ハブリングなしで走ると、タイヤが外れて重大事故になる可能性があります。
ハブリングとは、車のホイールハブ(車軸中心の突起部分)と社外ホイールのセンターボアと呼ばれる穴の間に生じる隙間を埋めるための、リング状のパーツです。純正ホイールはメーカーが車種に合わせて設計しているため、ハブ径とセンターボア径がぴったり一致しています。しかし、社外品ホイールは多くの車種に対応させるために、センターボア径をあえて大きく設定してあることがほとんどです。
この「大きすぎる穴」がそのままでは、ホイールがハブの中心に正確に固定されない状態になります。ホイールの重心がわずかにズレることで、走行中に周期的な振動が発生し、それがステアリングに伝わってハンドルブレとして感じられます。つまりセンタリングが条件です。
ハブリングはこの芯出し(センタリング)を補助する部品です。素材はアルミ合金製とプラスチック(樹脂)製の2種類が市場で主流となっており、それぞれ耐久性やコストに差があります。アルミ製は1セット2,000〜5,000円程度、樹脂製は500〜1,500円程度が相場です。
知恵袋でも「社外ホイールに替えたらハンドルがブレるようになった」という投稿が多く見られます。その原因の多くがこのハブ径のズレであり、ハブリングを取り付けることで症状が改善されるケースが多数報告されています。サイズが合っていれば解決できます。
「ハブリングはいらない」という意見が知恵袋やSNS上に一定数存在します。これは完全に間違いとは言えず、状況によっては実際に不要なケースも存在します。正しく判断することが大切です。
ハブリングが不要になる主な条件は以下の通りです。
一方、ハブリングが必要になる典型的なケースは以下です。
確認方法は単純で、ホイールのセンターボア径(穴の直径)と車両側のハブ径の数値を測定・照合するだけです。ノギスがあれば自分でも測定できますが、タイヤショップに持ち込めば無料で計測してもらえる場合がほとんどです。数値が一致しているなら問題ありません。
知恵袋の回答でも「ハブリングなしで特に問題ない」という経験談が見られますが、それは「今のところ大きなトラブルが出ていない」というだけのケースが多く、潜在的なリスクを抱えたまま走行しているケースが混在しています。
ハブリングなしで社外ホイールを使用した場合、最初に現れやすい症状はハンドルの微振動です。特に高速道路の60〜100km/h域で「ステアリングがビリビリする」「なんとなくまっすぐ走らない」という感覚として現れます。これは危険なサインです。
この振動の原因は、ホイールの重心が回転軸(ハブ)から数ミリずれた状態で回転しているためです。1mmのズレであっても、回転数が上がるにつれて遠心力が増幅されるため、60km/h以上の速度では体感できるほどの振動になります。タイヤのバランス取りをしても改善しないケースは、このハブ径のズレが原因であることが多いです。
さらに深刻なリスクは、ホイールナットへの偏荷重による緩みです。ハブ径がズレた状態でホイールが取り付けられていると、走行中の振動でナットが少しずつ緩んでいく場合があります。緩みが進行するとホイールが脱落し、走行中のタイヤ脱輪事故につながります。国土交通省の資料によると、走行中のタイヤ脱落事故は年間100件以上報告されており、原因の多くは整備不良と部品の適合ミスです。
タイヤ脱落は重大事故に直結します。
また、走行中の振動が持続することでサスペンション部品やベアリングに余計な負担がかかり、通常より早期に消耗・破損するという二次的なコストも発生します。足回りの修理費用は1箇所あたり数万円規模になることも珍しくなく、ハブリング代の数千円を節約した結果、数万円の修理費用が発生するという本末転倒な事態も起こりえます。痛い出費ですね。
ハブリングを選ぶ際にまず確認すべきは「内径(ID)」と「外径(OD)」の2つのサイズです。内径は車両側のハブ径に、外径はホイールのセンターボア径にそれぞれ一致させる必要があります。サイズが条件です。
具体的な数値の例として、トヨタ・ヴォクシーのハブ径は60mmで、よく使われる社外ホイールのセンターボア径は73mmのものが多いため、この場合は「ID:60mm / OD:73mm」のハブリングを選びます。日産・セレナは67mm、スバル車では56mmといったように、国産メーカー・車種ごとにハブ径は異なります。
素材の選び方については以下を参考にしてください。
取り付け時の注意点として、ハブリングはホイールのセンターボアにはめ込むだけでなく、確実に奥まで入りきっているかを確認する必要があります。中途半端な装着のまま走行すると、走行中の振動でリングがズレてしまい、本末転倒な結果になります。また、タイヤ交換時にはハブリングも一度取り外して清掃し、変形や割れがないかを確認してから再使用するのが基本です。
ホイール取り付け後はトルクレンチを使って規定トルク(一般的な国産乗用車は100〜120N・m)でナットを締め付け、100km走行後に増し締めを行うことが、脱輪リスクを大幅に下げる有効な手順です。これは必須です。
実は、ハブリングなしで社外ホイールを装着しても「まったく振動が出ない」という報告が知恵袋にも多くあります。これはなぜなのかと疑問に思う人も多いでしょう。
この「症状が出ない」理由のひとつは、ホイールナットの締め付けによるセンタリング効果です。テーパーナット(先端が円錐形のナット)を使用している場合、ナットがホイールのボルト穴に食い込む形で中心を引き寄せる力が働きます。このため、わずかなセンターボア径のズレがあっても、ナットの締め付けによってある程度の芯出しが行われる場合があります。つまり偶然に近い状態です。
しかしこれには落とし穴があります。テーパーナットの力でセンタリングが保たれているということは、ホイールの保持力がナット締め付けの摩擦力だけに依存しているということでもあります。走行中の路面からの衝撃や振動で、このバランスが崩れるリスクが常に存在しています。
もうひとつの盲点は「ハブ径のズレが小さいケース」です。例えばズレが1mm以下の場合、低速域ではほとんど振動として感じられません。しかし前述の通り、速度が上がるにつれてズレの影響は指数的に大きくなります。高速道路では体感できる振動になることもあります。
また、タイヤのトレッドパターンや空気圧のバランスが悪い場合、あるいはサスペンションにもともと遊びがある場合には、ハブ径ズレによる振動がそれらに紛れて感知しにくくなることもあります。「振動が出ていないからハブリングは不要」と判断するのは早計で、それはあくまで「今のところ顕在化していないだけ」である可能性が高いです。
知恵袋の「ハブリングなしで問題ない」という体験談の多くは、こうした条件が重なって結果的にトラブルが出ていないケースです。潜在リスクは別の話です。
知恵袋では同じようなハブリングに関する質問が繰り返し投稿されています。ここでは特に頻度の高い疑問とその回答を整理します。
Q:ハブリングは車検に影響しますか?
ハブリング自体は保安基準に抵触するパーツではないため、適切なサイズのものを正しく装着している限り車検には影響しません。ただし、ハブリングを装着した結果ホイールがアーチに干渉したり、ナットの突出量が変わったりする場合は別途確認が必要です。車検の基準に注意が必要です。
Q:ハブリングを入れたら逆に振動が増えましたが?
これはサイズの誤りが原因であることが多いです。内径または外径が0.5mm以上ズレたハブリングを入れると、芯出しどころかかえってセンターを狂わせる結果になります。また、樹脂製ハブリングが変形・割れしている場合も同様の症状が出ます。サイズの再確認が基本です。
Q:中古ホイールにハブリングがついていましたが流用できますか?
サイズ(内径・外径)が現在の車両と購入したホイールの仕様に合致していれば流用可能ですが、樹脂製の場合はヒビや変形がないかを必ず確認してください。劣化した樹脂製ハブリングは走行中に割れる可能性があります。状態確認が条件です。
Q:ホイールスペーサーとハブリングは同時に使えますか?
ハブボルト延長型のスペーサーを使う場合、スペーサー側のハブ径と車両側・ホイール側の両方に対応したハブリングを別途用意する必要があります。スペーサーを挟んだ構成では接触面が増えるため、各部のサイズ確認が通常よりも複雑になります。専門店への相談を推奨します。
日本自動車整備振興会連合会(JASPA):整備に関する情報・相談窓口
ハブリングは「念のため入れる」ものではなく、「ホイールのセンターボア径と車両のハブ径が合っていないときに機能する部品」です。まずは自分の車のハブ径と購入ホイールのセンターボア径を確認し、必要かどうかを数値で判断することが最も合理的な対応です。数値で判断が原則です。

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