クレーン車を使った脱輪の引き上げ作業では、地域や時間帯によって料金が大きく変動します。一般的な相場として、日中の作業で約1.5万円から3万円程度かかり、作業時間は標準で30分程度を見積もります。山間地などの悪路で脱輪した場合は、地形や作業の難易度によってさらに時間がかかり、30分を超えると追加料金が発生するのが一般的です。深夜の時間帯に作業を依頼すると、料金が1.5倍増しになるため注意が必要です。
参考)【自動車保険のロードサービス】脱輪の救援は基本的に無料で対応…
ロードサービスの脱輪引き上げ料金は、基本料金・出張料金・作業料金の3つで構成されています。基本料金は平日日中で約9,900円からとなり、夜間や休日、祝祭日には25~50%の割増料金が加算されます。出張料金は現場までの距離に応じて1kmあたり110円~200円が設定されており、距離が遠いほど費用がかさみます。作業料金は片輪脱輪で8,000円程度、両輪脱輪の場合は15,000円以上と、脱輪の状況によって大きく異なります。路外逸脱から道路までの引き上げ作業を行う場合、合計で21,450円程度かかるケースもあります。高速道路上の作業では「高速危険加算」として昼間3,000円、夜間・深夜は5,000円の追加料金が発生します。
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旭川の車の落輪・脱輪/縁石乗り上げを電話1本で即解決 - 旭川・道北エリアのロードサービスならJAF指定工場のアウトバーン
脱輪引き上げの料金体系と時間帯による料金変動の詳細が記載されています。
JAF会員と非会員では、脱輪時の料金に大きな差があります。一般道路の日中(8時~20時)の場合、非会員は基本料金8,380円と作業料金4,750円、吊り上げ作業が必要な場合は9,500円で、合計13,130円以上がかかります。一方、JAF会員は基本料金と作業料が無料で、15kmまでのレッカー移動も無料となります。夜間(20時~8時)になると非会員の基本料金は10,480円に上がり、合計15,230円以上となります。高速道路での作業では、日中でも非会員は基本料金16,770円と作業料金4,750円で合計21,520円以上、夜間は24,650円以上と高額になります。レッカー移動距離については、会員・非会員ともに1kmあたり730円(2023年5月以降は830円)の追加料金がかかりますが、会員は15kmまでが無料の範囲です。
参考)【比較表】JAFのレッカー代ってどのくらいかかる?
| 時間帯・場所 | JAF会員 | 非会員 |
|---|---|---|
| 一般道・日中(8~20時) | 基本・作業無料 | 13,130円~ |
| 一般道・夜間(20~8時) | 基本・作業無料 | 15,230円~ |
| 高速道路・日中 | 基本・作業無料 | 21,520円~ |
| 高速道路・夜間 | 基本・作業無料 | 24,650円~ |
自動車保険に付帯されているロードサービスを利用すれば、脱輪の引き上げ作業が無料で対応できる場合があります。多くの保険会社では、脱輪や落輪時の救援サービスを基本的に無料で提供していますが、適用範囲には注意が必要です。一般的に1輪の脱輪であれば無料対応となりますが、2輪以上脱輪した場合は2輪目以降の作業がお客様負担となるケースが多くなっています。クレーンを用いて引き上げた後にレッカーけん引した場合、クレーン作業料金が別途発生することもあります。自動車保険のロードサービスを利用する際は、出張料金や作業料金が保険でカバーされるため、自己負担は0円となる例もあります。ただし、雪道や砂道でのタイヤのスタック(スリップ)や乗り上げは、有料救助が一般的となっており、保険適用外となることが多いです。
参考)https://faq.sonysonpo.co.jp/faq_detail.html?id=279
【自動車保険のロードサービス】脱輪の救援は基本的に無料で対応
保険のロードサービスにおける脱輪対応の適用範囲と料金について詳しく解説されています。
脱輪からの救出には、状況に応じてレッカー車のウィンチとクレーンが使い分けられます。基本的にはレッカー車のウィンチ(鉄ワイヤー)を使った引き上げ作業が行われ、縁石に乗り上げた程度であればウィンチ作業で救出可能です。レッカー車は自力で動けない車両を牽引し、安全に移動させることを目的としており、ウインチやクレーンといった特殊な装置を搭載して前輪または後輪を持ち上げて牽引します。一方、クレーンは重い物を建物の上に吊り上げたり、特定の位置に移動させることが主な役割で、建設現場などで広く使用されています。脱輪の状況が深刻で、レッカー車のウィンチでは対応できない場合、ユニック車や大型クレーンが必要になることもあります。クレーン作業が必要になると、軽微なもので9,000円から、横転など重度の場合は12,000円以上の加算料金が発生します。
参考)ロードサービス
脱輪からの自力脱出は、状況が軽度から中度の場合に限り可能です。最も基本的な方法は、前進と後退を繰り返す方法で、急激なアクセル操作を避けてゆっくりと力を加えることが重要です。まずハンドルをまっすぐにしてタイヤが最も脱出しやすい方向を向くようにし、マニュアル車であれば1速(前進)または2速(後退)、オートマチック車であれば「D1」や「L」など最も低いギアを選択します。前片輪が側溝に落ちた場合は、ハンドルを左右どちらかへいっぱいに切り、側溝の縁にタイヤが引っかかるようにして強くアクセルを踏むことで脱出できることがあります。ジャッキを使う方法もあり、脱輪したタイヤ付近の安全な支点を探してジャッキを設置し、車体を持ち上げてタイヤの下に頑丈な板材を敷き入れます。ただし、タイヤが空転し始めたらすぐに止めるべきで、空転を続けるとさらに深く沈み込んでしまう恐れがあります。ジャッキ作業は危険を伴うため、経験の少ないドライバーは決して自力での作業を試みず、専門家に依頼することをおすすめします。
参考)https://life.oricon.co.jp/rank_insurance/special/accident-response/whats-derailment/
脱輪を防ぐためには、車の特性を正しく理解することが基本です。特に「内輪差」の理解が重要で、車が曲がるとき内側の後輪は外側の前輪よりも内側を通るため、狭いコーナーではタイヤが縁石や段差にかかりやすくなります。バックや鋭角な右左折時には特に注意が必要です。車幅感覚をつかむためには、駐車場の枠線やミラーを活用し、初心者は運転前に駐車場などで距離感を掴む練習をしておくことが効果的です。道路や駐車場の白線、縁石との距離を意識しながら運転し、ミラーに映る路肩の距離を常に把握しておくことで脱輪リスクを減らせます。普段走らない道路を走行するときは、側溝があることに気が付かない場合があるため、特に慣れない山道では十分に気を付ける必要があります。タイヤの定期的な点検と適切な空気圧の維持、ホイールナットの増し締めなども脱輪防止につながる重要な日常メンテナンスです。
参考)レンタカーを運転中に脱輪・落輪したら?対処法や防止策を確認!…
脱輪から救出された後は、必ず車両の点検を行うことが重要です。縁石や石垣といった硬いものに勢いよくタイヤをぶつけてしまうと、タイヤの変形やパンクなどの原因となります。無事に救出されたとしても、タイヤの側面に傷がないかを必ず確認する必要があり、傷がある状態で運転すると途中でパンクする可能性があります。最悪の場合、走行中にタイヤがバーストし、命に関わる事故につながる可能性もあるため、点検は必須です。オイルが漏れていないか、エンジンルームから白い煙が上がっていないか、車体のどこかをぶつけて傷がついていないかなど、しっかり確認しましょう。見えない部分で支障が出るケースもあるため、レンタカーの場合は返却の際に脱輪の事実を必ず伝えておくべきです。自力での脱出を試みて車体の他の箇所をぶつけたりすると、さらに酷い状態を招いてしまうことになりかねないため、運転慣れしていない方は無理をせずプロであるロードサービスに頼むことをおすすめします。
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