プリウスベースのキャンピングカーで最も有名な完成車モデルが「リラックスキャビン」です。かーいんてりあ高橋が手がけたこのモデルは、標準グレードで502万円、上位グレードで546万円の価格設定となっています。この価格帯は、通常のプリウス新車価格よりも大幅に高くなる理由は、専門の改造工程と高度なカスタマイズが含まれているからです。
リラックスキャビンの特徴は、乗車定員が5名で就寝可能人数が4名という、コンパクトながら実用的な設計にあります。全長4,980mmという限定的なボディサイズながら、天井高2,110mmを確保し、大人の男性でも車内で立てるほどの余裕を実現しています。これは街中での運転利便性と室内居住性のバランスが取れた設計として高く評価されています。
ただし注意が必要なのは、このリラックスキャビンは現在生産休止中の状態にあるため、新たに購入する場合は在庫確保や納期確認が必須です。かーいんてりあ高橋以外のカスタムショップでも同様のプリウスキャンピングカー改造に対応していますが、ショップごとに異なる価格設定が行われています。
プリウスキャンピングカーを低コストで入手したい場合、中古車市場は有力な選択肢です。プリウス単体の中古車相場は44万円から456万円という非常に幅広い価格帯に分布しており、これは製造年式、グレード、走行距離によって大きく変動するためです。特に2013年以降の30系プリウスは人気が高く、程度の良い中古車を比較的手頃な価格で見つけることができます。
キャンピングカー仕様に既に改造されている中古プリウスキャンピングカーの場合、通常のプリウス中古車よりも40~100万円程度高くなる傾向があります。これは改造に要した費用と手間が加算されるためです。中古車販売サイトでは「プリウス キャンピングカー」で検索すると、全国の販売店から複数の物件を確認できます。納車前の状態確認と改造内容の詳細チェックが重要です。
購入前に必ず確認すべき項目として、改造箇所の保証期間、改造工程での品質、各設備の動作状況が挙げられます。特に電装系統やサブバッテリーシステムは、車中泊時の快適性を左右する重要な要素です。これらが動作確認済みか、今後のメンテナンス体制は整っているかを事前に把握することが、後々のトラブル防止につながります。
プリウスを車中泊仕様にカスタマイズする場合、改造費用は内容によって大きく異なります。専門のカスタムショップによる本格的な改造では、内装工事に100万円程度、外装カスタマイズに150万円程度、電装品取り付けに50万円程度が目安とされています。つまり新規でプリウスを購入してから改造業者に持ち込む場合、総額で300万円前後の追加費用が想定される計算です。
一方、DIY改造を選択する場合は大幅なコスト削減が可能です。実例として、プリウスの床面の段差を活かしたDIY車中泊キット製作では、専門材料を全て新規購入した場合でも約6万円で完成させることができます。実際に実施した事例では、自宅の余り木材や既存の部材を活用することで、わずか754円の追加投資のみで快適な寝床と大容量収納を実現しています。
このDIY方法の利点は、自分の用途に合わせた細部カスタマイズが可能で、納期待ちなく即座に実行できることです。ただし、電装系統の整備やサブバッテリーシステムの構築については、電気知識が必要となるため、この部分は専門業者に依頼するハイブリッド型改造を検討する価値があります。
プリウスをキャンピングカーのベース車両に選ぶことで得られるメリットは、単なる価格面だけではありません。最大の特徴はハイブリッドシステムによる燃費性能で、プリウス30系で1リットルあたり18km以上の走行が実現でき、これはガソリン車キャンピングカーと比較して大幅な燃料費削減につながります。
さらにプリウスのハイブリッドシステムは、車中泊時の電源供給能力に優れているという独自のメリットがあります。燃料タンク45リットル満タンの場合、63.6kWh分の電源供給が可能で、これは1000W炊飯器を1時間使用した場合で約63回分のエネルギーに相当します。つまり一般家庭の約1週間分の電源が、プリウスだけで供給できるということです。万が一自宅の停電時には、プリウスキャンピングカーが予備電源として機能するという、多機能性も見逃せません。
コンパクトなボディサイズも大きなメリットです。全長4,980mm程度の車体なら、普通乗用車として登録でき、駐車場所の制限が少なく、街中での運転も容易です。キャブコンやバスコンなどの大型キャンピングカーでは利用できないコンパクト駐車場が使用できるため、キャンプ場以外での車中泊選択肢が広がります。
プリウスキャンピングカーを購入する際は、表面的な値段だけでなく、複数の実用的なデメリットを理解する必要があります。30系プリウスはシート座面が硬めの設計のため、長時間の車中泊で腰痛や疲労が生じやすいという報告があります。この課題を解決するには、別途シート改造やマットレス投資が必要で、追加費用が発生するという点です。
高速走行時のロードノイズも無視できない問題です。一般道では静かなプリウスも、高速道路での走行では路面音が大きく、会話が難しくなるほどの騒音が発生します。防音改造でこれを軽減できますが、やはり追加コストがかかります。これらの改善費用を念頭に置いた上で、総購入予算を計画することが重要です。
プリウスの内装品質についても、価格帯に比べて高級感が限定的という指摘が多くあります。内装の質を充実させると、装備費だけで300万円近い追加投資が必要になるケースもあります。値段と装備のバランスを慎重に検討し、自分たちの車中泊ライフスタイルに最適な改造内容を事前に決めておくことが、後悔のない購入につながります。
プリウスリラックスキャビンの詳細仕様および価格情報:キャンピングカー比較ナビで、正規モデルの価格帯502万円~546万円、乗車定員5名、就寝4名の詳細が確認できます
プリウス中古車相場の詳細情報:ネクステージでプリウスの中古車価格が43万9,000円~455万9,000円の範囲で検索できます
プリウスDIY車中泊改造の実例紹介:実際のDIY改造プロセスと低コスト実現方法(754円で完成)が詳細に記載されています

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