車検費用は大きく分けて3つの要素で構成されています 。まず「法定費用」は、自動車重量税・自賠責保険料・印紙代の3つからなり、車種や車両重量によって金額が決まっているため、どこの業者で受けても基本的に同じです。軽自動車の法定費用は約27,730円、普通車では車両重量により38,110円~54,610円程度となります 。
次に「車検基本料金」は業者により異なる費用で、基本検査料・24ヶ月点検費用・事務手数料が含まれます 。この部分がディーラーと車検専門店などで大きく差が出るポイントです。ディーラーでは4~6万円程度、車検専門店では2~4万円程度が一般的な相場となっています 。
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最後に「部品交換・整備費用」は、車両の状態によって必要になる費用で、エンジンオイル交換(約6千円)からブレーキパッド交換(1~2万円)、タイヤ交換(5~10万円)まで幅広い範囲があります 。
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業者別の車検費用相場を見ると、ディーラー車検が最も高く、軽自動車で59,000~130,000円、普通車では71,000~169,000円程度です 。一方、車検専門店では軽自動車36,000~63,000円、普通車46,000~89,000円と大幅に安くなります。
ディーラー車検の特徴は、純正部品の使用・専門性の高い整備・メーカー保証の充実が挙げられます 。メーカー独自の検査項目や社内基準により、他業者よりも費用が高くなりますが、安心感と品質の面で優位性があります。
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民間整備工場や車検専門店は、コストパフォーマンスを重視する方に適しており、リサイクル部品や社外パーツの使用により、品質を保ちながら費用を抑えられます 。地域密着型の整備工場では、顔の見える関係性により、必要な整備だけを的確に行ってもらえるメリットもあります。
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車検費用を安く抑える最も効果的な方法の一つが「ユーザー車検」です。自分で陸運支局に車を持ち込み車検を受けることで、業者への依頼費用の約半分、具体的には5万円程度の節約が可能です 。ただし、整備に関する専門知識と時間が必要で、不具合があれば再検査の手間がかかることも考慮する必要があります。
複数業者からの見積もり比較も重要な節約手段で、同じ車でも業者により大きな差が生じるため、事前の詳細見積もりが欠かせません 。その際、必要な整備と推奨整備を明確に分けて説明してもらい、車検合格に必須でない項目については後回しにすることで費用を抑えられます。
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日常的なメンテナンスも長期的な節約につながります 。エンジンオイルの定期交換・タイヤの空気圧チェック・ライト類の点検などを怠らず、大きな故障を未然に防ぐことで、車検時の部品交換費用を最小限に抑えることが可能です。
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車検費用で見落としがちなのが、車の年式や走行距離による影響です。初回車検(新車から3年)では消耗品の交換がほとんど不要ですが、2回目以降(5万km超)では消耗品交換により、ディーラーで4万円以上、民間整備工場でも3万円以上の追加費用が発生します 。
輸入車の場合、国産車より1.2~1.5倍の費用がかかることが一般的で、純正部品の価格が高く、取り寄せに時間がかかることも影響します 。特にヨーロッパ車では部品供給の関係で、車検期間が延びることもあり、代車費用なども考慮する必要があります。
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車検のタイミングも費用に影響し、満了日の45日前以降に受けるのが一般的ですが、「指定工場」で受ける場合は45日前でも満了月が変わらないメリットがあります 。また、繁忙期(3月・9月)を避けることで、工賃の割引を受けられる業者も存在します 。
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