オービスで撮影された写真は、郵送やメールで直接もらえません。これは多くのドライバーが疑問に感じる点ですが、写真は重要な証拠資料であるため、警察が厳格に管理しています。ネット上で「郵送でもらえる」「メール添付される」といった情報がありますが、これらはすべてデマです。写真を確認するためには、必ず警察署への出頭が必要になります。
出頭通知書に記載された日時に指定警察署へ赴くと、調査官がオービスで撮影された静止画像を見せてくれます。この際、ナンバープレート、走行位置、周囲の状況などが記録されています。写真が判別できない場合、例えば悪天候により被写体が不鮮明だったり、撮影に失敗していたりすれば、警察はそれ以上の追及ができません。
独自視点として、古い型のフィルムベースのオービスの場合、フィルム切れが発生することもあります。この場合は撮影データが存在しないため、通知そのものが来ないケースもあります。また、所有者が不明なレンタカーの場合、運転者特定に数ヶ月要することもあり、その分通知が遅れる可能性があります。
警察署に出頭すると、事実関係の確認が丁寧に行われます。調査官はオービスで撮影された写真を提示して、本当に自分が運転していた車か、当時の状況はどうだったかを確認します。この時点で不鮮明な写真については、「この写真は自分ではない」と主張することも可能です。
調書の作成では、違反日時・場所・速度・運転状況などが記録されます。高速道路で40km以上、一般道で30km以上の速度超過が確認されると、その後の流れは必然的に罰金と免許停止の方向へ進みます。調書に署名する前に、記載内容をよく確認し、誤りがあれば指摘することが重要です。写真とナンバープレートの照合を自分自身でも丁寧にチェックしておくと、後の裁判対応がスムーズになります。
多くの場合、オービスで撮影されてから通知書が到着するまでの期間は、1週間から1ヶ月程度です。平均的には2〜3週間での到着が多いとされていますが、個別要因により大きく変動します。
通知が遅れる主な要因としては、撮影画像の解析に時間がかかるケース、所有者の住所変更がなされておらず配達に手間取るケース、レンタカーの場合に借主から運転者情報を特定する手続きが必要になるケースなどが挙げられます。極端な場合、特定作業が困難で数ヶ月後の通知となることもあります。
通知が来ないからといって安心してはいけません。警察のシステムにデータが存在する限り、将来的に通知が届く可能性があります。また、運転免許証や車検証の住所が古いままの場合、通知書が別の住所に送られている可能性も否定できません。心当たりがある場合は、先制的に警察へ問い合わせるのではなく、自身の登録情報を最新に更新することが先決です。
オービス撮影時の速度超過量によって、罰金と違反点数が厳格に決定されます。一般道路で30km以上、高速道路で40km以上の超過が確認されると、10万円以下の罰金が科される可能性があります。これより低い超過速度でも、現在の可搬式オービスなら15km程度の超過で撮影されることもあります。
違反点数は、一般道30km以上50km未満で6点、高速道40km以上50km未満で6点です。50km以上の超過であれば12点の重大違反となり、最低でも90日間の免許停止が確定します。一度付与された点数は3年間累積されるため、過去の違反がある場合は免許停止期間がさらに延長される可能性があります。
反則金制度も存在し、一般道15km以上20km未満超過なら12,000円（普通車）、高速道35km以上40km未満超過なら35,000円（普通車）といった具合に、段階的に設定されています。これらの金額は強制執行可能な金銭債務であり、支払い期限を超過すると督促手続きが開始されます。
警察署での調書作成から数日後、今度は簡易裁判所からの出廷通知書が届きます。この段階では、確定した違反事実に基づいて罰金額が最終決定されます。裁判所での審理は多くの場合、書面のみで行われる略式裁判となります。実際に法廷に出廷する場合もありますが、速度違反案件の大多数は簡潔に処理されます。
裁判所への出廷時には現金を持参することをお勧めします。罰金は最高10万円まで科されるため、10万円程度の現金を用意すれば、その場で納付可能です。判決当日の納付により、後々の延滞問題を回避できます。
最後に警察署から行政処分決定通知（呼出通知書）が届き、指定日時に出頭して免許停止の手続きを進めます。免許停止期間は、違反点数や過去の処分歴によって決まります。短期・中期・長期講習を受講することで免停期間を短縮することが可能であり、仕事などで運転が必要な場合は活用を検討する価値があります。
参考資料：オービスの種類や通知手続き、罰則について詳しく解説している総合的な交通違反情報サイト
オービスの種類・光る速度・罰金・罰則と手続きの詳細ガイド
参考資料：オービス撮影後から免停に至るまでの実務的な流れを時系列で解説
オービスの写真送付と違反通知後の実際の流れ
参考資料：オービス撮影時の通知が来ないケースと、その原因について専門的に説明
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オービス写真送付に関するデマ情報と実際の手続き
