ネクセン タイヤ どこの国か韓国メーカーの評判

ネクセンタイヤはどこの国のメーカーなのか、韓国の代表的なタイヤブランドとしての実力や特徴を詳しく解説します。純正採用実績や工場の所在地、評判についても気になりませんか?

ネクセンタイヤどこの国

この記事でわかること
🇰🇷
韓国の大手タイヤメーカー

ネクセンタイヤは韓国第3位のシェアを持つ、1942年創業の歴史あるメーカーです

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世界4拠点の生産体制

韓国、中国、チェコに最先端の工場を持ち、年間約5,000万本を生産しています

高い品質評価とコスパ

ポルシェやVWなど17メーカーに純正採用され、価格以上の性能が評判です

ネクセンタイヤの製造国は韓国

ネクセンタイヤは韓国を代表する大手自動車タイヤメーカーで、本社は韓国に置かれています。1942年に興亜(フンア)ゴム工業として設立され、1956年には韓国初となる自動車用タイヤの生産を開始した歴史あるメーカーです。韓国のタイヤメーカーとしてはハンコックタイヤ、クムホタイヤに次いで同国内でシェア第3位の地位を確立しています。
参考)ネクセンタイヤ - Wikipedia

現在の社名「NEXEN TIRE」となったのは2000年のことで、それ以降は欧米や中国を中心にグローバル展開を積極的に推進してきました。全世界150か国以上の販売ネットワークで、年間約5,000万本のタイヤを販売しており、世界的なタイヤメーカーとして認知されています。
参考)第472回:知らぬは日本人ばかりなり!? ネクセンの最新工場…

乗用車用のタイヤの製造販売に特化しているのが特徴で、トラックや自転車などの他分野には手を広げず、乗用車タイヤに集中することで高い専門性を維持しています。この戦略により、世界売上高ランキング18位ながら、ランキング以上の存在感を示すメーカーとなっています。
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ネクセンタイヤの工場はどこにあるか

ネクセンタイヤは世界4か所に生産拠点を持ち、グローバルな供給体制を構築しています。最初の拠点である韓国の梁山(ヤンサン)工場は、製造と研究開発の中心的役割を果たす本社工場です。先進的な設備と最先端の製品技術をベースに、長期的なグローバル生産能力を強化する野心的なビジョンを掲げています。
参考)NEXEN TIRE

2012年に稼働した韓国の昌寧(チャンニョン)工場は、世界最大級かつ最先端のタイヤ製造工場として知られています。約61万平方メートルの広大な敷地に建つこの工場は、タイヤの原料となるゴムの配合から製品の出荷までが1本のラインで繋がるフルオートメーション化を実現し、欠陥率を極限まで抑えることに成功しました。工場建屋は端から端まで約1kmあり、混合工程から製造、検査、物流まで一直線で管理できる体制を整えています。
参考)高性能と高品質で日本に切り込むアジアの雄! ネクセンタイヤと…

中国の青島(チンタオ)工場は、世界最大の自動車市場とされる中国へのスプリングボードとしての役割を果たしており、中国国内の新車装着用タイヤ需要に対応しています。さらに、ヨーロッパのチェコにあるザテック工場は2018年に稼働し、欧州の現地拠点から欧州の消費者にプレミアム製品を提供するというビジョンを反映しています。この工場も昌寧工場に続く2番目のフルオートメーション工場で、2021年には第2期拡張工事を開始し、生産能力を550万本から1,100万本に引き上げる計画を進めています。​

ネクセンタイヤの純正採用実績

ネクセンタイヤは世界17の自動車メーカーに標準装着用タイヤとして採用されている実績があります。特に注目すべきは、タイヤメーカーの称号のひとつともいえるポルシェの厳しい採用テストをクリアし、2017年にカイエンへの正式採用が決定したことです。2024年にはカイエンの改良新型にも「N'FERA SPORT SUV」タイヤが継続して純正採用されており、ポルシェとの関係は深まっています。
参考)WHAT'S NEXEN?

ヨーロッパの自動車メーカーでは、フォルクスワーゲンアウディ、ルノー、フィアットなどに採用されています。厳しい目でタイヤを選ぶことで知られるフォルクスワーゲンでは、ポロの純正タイヤにネクセンが採用されており、その品質の高さが証明されています。アジアでは現代自動車、起亜自動車に加えて、三菱自動車やスズキにも純正タイヤとして採用されています。​
一般的にOEタイヤ(新車装着用タイヤ)とリプレイスタイヤ(交換用タイヤ)は異なるスペックであることが多いですが、ネクセンタイヤはほぼ同スペックであることも特徴です。これは性能の自信の表れであり、日本で手に入れられる製品はヨーロッパのOEタイヤと同一の製品となっています。このような実績から、ネクセンタイヤはプレミアムカーメーカーからも信頼される品質を持つメーカーとして認知されています。​

ネクセンタイヤの日本での展開

ネクセンタイヤは2016年に豊田通商株式会社と合弁で株式会社ネクセンタイヤジャパンを設立し、2017年1月から日本市場への本格参入を果たしました。合弁会社はネクセンが51%、豊田通商が49%出資する形態で、ネクセン製の自動車用タイヤブランド「NEXEN(ネクセン)」と「ROADSTONE(ロードストーン)」の日本販売総代理店として営業を開始しています。
参考)韓国 NEXEN TIRE(ネクセンタイヤ)が日本市場へ本格…

それまでネクセンは日本国内の契約代理店を通じてタイヤを販売していましたが、豊田通商のブランド力とネットワークを利用することで、交換用タイヤだけではなく新車装着用としても自動車メーカーへの売り込みを図る体制を整えました。トヨタ系列の総合商社である豊田通商との提携は、日本市場での信頼性向上にも大きく貢献しています。
参考)韓国・ネクセンタイヤが日本市場へ本格参入。豊田通商と合弁会社…

日本市場参入のきっかけとなったのは、ポルシェ・カイエンの新車装着用タイヤに選ばれたことやグッドデザイン賞を受賞したことで、これらがイメージアップにつながりました。日本では2017年モデルのポルシェ・カイエンに正式採用が決定し、その品質が認められる形となりました。日本上陸と同時にバックアップ体制を整え、日本市場に適した製品ラインナップの展開を進めています。​

ネクセンタイヤの評判と性能

ネクセンタイヤの評判は、価格の割に性能が良いという評価が多く見られます。特に「コストパフォーマンスが高い」「価格を考えると十分な性能」といった意見が目立ち、低価格帯ながらもグリップ力や耐久性に優れていると評価するユーザーが多数います。日常的な街乗りや通勤用途では満足度が高く、「タイヤの転がりがとても良い」「ロードノイズが驚くほど少ない」といった具体的な評価も寄せられています。
参考)ネクセンタイヤは買っても大丈夫?評判・安全性・寿命を徹底検証…

一方で、高級ブランドのタイヤと比較すると、静粛性やグリップ力の面でやや劣ると感じる人も少なくありません。特に高速走行時や雨天時のウェットグリップ性能については「やや滑りやすいと感じる」との意見もあります。しかし、普段使いにおいては大きな問題にはならず、全体的なコストと性能のバランスを考えると、多くのユーザーが満足しているようです。​
耐摩耗性については、低燃費タイヤの基準で転がり抵抗のランクがサイズ別に異なりますが、Aランクが多く、性能グラフで見る限りではタイヤの持ちは良いことがわかります。適切にメンテナンスすれば長持ちするとの声があり、空気圧の管理や定期的なローテーションを行うことで、より安定した性能を維持できます。タイヤの劣化原因は紫外線が一番大きく、保管場所や環境によって寿命が大きく左右されるため、屋内駐車場保管が推奨されます。
参考)ネクセン(NEXEN)タイヤの評判 価格や性能についてプロの…

韓国製スタッドレスタイヤの比較では、ネクセンは夏の時期になった時のドライ路面での乗り心地が良いという評価があり、ラウンド形状が轍に取られにくいという特徴が指摘されています。総じて、ネクセンタイヤは価格帯を考慮すると、コストパフォーマンスに優れた選択肢として評価されていると言えます。youtube​​

ネクセンタイヤのブランド展開

ネクセンタイヤは市販用タイヤでNEXENブランドに加えて、欧米向けブランドとしてROADSTONE(ロードストーン)ブランドのタイヤも製造・販売しています。NEXENはフラッグシップブランドであり、数多くの自動車メーカーにて標準装着用タイヤとして採用されている主力ブランドです。一方、ロードストーンはネクセンタイヤのセカンドブランドとして位置づけられ、ヨーロッパの規格であるETRTOをクリアした高品質なタイヤとして注目されています。
参考)ロードストーンタイヤの日本公式ホームページが開設!

ロードストーンタイヤは幅広いラインナップを用意しており、定番のエコタイヤである「N Blue eco」、スポーツ志向タイヤの「N8000」、環境性能と走りを両立した「EUROVIS Sport 04」、プレミアムコンフォートタイヤの「N5000 Plus」、耐久性を実現したコンフォートタイヤ「CP672」などがあります。SUV向けには「ROADIAN HP」やオンロード性能を重視した「ROADIAN HTX RH5」、商用車向けには「CP321」と、幅広いジャンルのタイヤを展開しています。
参考)ロードストーンタイヤの日本公式ホームページが開設!

2024年には株式会社ネクセンタイヤジャパンがロードストーンタイヤの日本公式ホームページを開設し、日本市場での展開を強化しています。ホームページ上ではタイヤラインナップのほかに、タイヤの構造やロードストーンタイヤの製造工程、サイズの見方などといったタイヤに対する理解を深めることができるコンテンツも提供されており、消費者が次のタイヤを探す際にどのような点をチェックすべきかが分かりやすく記載されています。新たな選択肢のタイヤとして、ロードストーンブランドも日本市場で注目を集めています。
参考)ROADSTONE (ロードストーン)タイヤの日本公式ホーム…

ネクセンタイヤと韓国タイヤメーカーの比較

韓国には主要なタイヤメーカーが3社あり、ハンコックタイヤが1位、クムホタイヤが2位、ネクセンタイヤが3位のシェアを持っています。ネクセンは韓国において最初にタイヤを製造販売した歴史を持つメーカーで、1980年~90年代にはミシュランと提携して韓国におけるミシュランタイヤの製造販売を行なっていた経験があります。現在では韓国で30%のシェアを持っており、国内市場でも確固たる地位を築いています。
参考)韓国のタイヤメーカー、NEXENが日本市場に本格参入 ネクセ…

韓国製スタッドレスタイヤの比較テストでは、ハンコック、ネクセン、クムホの3社の製品が北海道で雪道運転テストされました。その結果、ネクセンは轍に取られにくいラウンド形状の特徴があり、夏の時期のドライ路面での乗り心地が良いと評価されています。ハンコックは轍やボコボコした路面をうまく吸収する特性があり、それぞれのメーカーで異なる設計思想が見られました。
参考)韓国製スタッドレス3社&ナンカンで雪道運転して比較してみた …
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韓国製タイヤ全体の傾向として、お買い得感があることが共通点として挙げられます。使う環境によって評価が分かれる傾向があり、街乗り重視の設計となっているため、使い方を理解すれば満足度が高いタイヤとなっています。国内メーカーと比べても遜色のない品質を持ちながら価格が抑えられており、初めてアジアンタイヤを試す人にも選びやすいという評価が多く見られます。ネクセンは乗用車用タイヤに特化している点で他の韓国メーカーとは異なる戦略を取っており、この専門性の高さがポルシェなどの高級車メーカーからの採用につながっています。
参考)NEXEN(ネクセン)オールシーズンタイヤの評判を徹底解説!…

ネクセンタイヤの技術力と将来展望

ネクセンタイヤは1956年に自動車用タイヤを生産して以来、75年以上の歴史の中で様々な技術や製品を開発し成長してきました。1987年にはミシュランタイヤの現地生産、1991年にはオーツタイヤ(後に住友ゴム工業に吸収)との技術提携などを通して技術を磨いてきた実績があります。このような国際的な技術提携により、ヨーロッパやアジアの先進的な製造技術を吸収し、独自の技術力を高めてきました。​
研究開発体制も充実しており、アメリカ、中国、ドイツ、韓国にR&Dネットワークを構築し、世界中で広く展開しています。特に韓国に建設された中央研究所「THE NEXEN univer CITY(ネクセンユニバーシティ)」は、75年に渡って蓄積されたノウハウと最先端のシステムが融合した研究施設となっています。この研究所では、プレミアムカーメーカーの新車装着用タイヤとして供給される高付加価値製品の開発が行われています。
参考)https://nexen-front.s3.amazonaws.com/jp/catalog/2024_%E3%83%8D%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A4%E7%B7%8F%E5%90%88%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%83%AD%E3%82%B0.pdf

ネクセンタイヤは今後も高級自動車メーカーへのタイヤ供給を続けることで、ブランドの認知度をさらに高めていく方針です。2025年にはMINIの新型モデルにもプレミアムスポーツタイヤが純正採用されるなど、ヨーロッパプレミアムカーブランドからの信頼を着実に獲得しています。世界トップ10のタイヤメーカー入りを目標に掲げており、4つの生産拠点を活用したグローバル供給体制の強化を進めています。
参考)ポルシェ『カイエン』改良新型、ネクセンタイヤ純正採用

イギリス・プレミアリーグのマンチェスターシティのユニホームスポンサーを務めるなど、スポーツマーケティングにも力を入れており、グローバルブランドとしての認知度向上に取り組んでいます。日本市場においても、豊田通商との合弁により、単なる低価格タイヤメーカーではなく、品質と性能で選ばれるブランドとしての地位確立を目指しています。ヨーロッパで広く認知されている実績を背景に、日本でも「価格以上の性能」を持つタイヤメーカーとしての評価を高めていく戦略を取っています。
参考)世界が認める「ネクセンタイヤ」、その高い技術力は“価格以上”…

ネクセンタイヤジャパン公式サイト - ネクセンタイヤの歴史や世界展開について詳しい情報が掲載
Wikipedia ネクセンタイヤ - 企業概要や歴史、純正採用実績などの基本情報
webCG - ネクセンの最先端工場レポート、チャンニョン工場の詳細な取材記事
タイヤスタイルラボ - ネクセンタイヤの口コミ評判や安全性、寿命に関する詳細な解説