フェンダーミラー後付け車検対応の取り付け方法と保安基準

フェンダーミラーを後付けしたいけど車検に通るか不安ではありませんか?保安基準を満たせば問題なく車検対応可能です。取り付け方法から費用、メリットまで詳しく解説します。安全に後付けするための具体的な手順を知りたくありませんか?

フェンダーミラー後付け車検

📋 この記事のポイント
車検対応の条件

保安基準を満たせばフェンダーミラー後付けでも車検に通ります

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取り付け方法

DIYでも可能な具体的な取り付け手順と注意点を解説

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費用の目安

部品代から工賃まで、後付けにかかる費用を詳しく紹介

フェンダーミラー後付けの保安基準と車検適合条件


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フェンダーミラーを後付けする際、最も重要なのが保安基準を満たすことです。道路運送車両法の保安基準第44条に基づき、サイドミラーには厳格な規定が設けられています。具体的には、車体から250mm以上はみ出してはいけないこと、運転席から左右外側線の後方50mまで見える位置に配置することが求められます。
参考)https://seibii.co.jp/blog/contents/shaken_side_mirror

フェンダーミラーは運転席よりも前方のフロントフェンダー上部に取り付けられるため、ドアミラーと比較して車体からのはみ出しが少なく、この基準を満たしやすい特徴があります。また、走行中にミラーが落ちないようしっかり固定すること、方向を調節できて一定方向を保てること、歩行者と接触した場合の衝撃を抑えられる構造であることも必須条件です。
参考)【知ってる?】フェンダーミラーとは?メリット・デメリット、注…

車検時には、ミラーに割れやひずみ、曇りがないかもチェックされます。後付けする場合は、可倒式または地上から1800mm以上の高さに設置された固定式のミラーを選択する必要があります。粘着テープや吸盤などで取り付けたミラーは、車体に確実に取り付けられているとみなされず、保安基準を満たさないため車検に通りません。したがって、ビスやボルトでしっかり固定する取り付け方法が推奨されます。
参考)サイドアンダーミラー(直前直左鏡)の保安基準とは?取り外した…

フェンダーミラー後付けの取り付け方法と必要工具

フェンダーミラーの後付け取り付けは、適切な工具と手順を守れば比較的簡単に行えます。基本的な取り付け方法は、ステー根元にある傷防止のゴム板と金属のブラケットをフードパネルサイドの先端寄りのヘム(折返し部)で挟み、3本のねじで締めるだけです。パネルに接触する部分には傷防止のクッションが付いているため、ボディを傷つける心配が少なくなっています。
参考)対決!フェンダーミラー VS. ドアミラー Part2・実際…

取り付け位置の決定が重要で、フェンダーミラーは意外と後ろ寄り、フードの前1/3付近に取り付けるのが一般的です。ただし、車種によってはアンダーミラーなど他のパーツとの干渉を考慮する必要があります。DIYで取り付ける場合、一人での作業は難しいため、誰かに手伝ってもらうことをおすすめします。youtube​​
必要な工具は基本的なドライバーやレンチで対応可能ですが、ミラーをしっかり固定するため、各ネジを一度に本締めせず、3箇所すべてを仮止めしてから順番に締めていく手順が重要です。電動リモコン調整機構付きのミラーを取り付ける場合は、配線作業も必要になるため、電気系統の知識がある程度必要です。取り付け後は、運転席からの視認性を確認し、角度調整を行って完了となります。
参考)絶滅危惧種のフェンダーミラー!! ドアミラーと比べ使いやすい…
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フェンダーミラー後付けにかかる費用相場と選び方

フェンダーミラーを後付けする際の費用は、部品代と工賃を合わせて考える必要があります。汎用フェンダーミラーの部品代は、安価なものでは2,000円台から、高品質な製品では27,000円以上するものまで幅広く販売されています。ジムニー専用のフェンダーミラー増設ブラケットのように、車種専用設計の製品は定価6,930円程度です。
参考)フェンダーミラー増設ブラケット (ジムニーJB64/JB74…

プロの整備工場に取り付けを依頼する場合、ドアミラーの取り外し工賃が8,000円、フェンダーミラー取付加工工賃が10,000円程度かかり、総額で26,000円前後が目安となります。一方、DIYで取り付ければ部品代のみで済むため、大幅にコストを抑えられます。ただし、塗装済みの純正カラーマッチング製品を選ぶ場合は、部品代だけで27,800円程度になります。
参考)後付けフェンダーミラーのおすすめ人気商品一覧 通販 - Ya…

フェンダーミラーを選ぶ際は、車種適合性の確認が最も重要です。汎用品を選ぶ場合は、取り付け可能な位置とサイズを事前に測定し、保安基準を満たせるか確認しましょう。鏡面の大きさも重要で、視認性を確保するには十分な面積が必要ですが、大きすぎると車検基準の250mm制限に抵触する可能性があります。電動調整機能の有無や、可倒式かどうかも使い勝手に影響するため、用途に応じて選択することが推奨されます。​
トヨタ公式サイトでは補助確認装置の取り外しに関する注意事項が詳しく解説されています

フェンダーミラーのメリットとタクシー採用理由

フェンダーミラーには多くの実用的なメリットがあり、特にタクシー業界では現在も広く採用されています。最大のメリットは、運転席よりも前方に設置されているため視線の移動が少なくて済むことです。ドアミラーの場合、特に助手席側を確認する際には首を大きく動かす必要がありますが、フェンダーミラーならドライバーの視界内に入っているため、視線を少し動かすだけで確認できます。
参考)ドアミラーとフェンダーミラー

タクシーがフェンダーミラーを採用し続ける理由として、後席乗客への配慮も挙げられます。ドアミラーで後方確認すると、後席から見るとドライバーが頻繁に後ろを振り返っているように見え、乗客が監視されているような不快感を抱く可能性があります。フェンダーミラーならこうした問題が解消されます。さらに、車幅が狭くなるため、狭い路地での運転や路肩への寄せが容易になり、乗客の乗降時に便利です。
参考)フェンダーミラーが絶滅寸前なのはなぜ?実はドアミラーと一緒に…

その他のメリットとして、雨天時にワイパーがフロントガラスをふき取ってくれるため、ミラーを視認しやすいという点があります。ドアミラーではサイドウィンドウが雨粒で覆われると見にくくなりますが、フェンダーミラーはこの問題がありません。また、ドアミラーと比較して死角が少なく、車両感覚がつかみやすいため、駐車や狭い道での取り回しが楽になります。長時間運転する業務ドライバーにとっては、視線と首の移動が少ないことで疲労軽減効果も期待できます。
参考)旧車を象徴するマストアイテム!国産車におけるフェンダーミラー…

フェンダーミラー後付け時の注意点とデメリット

フェンダーミラーを後付けする際には、いくつかの重要な注意点とデメリットを理解しておく必要があります。最も大きな懸念は、歩行者との接触事故時にミラーが危険になる可能性があることです。このため、保安基準では衝撃を受けると車のボディ側に倒れる可倒式の採用や、地上から1800mm以上の高さへの設置が求められています。
参考)ルームミラーなしでも車検に通るのか

ドライバーからミラーまでの距離がドアミラーよりも遠いため、同じ距離にある物体が相対的に小さく見えるというデメリットもあります。これは視認性の面で不利となる場合があり、特に慣れないうちは距離感を掴みにくく感じることがあります。また、電動リモコン調整機構がない古いタイプのフェンダーミラーでは、角度調整のために毎回車外に出て手動で調整する必要があり、利便性が低くなります。
参考)フェンダーミラーのメリット・デメリットは?タクシーや官公用車…

車のデザイン面でも制約があり、特に現代の低いボンネットデザインの車両にフェンダーミラーを取り付けると、見た目を損ねる長い脚が必要になる場合があります。これは1980~1990年代に欧米で流行したスタイリッシュなデザインとの相性が悪く、フェンダーミラーが急速に衰退した一因となりました。さらに、製造コストもドアミラーより高くなる傾向があります。​
後付けする場合は特に、既存のアンダーミラーや他の補助確認装置との位置関係に注意が必要です。適切な位置に取り付けないと、複数のミラーが視界を妨げたり、保安基準を満たせなくなる可能性があります。また、ボディへの加工が必要な場合は、塗装の保護や防錆処理も考慮する必要があります。​
Seibiiのサイトではサイドミラーの保安基準と車検前のポイントが詳しく解説されています

フェンダーミラーとドアミラーの併用可能性と法規制の歴史

意外と知られていない事実として、フェンダーミラーとドアミラーは同時に装着することが可能です。現在の法規制では、保安基準を満たす限り、両方のタイプのミラーを併用しても問題ありません。これは安全性向上のために複数の後方確認装置を備えることが推奨されているためです。​
日本におけるミラーの法規制には興味深い歴史があります。1983年までは、法令によりボンネット付きの車両はフェンダーミラーの装着が義務付けられており、ドアミラーは基本的に違法とされていました。この規制は海外の自動車メーカーから非関税障壁として批判され、規制緩和が強く求められていました。​
1983年に規制が撤廃されると、同年5月に日産パルサーエクサがボンネット付き車両として日本初のドアミラー仕様車を発売し、急速にドアミラーの普及が進みました。デザイン上も好まれず、製造コストもかかるフェンダーミラーは急速に減少していき、現在では一般乗用車でフェンダーミラーをオプション選択できる車種はごく少数になっています。​
それでもタクシーや官公庁の車両では、実用性の高さからフェンダーミラーが現役で活躍し続けています。また、クラシックカーの雰囲気を演出するため、あえてフェンダーミラーを後付けするカスタマイズも一部の愛好家の間で人気があります。ミラジーノなどレトロデザインの車種では、専用のフェンダーミラーキットも販売されており、クラシカルな外観を実現できます。
参考)【L700ミラジーノをもっとクラシカルに】フェンダーミラー取…

今後は電子ミラーやカメラモニタリングシステムへの移行が進む可能性もありますが、現時点では従来のフェンダーミラーやドアミラーと併用する形での導入が一般的です。後付けでフェンダーミラーを選択する際は、これらの歴史的背景や今後の技術動向も考慮に入れると良いでしょう。​

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