jc08モード10・15モード違いと測定方法や実燃費比較

jc08モードと10・15モードの違い

jc08モードの測定条件とコールドスタートの特徴

JC08モードは2011年4月から採用された日本独自の燃費測定方法で、それまでの10・15モードよりも実際の走行状況に近づけることを目的としています。最大の特徴は、エンジンが冷えた状態から測定を開始する「コールドスタート」を導入した点です。測定時間は1204秒、走行距離は8.171km、平均速度は24.4km/h、最高速度は81.6km/hに設定されています。コールドスタートとホットスタートの測定割合は25％対75％で、両方の結果を加味して燃費値を算出します。
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エンジンが冷えている状態では、オイルの粘度が高く摩擦損失が増大し、冷却損失も大きくなるため燃費が悪化します。これは実際の走行でも起こる現象であり、JC08モードではこの影響を測定に反映させることで、より現実的な燃費値を提示できるようになりました。また、加速や減速のパターンも複雑にし、停止時間を多く取り入れることで市街地走行を想定した測定を実現しています。
参考）301 Moved Permanently
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10・15モード測定方法の基準と走行パターン

10・15モードは1991年に国土交通省によって定められた燃費測定方法で、その名称は測定項目の数に由来します。10モードは市街地走行を想定した10項目のパターン、15モードは郊外走行を想定した15項目のパターンで構成されています。測定は3,000km慣らし走行後の車両を使用し、暖機後にスタートし、車両に110kgのおもりを載せて2名乗車を想定します。
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10モードの走行パターンは、アイドリング状態から20km/hまで加速、その速度をキープ、減速して停止という流れを繰り返し、その後40km/hまで加速する操作を含みます。15モードでは、さらに高速な走行パターンが加わります。測定時の平均速度は10モードで18.7km/h、15モードで35.5km/hとなっており、全体の平均速度は22.7km/h、最高速度は70km/hです。測定中はエアコンやカーナビなどの電装品はすべてオフにされます。
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jc08モードと10・15モードの実燃費との差

カタログ燃費と実燃費には必ず差が生じますが、その差の大きさは測定方法によって異なります。JC08モードの場合、実燃費は全車平均で「2～3割低下」すると言われています。特にハイブリッド車などカタログ燃費の良い車種では、実燃費との差が大きくなる傾向があります。10・15モードでは、実際の走行環境が測定時と大きく異なるため、実燃費との乖離がさらに大きくなっていました。
参考）JC08モードとは｜現在の燃費表示（WLTCモード）と何が違…
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実燃費との差が生じる主な理由は、測定が理想的な条件下で行われることです。カタログ燃費の測定では平らでまっすぐな道路を想定し、エアコンやライトなどを使用せず、渋滞もない環境でテストされます。実際の走行では信号や渋滞の影響を受け、天候や運転方法によっても燃費は変動します。速度変動が大きいほど、加減速の度合いが激しいほど、カタログ燃費と実燃費の差は拡大します。
参考）クルマの「カタログ燃費」と「実燃費」なぜ違う！ 一体どんな「…
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jc08モード廃止とWLTCモード導入の経緯

JC08モードは2018年10月以降、世界統一試験サイクルであるWLTCモードに切り替わりました。WLTCモードへの移行は、国際的に統一された試験法を採用することで、より実走行に近い燃費値を提供することを目的としています。WLTCモードでは最高速度が97km/h付近、測定時間は25分、測定距離は15kmと、JC08モードよりもさらに長く厳しい基準で測定されます。
参考）WLTCモードとJC08モードの違いを解説！実燃費に近いのは…
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WLTCモードの大きな特徴は、市街地モード、郊外モード、高速道路モードの3つの走行パターンで燃費を測定し、それぞれの数値とともに総合値を表示する点です。これにより、ユーザーは自分の使用環境に応じた燃費性能を把握しやすくなりました。また、WLTCモードではすべてエンジンが冷えた状態（コールドスタート100％）で測定されるため、JC08モードよりもさらに実走行に近い条件となっています。JC08モードとWLTCモードを比較すると、WLTCモードの数値はハイブリッド車でJC08モードの約8割、純ガソリン車で約9割程度となる傾向があります。
参考）WLTCモードとは？実燃費との違い・測定方法・JC08モード…
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燃費モード比較から見る自動車選びのポイント

自動車を選ぶ際には、カタログ燃費はあくまで参考値として捉え、実燃費との差を考慮することが重要です。中古車を検討する場合、10・15モード燃費とJC08モード燃費が混在していることがあるため、どちらの測定方法で表示されているかを確認する必要があります。一般的に、JC08モードからWLTCモードへの換算は、前述の通りハイブリッド車で約8割、ガソリン車で約9割を目安にすると良いでしょう。
参考）車の燃費を計算する方法4選！実際に数値を出してカタログ値と比…
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実際の使用環境に応じた燃費性能を把握するには、WLTCモードの3つの走行モード（市街地、郊外、高速道路）の個別数値を確認することが効果的です。通勤で市街地走行が多い方は市街地モードの数値を、高速道路を頻繁に利用する方は高速道路モードの数値を重視することで、より現実的な燃費性能を予測できます。また、エアコンの使用や運転方法によっても実燃費は変動するため、急加速や急ブレーキを避け、適切な車間距離を保つことで燃費向上が期待できます。
参考）WLTCモードの測定方法とは？｜カーナレッジ
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国土交通省の資料によると、JC08モードから世界統一基準への移行は、より実態に近い燃費表示を実現するための重要なステップとなっています。
参考）https://www.mlit.go.jp/pubcom/06/pubcomt62/01.pdf
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JAFによる燃費表示の変遷についての詳細解説
各測定モードの特徴を理解することで、カタログスペックを正しく読み解き、自分の使用環境に適した車両選びが可能になります。
参考）WLTCモードとJC08モードの違いとは？｜新車のカーリース…
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