複数の充電・接続機能を備えています。

 

車内のインストルメントパネルには、10.25インチ デジタルコンビメーター と10.1インチマルチメディアディスプレイが シームレスに統合 されています。このディスプレイは、走行情報の表示だけでなく、ナビゲーション、エンターテインメント、車両設定などをワンプレイスで操作できるユニバーサルインターフェースとして機能します。

 

マルチメディアシステムは、最新の交通情報も考慮した クラウドベースのデータ を使用する衛星ナビゲーションにより、高速かつ直感的な操作ができるように設計されています。リアルタイムの交通渋滞情報に基づくルート最適化は、充電ステーション検索にも応用され、バッテリー残量に基づいた充電計画の自動提案が可能です。

 

スマートフォンとの統合も提供されており、ドライバーは好みのアプリやサービスに簡単にアクセスできます。Apple CarPlayやAndroid Autoの統合により、スマートフォンの機能をそのままディスプレイ経由で操作可能です。

 

MyToyotaアプリ を利用すれば、車両のバッテリー充電状態の遠隔確認、便利な充電スタンドの検索、充電セッションのスケジュール設定やモニタリングなど、スマートフォンから充電管理全般を操作できます。自宅での充電を効率的に行うための トヨタ HomeCharge(国内用ウォールボックス) との連携により、シームレスな操作性が実現されます。

アーバンクルーザー BEVのデザイン哲学「アーバンテック」

新型アーバンクルーザーのスタイリングは、「アーバンテック」というテーマで開発されました。このコンセプトは、都市的な洗練さと最新技術の融合を表現しています。

 

トヨタの現代的なデザイン言語を象徴する**「ハンマーヘッド」フロントエンド** が採用されました。この独特の造形は、ボンネット前端が強調された幾何学的デザインで、力強さと先進性を同時に表現しています。同様のデザイン言語は、トヨタの最新SUVラインアップに共通しており、ブランドアイデンティティの統一感を実現しています。

 

力強く表現されたフロントとリヤバンパー は、SUVとしてのタフな印象を与えながらも、全体的なバランスは洗練されています。バックドアの幅全体にわたって広がるテールライト は、夜間走行時に印象的な輝きを放ち、後方車両に対する視認性を大幅に向上させています。
ホイールデザインも、グレードに応じて18インチまたは19インチのアルミホイール を採用しています。シャープなデザインのフルホイールカバー は、単なる装飾ではなく、軽量化と空力特性の向上に貢献する機能的な部品です。この工夫により、バッテリー駆動による電費効率が向上し、一回の充電での航続距離が伸びるという実質的なメリットが生まれています。

 

幅広い ボディカラーバリエーション が用意されており、全11色が展開されます。そのうち5色は、ブラックルーフとのバイトーン仕様 が設定可能で、これは最上級モデル「ラウンジ」に限定されるオプション設定となっています。ツートーン仕様による視覚的な奥行き感は、コンパクトなボディサイズでも高級感を引き出すデザイン手法として機能しています。

 

アーバンクルーザー BEVの装備グレードと価格体系

欧州市場での正式な価格は、トヨタが2025年春の本格予約開始時に発表される予定ですが、現在の予想では非常に競争力のある設定となっています。

 

ドイツでの基本価格は、2万9990ユーロ(日本円で約514万円)からとされており、これはコンパクトEVセグメントの平均価格帯です。前輪駆動の49kWhバッテリーモデルが最もエントリーしやすい価格ポイントとなり、都市通勤ユーザーをターゲットにした設定となっています。

 

中位グレードとなる61kWhバッテリー搭載のFF(前輪駆動)モデルは、航続距離を420kmまで拡大し、週末の中・長距離ドライブにも対応できるバリエーションとして位置付けられます。

 

最上級の4WDモデルは、オンロード・オフロード両方の性能を引き出す設定であり、寒冷地での走行や本格的な悪路対応を想定したユーザーを想定しています。

 

全グレードで、高級感を高めるための内装仕様アップグレードが用意される見込みです。特に「ラウンジ」グレードでは、パワー運転席シート調整機能JBLプレミアムオーディオシステム固定式サンルーフ などが装備される予定です。

 

日本市場での販売は、現在のところ公式アナウンスがありませんが、欧州での成功実績次第で検討される可能性があります。国内では、ヤリスクロスとのポジション整理が必要となるため、別戦略での投入が考えられています。

 

トヨタ・アーバンクルーザーの歴史 - Wikipedia。初代から現在の電動化モデルまで、全世代の詳細情報が掲載されています。
新型アーバンクルーザーの技術解説 - Motor-Fan。室内空間設計、安全装備、充電機能など、詳細な技術仕様が網羅されています。

 

 


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