車の原価いくら?新車製造の材料費と人件費の実態

自動車を購入する際に気になる「車の原価いくら?」という疑問。新車の販売価格に対して、実際にはどれくらいの製造原価がかかっているのか、またメーカーとディーラーの利益はどの程度なのか。このような疑問に対して、業界の内部構造を解き明かし、購入時の参考になる情報をまとめました。では、自動車の原価はどのように構成されているでしょうか?

車の原価 いくら

新車購入前に知っておきたい原価知識
💰
新車の原価率は約80%

販売価格の大部分が原価に充てられています

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製造原価の内訳

材料費60%、人件費20%、メーカー利益20%

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最高コスト部品はハーネス

電気配線は手作業のため人件費が高い

車の原価いくらが製造原価となるのか

 

自動車の原価について語る際、最初に理解すべき点は「原価」と「販売価格」の明確な違いです。一般的に新車の原価率は約80%前後と言われており、100万円の新車の場合、実際の製造に必要な原価は約80万円程度が目安となります。より具体的に説明すれば、200万円の新車であれば、製造原価は160万円前後に相当するということになります。

 

この数字は一見すると、メーカーの利益が非常に少ないように見えますが、実際にはそこに多くの段階を経た構造が隠れています。自動車メーカーから出荷される時点での価格と、ディーラーの仕入れ価格、そして消費者が支払う販売価格の間には、段階的な利益の加算が行われているからです。

 

メーカーが製造した新車の原価に占める最大の割合は、外部のサプライヤーから調達される部品代です。自動車メーカーのほとんどは、エンジンやトランスミッション、サスペンションなど基幹部品も含めてほぼすべての部品を専門メーカーから購入しています。この外部調達費用が車両価格の約60%に相当し、これが製造原価の中でも最も大きな要素となっているのです。

 

車の原価における部品代と材料費の割合

新車の製造原価における部品代と材料費は、その大部分を占める重要な要素です。100万円の新車を例に考えると、部品調達費用として約60万円が充てられます。この60万円には、鉄鋼材、アルミニウム、プラスチック、ゴムなど多様な材料から製造された数万点の部品が含まれています。

 

特に興味深い点として、自動車の重量のうち約1トンが鉄製で、この鋼材だけでトヨタなどの大手メーカーは1台あたり約8万円程度で調達しているとされています。この価格は、大量生産による規模の経済と、長年にわたって構築された供給ネットワークの成果です。

 

材料費の内訳についてさらに掘り下げると、各部品メーカーとの取引関係の複雑さが見えてきます。Tier 1(第1次サプライヤー)、Tier 2、Tier 3といった多段階のサプライチェーン構造により、各段階で利益が加算されながら、最終的にメーカーに納入される仕組みになっています。この構造により、表面上の「60%の材料費」という数字の裏側には、複数の企業の利益が含まれていることになります。

 

車の原価で占める人件費の実態

新車の製造原価における人件費は、材料費に次ぐ重要な要素で、販売価格の約20%程度が目安とされています。100万円の新車であれば、約20万円が人件費に充てられるという計算になります。この人件費には、工場での組み立て作業を行う労働者の賃金、設計や開発に携わる技術者の給与、工場管理者や品質管理部門の人件費が含まれます。

 

興味深い統計として、自動車メーカーの関係者の間では、「自動車で最もコストがかかる部品はハーネス(電気配線)である」という共通認識があります。理由は、ハーネスの製造がほぼ全て手作業で行われるためです。一台の自動車に使用される配線の総延長は数百メートルに及び、複雑な接続や固定作業のすべてが手でなされています。このため、ハーネスの原価は他の部品に比べて相対的に高くなり、直接的な人件費増加につながっているのです。

 

また、工場の稼働にかかる間接経費も重要です。工場の施設維持費、電気代、ガス代などの光熱費、設備の減価償却費、品質検査にかかる費用など、多くの間接経費が人件費とともに計上されます。これらの経費は生産台数に応じて配分されるため、販売の好況期と不況期で1台あたりの人件費は変動することになります。

 

車の原価から見える利益構造とメーカーの工夫

新車販売における利益構造を理解するためには、メーカーが得る利益、ディーラーが得る利益、そして多段階の販売経路を通じた全体の構造を把握する必要があります。一般的な構図を示すと、メーカーが製造した新車の原価を基準に、まずメーカーは定価に対して15~20%程度の粗利を確保しています。その後、ディーラーはメーカーからの卸価格(定価の約85~90%)で仕入れ、販売時には定価で販売することで、ディーラー側の利益も10~15%程度確保する仕組みになっています。

 

一見するとメーカーの利益がわずか2割程度に見えるのは、この計算が新車本体価格だけを対象としているためです。実際のビジネスモデルでは、メーカーはオプション販売において大きな利益を出しています。例えば、カーナビの販売価格が20万円であっても、その原価は約2万円程度であり、ドアミラーのLED化の場合、販売価格の大部分がほぼ利益となります。革シートの場合、販売価格30万円に対して原価は約3万円というケースもあり、メーカーはこうしたオプションで大きな利益を確保しているのです。

 

ディーラー側の利益構造も複雑です。ディーラーは新車本体での利益のほか、販売台数に応じてメーカーから報奨金を受け取る仕組みがあります。さらに重要なのは、車の購入後のアフターサービスです。ディーラーは購入者の住所や名前を押さえることで、今後の車検、定期メンテナンス、オイル交換、修理などの長期にわたる収益源を確保することができます。これらのサービスを通じた利益は、新車販売時の利益を大きく上回る場合もあり、ディーラーにとって極めて重要な収入源となっているのです。

 

車の原価で新車とディーラーの価格差をどう考えるか

新車購入を検討する際、「本当の原価はいくらなのか」「どれくらい値引き交渉ができるのか」という疑問は多くの消費者が持つものです。原価率が80%程度であると知ると、「残りの20%からディーラーが値引きすればいいのではないか」と考える人も多いでしょう。しかし、実際にはこの計算はやや単純化されすぎています。

 

新車の値引き交渉における平均的な相場は、車両本体価格の10%前後です。200万円の新車であれば、約20万円程度の値引きが目安となります。しかし、この値引きがすべてディーラーの利益から出ているわけではなく、メーカーからの報奨金、在庫圧縮の必要性、競合店との競争など、複数の要因が交差しています。

 

賢い購入方法としては、以下のポイントが有効です。決算期やボーナス期など、ディーラーが販売台数を増やしたい時期を狙う、複数のディーラーで見積もりを比較する、モデルチェンジ前の旧モデルを狙う、登録済み未使用車の購入を検討する、といった方法があります。これらの方法を組み合わせることで、新車をより原価に近い価格で購入できる可能性が高まります。

 

また、中古車市場との比較も重要です。中古車の原価(仕入れ価格)は、オートオークションなどでの相場価格となり、一般的には販売価格から10~20%程度を差し引くことでおおよその原価を推測できます。新車と比較して、中古車を購入することで、より原価に近い購入ができる可能性があります。

 

参考資料。
自動車の原価がどれくらいか知っていますか? - carnext
新車や中古車の原価はどのくらい?安く車を買うポイントをご紹介 - ネクステージ
自動車製造の舞台裏:製造原価を徹底解説 - クルマの大辞典

 


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