自動車重量税一覧と計算方法、エコカー減税、経過年数別税額

車検や新車購入時に必要な自動車重量税は、車両の重量や経過年数、エコカー減税の適用によって税額が変わります。普通車と軽自動車で計算方法が異なり、13年・18年経過で増税される仕組みをご存知ですか?

自動車重量税一覧

この記事のポイント
📋
重量別税額がすぐわかる

車両重量0.5トン刻みで変わる税額を一覧表で確認可能

🌱
エコカー減税で最大免税

環境性能に優れた車は税額が25%~100%減免される

経過年数で税額が変動

13年・18年経過で税額が段階的に増加する仕組み

自動車重量税の基本税額一覧表(自家用乗用車)

自動車重量税は車両重量0.5トンごとに税額が設定されており、車検時に2年分、新車購入時に3年分をまとめて納付する仕組みです。以下の表は、継続車検時(2年分)の標準的な税額を示しています。
参考)自動車重量税とは?重量税一覧(早見表)、エコカー減税について…

車両重量 13年未満 13年経過 18年経過
~0.5t以下 8,200円 11,400円 12,600円
~1.0t以下 16,400円 22,800円 25,200円
~1.5t以下 24,600円 34,200円 37,800円
~2.0t以下 32,800円 45,600円 50,400円
~2.5t以下 41,000円 57,000円 63,000円
~3.0t以下 49,200円 68,400円 75,600円

自家用乗用車の場合、新規登録から13年未満は車両重量0.5トンあたり年間4,100円が基本税率となります。13年経過すると0.5トンあたり年間5,700円、18年経過すると年間6,300円に増額されます。
参考)自動車重量税の早見表一覧|エコカー、13年超、18年超の税額…

自動車重量税の軽自動車税額一覧

軽自動車の重量税は車両重量に関係なく定額制で、経過年数のみで税額が変動する特徴があります。新規検査から13年未満の軽自動車は年間3,300円、継続車検時の2年分では6,600円を納付します。
参考)https://www.sonysonpo.co.jp/auto/guide/agde092.html

軽自動車の重量税(2年分・車検時) 📊

  • 13年未満:6,600円
  • 13年経過:8,200円
  • 18年経過:8,800円

13年経過で年間4,100円(2年で8,200円)、18年経過で年間4,400円(2年で8,800円)となり、普通車と比較すると増税率は約25%と穏やかな設定です。
参考)13年超えで自動車税と重量税は高くなる!課税対象になる前に乗…

自動車重量税のエコカー減税対象車一覧

エコカー減税は2026年4月30日までに新規登録された環境性能に優れた車が対象となり、自動車重量税が25%~100%減免される制度です。電気自動車、燃料電池自動車、プラグインハイブリッド車、天然ガス自動車は新車購入時と初回車検時ともに重量税が免税となります。
参考)https://221616.com/guide/tax/eco-car/

2025年5月1日~2026年4月30日登録車のエコカー減税率 🌿

燃費基準達成率 新規登録時 初回車検時
2030年度基準125%達成 免税 免税
2030年度基準100%達成 免税 減税なし
2030年度基準90%達成 50%減税 減税なし
2030年度基準80%達成 25%減税 減税なし

ガソリン車やハイブリッド車の場合、2030年度燃費基準の達成割合によって減税率が段階的に設定されており、高い燃費性能を持つ車ほど優遇措置を受けられます。エコカー減税対象車は13年経過後も増税されない特典があります。
参考)https://www.sonysonpo.co.jp/auto/guide/agde101.html

自動車重量税の新車登録時税額一覧

新車を購入して初めて登録する際は、初回車検までの3年分の重量税をまとめて納付する必要があります。エコカー減税が適用されない標準的な車両の新車登録時(3年分)の税額は以下の通りです。
参考)https://www.sbisonpo.co.jp/car/column/column96.html

車両重量 エコカー減税なし 免税対象 50%減税 25%減税
軽自動車 9,900円 0円 3,700円 5,600円
~0.5t以下 12,300円 0円 3,700円 5,600円
~1.0t以下 24,600円 0円 7,500円 11,200円
~1.5t以下 36,900円 0円 11,200円 16,800円
~2.0t以下 49,200円 0円 15,000円 22,500円
~2.5t以下 61,500円 0円 18,700円 28,100円

例えば1.5トンの車を新車購入する場合、エコカー減税なしでは36,900円ですが、免税対象車なら0円、25%減税適用なら16,800円まで軽減されます。ディーラーや販売店で車検を代行してもらう場合、この重量税は整備代金と合わせて請求されるのが一般的です。
参考)自動車重量税とは?税額やエコカー減税との関係、納付時期を解説…

自動車重量税の経過年数別税額の変化

自動車重量税は新規登録からの経過年数によって税額が段階的に上昇する仕組みで、環境負荷の大きい古い車から新しい車への乗り換えを促進する目的があります。普通車の場合、13年経過時には約40%、18年経過時にはさらに約10%の重課となります。​
1.5トン車の経過年数別税額比較(2年分・車検時) ⏱️

  • 13年未満:24,600円
  • 13年経過:34,200円(+9,600円)
  • 18年経過:37,800円(+13,200円)

13年経過の定義は普通車と軽自動車で異なり、普通車は「新規登録年月から12年11ヶ月以降の車検時」、軽自動車は「新規検査年から13年経過した年の12月以降の車検時」となります。ただし、ハイブリッド車などエコカーに分類される車両は経過年数による重課の対象外です。​

自動車重量税の計算方法と照会サービス

自動車重量税の計算は「車両重量単位×税率×車検期間」の式で求められます。例えば車両重量1.7トンの車が新車登録から3年後に車検を受ける場合、0.5トンごとに4,100円なので4単位分となり、4,100円×4×2年=32,800円が重量税額となります。
参考)【FP監修】自動車重量税とは?税額の早見表や納付・還付制度も…

エコカー減税対象車両の場合、本則税率は0.5トンあたり年間2,500円で計算します。例えば1.7トンの車で2030年度燃費基準を75%達成している場合、2,500円×4×3年=30,000円が基本税額となり、50%減税が適用されると15,000円になります。​
正確な税額を知る方法 💻
国土交通省が提供する「次回自動車重量税額照会サービス」では、車検証に記載された車台番号を入力するだけで、車両ごとの正確な重量税を簡単に確認できます。このサービスを利用すれば、エコカー減税の適用状況や経過年数を考慮した正確な税額を調べられるため、車検前の予算計画に役立ちます。​
軽自動車の計算はさらにシンプルで、定額の年間税率に車検期間を掛けるだけです。新車購入時なら3,300円×3年=9,900円、継続車検時なら3,300円×2年=6,600円となります。
参考)軽自動車の重量税はいくら?税額の早見表や還付制度についても解…

自動車重量税の納付時期と支払い方法

自動車重量税の納付タイミングは新車の新規登録時と継続車検時の2つで、車検証の有効期間分をまとめて前払いする仕組みです。新車購入時は初回車検までの3年分を、その後の車検では次回車検までの2年分を納付します。
参考)自動車重量税はだれがいつ納付しているのか?

ディーラーや整備工場に車検を依頼する場合、業者が手続きを代行するため、重量税は整備費用や部品代と合わせて請求されます。自分で車検を行うユーザー車検の場合は、運輸支局または自動車検査登録事務所の窓口で自動車重量税納付書を入手し、必要な金額分の印紙を購入して貼付することで納付します。​
納付時の注意点 ⚠️

  • 自動車重量税は国税として道路整備費用などに充てられます​
  • 車検の有効期限分を必ず先払いする必要があります​
  • キャンピングカーなど8ナンバーの特殊車は初回車検も2年です​

2024年からは「くるまの保有関係手続お支払情報登録サービス」により、クレジットカードでの支払いも可能になり、納付方法の選択肢が広がっています。
参考)https://www.jidoushatouroku-portal.mlit.go.jp/Information-Files/jigyousha_chirashi.pdf

自動車重量税の還付制度と申請方法

車を廃車にする際、車検の残存期間が1ヶ月以上ある場合は、前払いした自動車重量税の還付を受けられます。還付金は「納付した重量税÷車検有効期限×残存月数」の計算式で求められ、例えば車検満了日まで1年6ヶ月残っている場合、その期間分の重量税が月割りで返還されます。
参考)廃車してもお金が戻ってくるの?還付金を受け取る条件を徹底解説…

還付を受けるには永久抹消登録の手続きと同時に自動車重量税還付申請書を提出する必要があり、一時抹消登録では還付されない点に注意が必要です。申請に必要な書類は自動車重量税還付申請書、印鑑証明書(申請日から3ヶ月以内発行)、自動車重量税納付証明書(車検証)、還付金振込先の金融機関口座番号です。
参考)【早見表】廃車時に戻ってくる還付金とは?自動車税・重量税・自…

還付金受け取りまでの流れ 💰

  1. 解体業者に車の解体を依頼する
  2. 解体終了の連絡を受ける
  3. 運輸支局で永久抹消登録と同時に還付申請書を提出する

    参考)【廃車時の重量税還付を受ける方法】廃車で受けられる還付とは …

  4. 税務署による審査(約1~4ヶ月)

    参考)廃車時に受け取れる還付金は何がある?その手続き方法と注意点を…

  5. 指定口座に還付金が振り込まれる

還付申請は廃車手続き後に単独で行うことはできないため、永久抹消登録の際に必ず同時に申請することが重要です。軽自動車の場合は軽自動車検査協会の事務所に提出する点が普通車と異なります。
参考)自動車重量税の還付金とは?受けとるための条件や方法について|…

国税庁:自動車重量税の廃車還付申請手続きの詳細情報(申請書類の記入例や必要書類の確認に役立ちます)

自動車重量税の独自活用術と節約のコツ

自動車重量税を賢く管理するには、車の購入時期とエコカー減税の期限を意識することが重要です。エコカー減税は2026年4月30日までの新規登録車が対象ですが、期間延長とともに燃費基準が厳しくなる傾向があるため、減税率の高い条件で購入できる時期を見極めることで大きな節税効果が得られます。
参考)エコカー減税とは?減税の対象車や対象期間、自動車重量税との関…

車検の残存期間が長い状態で廃車にすると還付金が増えるため、車の乗り換えや廃車を検討する際は車検時期を考慮した計画が経済的です。特に13年・18年経過前に乗り換えることで、重課による税額増加を回避できます。
参考)【13年・18年経過】自動車税種別割・重量税の早見表|乗り換…

知っておきたい節約ポイント 💡

  • 日本自動車工業会の「エコカー減税対象車一覧表」で購入前に減税率を確認する​
  • 同じモデルでもグレードやエンジンによって減税率が異なる場合がある​
  • 車両重量が0.5トンの境界線(例:1.0トンと1.1トン)で税額が大きく変わる​

また、中古車購入時もエコカー減税の対象となるため、新規登録日と燃費基準達成状況を確認することで、中古車でも減税メリットを享受できます。車検証の車両重量欄を事前にチェックし、重量区分の境界付近の車両を選ぶ際は、0.5トン単位での税額差を計算に入れると長期的なコスト管理に役立ちます。
参考)自動車重量税

日本自動車工業会:エコカー減税対象車の詳細一覧(車種別の減税率や燃費基準達成状況を確認できます)