日産新型エルグランド 2025年度後半発表予定 デザイン公開

約15年ぶりのフルモデルチェンジを迎える日産新型エルグランドが2025年度後半に詳細デザインを公開予定。最新の第3世代e-POWERハイブリッドシステムと日本の伝統工芸「組子」をモチーフにした革新的なデザインが特徴ですが、その全貌と実力はいかに?

日産新型エルグランド 2025年度後半発表予定 デザイン公開

新型エルグランド公開情報の重点ポイント
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日本の伝統工芸を現代的に表現

フロントグリルに「組子」をモチーフ、日本庭園の意匠を反映したデザイン言語

第3世代e-POWERシステム搭載

新開発1.5L発電エンジン&5-in-1モジュール化で軽量化と効率アップ

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威風堂々とした存在感

全長4995mm×全幅1895mm×全高1975mmで、ライバル車との比較優位性を確保

日産新型エルグランドの革新的な外観デザインコンセプト

 

2025年4月22日に日産が開催した「NISSAN START AGAIN 2025」のイベントで、新型エルグランドの一部デザインが初めて公開されました。その後、2025年10月29日のジャパンモビリティショー2025で世界初公開され、業界関係者やメディアから大きな注目を集めています。新型エルグランドのデザインコンセプトは「The private MAGLEV」と命名され、リニアモーターカーを想起させる滑らかさと威厳を融合させたものとなっています。

 

フロントグリルは日本の伝統工芸「組子」を現代的に解釈した意匠が採用されており、ボディカラーがグラデーションしていく独特のパターンが特徴です。このデザイン言語は、単なる装飾ではなく、日本庭園の美学を現代のモビリティに落とし込んだ哲学的アプローチとなっています。また、テールライトの緻密な造形も注目ポイントで、18インチの軽量化アルミホイールと相まって、全体の統一感あるデザイン表現を実現しています。特に注目すべき点は、新型エルグランドの全高が1975mmに設定されたこと。これは現行モデルと比べて大幅に高くなり、ライバルのトヨタアルファード/ヴェルファイア(全高1945mm)を上回ります。開発責任者の中村智志チーフプロダクトスペシャリストは、「3代目は全高が低く、ライバルと並ぶと見た目の堂々さで劣る印象があった」と述べており、今回のデザイン戦略の背景を明かしています。

 

日産新型エルグランドに搭載の第3世代e-POWERハイブリッド技術

新型エルグランドの最大の技術的特徴は、日産が新開発した「第3世代e-POWER」ハイブリッドシステムの搭載です。これまでのe-POWERシステムと異なり、発電専用エンジンとして新開発の1.5リッター「ZR15DDTe」が採用されています。このエンジンは燃費性能と静粛性の向上に特化した設計となっており、従来型比で大幅な性能改善を実現しています。

 

注目すべきは「5-in-1 e-POWERパワートレイン」の採用です。モーター、発電機、インバーター、減速機、増速機の5つのコンポーネントを1つのモジュールに統合することで、従来型比で大幅な軽量化と高効率化を同時に実現しています。実際のベンチマークでは、初代e-POWER比で燃費が20%向上し、コストも20%削減。特に高速走行時の燃費については、第2世代e-POWER比で15%の改善を達成しています。これは、日本国内で多くのユーザーが体験する高速道路での長距離移動シーンにおいて、実質的な経済性改善をもたらします。

 

さらに注目すべき点として、第3世代e-POWERは「ストップ&ゴー」を繰り返す市街地走行での効率が特に優れています。このシリーズハイブリッド方式では、エンジンが常に最適な回転数で発電するため、従来のパラレルハイブリッド方式と異なり、走行シーンに応じた細かい制御が可能。高剛性ボディと遮音構造の組み合わせにより、プレミアムミニバンにふさわしい静粛性も同時に実現しています。

 

日産新型エルグランド搭載の電動四輪駆動制御システムe-4ORCE

新型エルグランドに搭載される「e-4ORCE(イーフォースオ)」は、進化した電動四輪駆動制御技術です。従来の機械式四輪駆動とは異なり、前後のトルク配分を電子制御することで、緻密な駆動力制御を実現しています。特に加減速時のピッチング(前後への傾き)を抑制する機能が強化されており、乗員全員が快適な乗り心地を感じられる設計となっています。

 

e-4ORCEが発揮する実際の効果として、後輪の駆動力で車体のピッチングを抑えることで、常にフラットな姿勢を保つ点が挙げられます。これは、後席の快適さだけでなく、ドライバーの運転する楽しさにも直結する重要な技術的差別化ポイントです。特にミニバンは乗車人数が多く、後席の乗客が多くなるため、電動四輪駆動制御による乗り心地改善は実用的な価値が高い機能といえます。さらに、「インテリジェントダイナミックサスペンション」と組み合わせることで、走行シーンに応じて減衰力を自動調整し、細やかな振動も上質にいなす仕組みが実装されています。

 

日産新型エルグランド2025年度後半発表に向けた色選択と内装素材の深掘り

新型エルグランドのボディカラーラインアップには、従来にないユニークな新色が用意されます。その中でも「FUJI DAWN(フジドーン)」と呼ばれる新色は、富士山の夜明けの一瞬を切り取った自然美を表現したもので、グラデーション効果を持つ特殊な塗装技術が採用されています。この色選択の背景には、日本文化を現代のラグジュアリーカーに統合させるというデザイン哲学があります。

 

内装素材では、高級材として「紫檀」が採用されることが明かされています。紫檀は古来より日本の工芸品や建築に用いられた希少木材で、プレミアムミニバンの高級感を演出するうえで重要な役割を担うものです。また、「至極」という色名が新たに導入されるなど、内装カラーバリエーションにも日本の美意識が反映されています。これらの素材選択は、単なるインテリアの装飾ではなく、日本文化と現代技術の融合を体現するコンセプトが背景にあるのです。特に、ミニバンのような大型乗用車では、内装空間の占める心理的影響が大きいため、こうした素材選択の詳細さは購買意思決定に大きく影響する要素となります。

 

日産新型エルグランド発表予定時期と2026年度発売に向けた市場戦略

2025年度後半にデザインと詳細スペックが完全公開される予定の新型エルグランドは、2026年夏の発売を目指して開発が最終段階に入っています。このタイムラインは、日産の戦略的な市場投入計画の一部です。実は、日産は2026年度までに4車種の新型モデルを発表予定としており、新型エルグランドはそのフラッグシップ的立場を占める重要な位置付けとなっています。

 

市場戦略の観点から見ると、新型エルグランドの投入はトヨタ・アルファード/ヴェルファイアが市場を席巻する状況への、日産の本気の反撃を意味しています。初代エルグランドが1997年に「プレミアムミニバン」という新たなカテゴリーを開拓して以来、日本のミニバン市場に大きな影響を与えてきた歴史があります。その後、2002年の2代目、2010年の3代目と進化してきましたが、近年はトヨタ車の台頭により市場シェアを失っていました。日産マーケティング&セールス担当の杉本全執行職は、「エルグランドにおいても熱意を持って開発を進めており、皆さまに最高の形でお届けできるよう準備しております」とコメントしており、ブランド復権に対する強い決意が読み取れます。

 

約16年ぶりのフルモデルチェンジを迎える新型エルグランドは、日本の自動車業界における重要なターニングポイントとなる可能性があります。2025年度後半の詳細デザイン公開を皮切りに、2026年夏の発売に向けて、業界全体の注視が集まっています。

 

<参考リンク>
日産の新型エルグランドに搭載される第3世代e-POWERシステムの詳細技術仕様、燃費性能向上の具体的数値、5-in-1パワートレインの軽量化メカニズムについて、開発責任者による詳細な解説が掲載されています。

 

Car Watch - 新型エルグランドプロトタイプ試乗記
ジャパンモビリティショー2025での新型エルグランド世界初公開時の詳細情報、デザイン哲学「The private MAGLEV」の背景、組子をモチーフにしたフロントグリル設計の意図について、公式な発表資料をもとにした詳細レポートです。

 

くるまのニュース - 日産新型エルグランド世界初公開レポート
日産新型エルグランドの開発責任者チーフプロダクトスペシャリスト中村智志氏による、デザイン戦略とドライビングプレジャーの融合、ライバル車との差別化ポイントについての詳細インタビュー記事です。

 

carview! - 新型エルグランド開発責任者インタビュー

 

 


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