日産の大型SUVパスファインダーの新型モデルが海外で好調な売れ行きを見せる中、日本での発売可能性はあるのでしょうか？
ミラトコット生産終了の理由と影響を徹底解説
ダイハツの人気軽自動車ミラトコットが2023年12月に生産終了となりました。5年間の販売実績や終了理由、後継車の可能性について詳しく解説します。なぜこの魅力的な車種が姿を消すことになったのでしょうか？
ダイハツ「ミラトコット」の生産終了は、2023年10月26日にダイハツ千葉の公式X（旧Twitter）で最初に発表されました。その後、11月9日にダイハツ本社から正式に発表され、2023年12月上旬をもって生産を終了することが確定しました。
発表のタイミングは業界関係者にとっても突然で、多くのファンや自動車メディアに衝撃を与えました。ダイハツ千葉の公式Xでは「トコットが12月末に生産終了となります。レトロ&シンプルで無機質ながらも温かみのある、そんな車でした」というコメントが投稿され、SNS上では惜しむ声が多数上がりました。
販売についても、販売会社での在庫がなくなり次第終了となり、在庫がある場合でもボディカラーやグレード、オプションなどを希望通り組み合わせることが困難になる可能性があることも併せて発表されました。
ミラトコットの販売実績を見ると、2018年6月の発売から約5年間で累計7万2000台を販売しました。年間平均では約1万4000台程度の販売となり、軽自動車市場においては決して高い数字ではありませんでした。
2023年9月の月間登録台数は984台で、同じダイハツの主力モデルと比較すると大きな差がありました。
この販売台数の低迷が生産終了の主要因の一つと考えられます。軽自動車市場では、より実用性の高いトールワゴンタイプや燃費性能に優れたモデルが人気を集める中、ミラトコットのようなデザイン重視のセダンタイプは厳しい競争環境に置かれていました。
しかし、販売台数だけでは測れない価値もありました。ミラトコットは女性社員7人で構成されたプロジェクトチームが企画・開発に参画し、ターゲットユーザーの視点を重視した珍しい開発手法で話題となりました。
現在のところ、ダイハツからミラトコットの後継車について正式な発表はありません。ミラトコットの生産終了により、ダイハツの軽セダンとしては同じミラシリーズの「ミライース」が残るのみとなります。
ただし、軽トールワゴン市場では、ミラトコット同様にレトロなデザインや柔和なパステルカラーが好評の「ムーヴキャンバス」が存在します。ムーヴキャンバスは2022年に2代目モデルへと進化し、現在「ムーヴ」シリーズの中核をなすモデルとなっています。
後継車の可能性について考察すると、以下のような要因が影響すると予想されます。
SNS上では「後継車は出ないの？」「スポーツモデルの登場をずっと待っていました」といった声も見られ、一定のファン層が存在することは確かです。
ミラトコットの最大の特徴は、そのユニークなデザインコンセプトにありました。「エフォートレス（気楽な）」をキーワードに、過度な女性らしさを排除したユニセックスでシンプルなデザインが採用されました。
外観デザインの特徴。
カラーバリエーション。
パステル調のボディカラーが特徴的で、内外装に柔らかいイメージを与えるパステルカラーが採用されていました。これらのカラーは従来の軽自動車にはない独特の雰囲気を演出していました。
SNS上では「デザインが最高！」「トコットのデザインは東ドイツ感があって良い。余計な飾りを省いたシンプルな感じ」といった評価が多く見られ、デザイン面での評価は非常に高いものでした。
実際のオーナーからも「自分だけの一台に仕上げた愛車トコット。大切に乗り続けます！」という熱いコメントが寄せられており、所有する喜びを感じさせる車種だったことがうかがえます。
ミラトコットの生産終了は、軽自動車市場における多様性の減少を意味します。近年の軽自動車市場は実用性重視の傾向が強く、デザイン性を重視したニッチなモデルが生き残るのは困難な状況となっています。
市場への影響。
他メーカーへの影響。
ミラトコットのような個性的なデザインモデルの終了は、他メーカーにとっては差別化のチャンスでもあります。スズキの「アルト」やホンダの「N-ONE」など、デザイン性を重視したモデルの価値が相対的に高まる可能性があります。
今後の軽自動車開発への示唆。
ミラトコットの事例は、軽自動車開発において以下の点を示唆しています。
ミラトコットの生産終了は、軽自動車市場の成熟化と消費者ニーズの変化を象徴する出来事として、業界関係者にとって重要な教訓となるでしょう。個性的なデザインと実用性を両立させた新たなモデルの登場が期待される中、各メーカーの今後の戦略に注目が集まります。