現行モデル(E52型)の最も安価なグレード「250ハイウェイスターS」が408万2,100円であるのに対し、新型エルグランドの予想価格は約500万円からのスタートです。この100万円程度の価格上昇は、単なる値上げではなく、複数の技術的・機能的な理由に支えられています。
第3世代e-POWERの採用に伴うシステムコストの増加が最大の要因です。従来のガソリンエンジン専用設計から電動駆動システムへの転換には、新開発エンジン、モーター、インバーター、増速機・減速機の5つの部品を統合した5-in-1パワートレインユニットの開発投資が反映されています。さらに、バッテリーの搭載により車両の重量が増加することも、価格設定に影響しています。
加えて、先進安全装備の充実も価格に大きく影響します。ハンズオフも可能な「プロパイロット2.0」、360度セーフティアシスト、インテリジェント アラウンドビューモニター、さらにはAmazon Alexa搭載などの最新技術が標準搭載される予定です。これらの装備は現行モデルではオプション設定だったものも多く、新型では装備内容の充実が図られるためです。
内外装の質感向上も見逃せません。走る高級ラウンジをコンセプトとした内装には、12.3インチワイドディスプレイなどのデジタルコックピット、上質なナッパレザーやウルトラスエード素材のシート、電動リクライニング&オットマン機能付きキャプテンシートなどが採用されます。これらは従来のプレミアムミニバンの概念を大きく上回る質感を実現するための投資です。
新型エルグランドの価格設定がライバル車種の動向を強く意識していることは注目ポイントです。トヨタアルファードの最も安価な「ハイブリッドX」グレードが510万円、ホンダオデッセイのハイブリッド「e:HEV アブソリュート」グレードが480万400円という市場状況を踏まえ、新型エルグランドは約500万円を目標設定しました。
売れ筋グレードの価格帯も戦略的に設定されています。アルファード&ヴェルファイアの中間グレード「ハイブリッドZ」よりも少し安く抑えることで、上質さとコストパフォーマンスの両立を消費者にアピールする狙いがあります。特にe-4ORCE(電動駆動4輪制御技術)搭載の上級グレードは700万円~800万円の価格帯を想定していますが、これはアルファード/ヴェルファイアの同等グレードとの価格競争を念頭に置いた設定と言えます。
さらに興味深い点は、税金面でのメリットです。新型エルグランドは1.5L排気量の自動車税で済むのに対し、アルファード・ヴェルファイアは2.0L超~2.5L以下の区分です。自動車税の年額は新型エルグランドが30,500円、アルファード・ヴェルファイアが43,500円となり、年間13,000円、10年間で130,000円の差が生まれます。この税金優位性を販売側が強調することで、初期購入価格は高くても、ライフサイクルコストで競争力を持つという提案が可能になるのです。
新型エルグランドのグレード構成は、従来のシンプルな価格帯設定から、より細分化された複数の選択肢を用意する方向へシフトすると予想されます。エントリーグレードの約500万円は基本的な先進装備を備えた「ハイブリッドX」的なポジション、550万円~700万円のゾーンは装備の充実度に応じた複数グレードの設定、700万円~800万円はe-4ORCE搭載による走行性能の向上を訴求するポジショニングが考えられます。
最上級「VIP」グレードが800万円を超える可能性があるという予想は、アルファードの最上級グレード「エグゼクティブラウンジ」が892万円という価格帯を参考にしていることが明らかです。ただし、新型エルグランドの最上級グレードがどこまで装備を充実させるかについては、発表前の段階では確定情報がありません。
グレード間での装備差別化も重要な戦略です。プロパイロット2.0は全グレードに標準搭載される可能性が高い一方で、e-4ORCEは上級グレード以上への限定設定となる見込みです。さらに、シート配列の選択肢(キャプテンシート7人乗りと8人乗り仕様)も価格に影響するため、消費者が自身のニーズに応じた選択が可能な設計になると考えられます。
第3世代e-POWERの採用により、新型エルグランドは現行モデルのガソリン車と比べて大幅に異なる経済性を提供します。現行エルグランドのWLTCモード燃費が約8.7km/Lであるのに対し、新型エルグランドは15km/L~20km/L程度を目標に開発が進められていると予想されています。
この燃費性能の大幅な向上は、ランニングコストで消費者に大きなメリットをもたらします。年間走行距離が10,000km、ガソリン価格が170円/Lと仮定した場合、現行モデルではガソリン代が年間約19万6,000円(8.7km/L)かかるのに対し、新型モデルは11km/L換算で約15万4,000円(ハイブリッドなみ)に低減します。10年間では約40万円以上の差が生まれる計算です。
さらに、e-POWERシステムの特性により、エンジンが発電専用に最適な回転域で動作するため、エンジン出力の効率が最大化されます。他の回転数での性能は重視しないため、エンジンの設計をその一点に集中させることができ、燃費性能とシステム開発コストの両立が実現されます。これにより、初期購入価格は高いものの、5年間~10年間のトータルコストでは経済的選択肢になる可能性が高いのです。
新型エルグランドの価格は現在あくまで予想に過ぎず、正式発表時に変動する可能性があります。日産自動車の公式発表では「2026年度に第3世代e-POWERを搭載した新型大型ミニバンを投入する」と明言されていますが、具体的なグレード構成と正確な価格帯は2025年内のジャパンモビリティショーまたは単独の発表イベントで公開される見通しです。
予約のベストタイミングについては、発売が2026年夏と予想される中で、先行受注が2026年春から初夏にかけて始まる可能性が高いと考えられます。早い販売店では年明けから商談枠の仮押さえをスタートさせる可能性もあります。希望グレードを確実に手に入れたい場合は、まずはディーラーの案内リストに名前を入れることが最短ルートです。
購入検討者が注意すべき点は、装備内容がグレードによって大きく異なる可能性があることです。特にe-4ORCE搭載の上級グレードは雨や雪での安定性が向上するため、地域の天候特性に応じた選択が重要になります。また、先進安全装備の内容もグレード間で異なる可能性があるため、正式発表後の詳細仕様確認が必須となります。
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