アルファードスペアタイヤ メーカーオプション装着方法

アルファード スペアタイヤ

アルファードスペアタイヤ装着の判断基準

 

アルファード・ヴェルファイアのスペアタイヤ選択は、新車購入時の重要な決断です。標準状態ではスペアタイヤが備わっておらず、メーカーオプションとして追加注文することになります。この選択が重要なのは、後付けが実質的に不可能だからです。固定器具は専用設計で、車体にネジ穴が工場で開けられているため、納車後に装着することはできません。

 

スペアタイヤ装着の際に注意すべき点が、ユニバーサルステップとの同時装着ができないという制限です。ユニバーサルステップはスライドドアが開くと連動してせり出し、床と地面の段差を220mm減らすことで、年配の人や子どもの乗り降りをサポートする機能です。トヨタが両側装着で6万6000円という手頃な価格で提供していますが、車両の重量バランスの問題からスペアタイヤとの同時装着が不可能とされています。つまり、利便性と安心性のいずれかを選択する必要があります。

 

アルファードスペアタイヤのサイズと仕様

現行アルファード（30系）に装着されるスペアタイヤは、ヨコハマ製のT155/80D17 100M仕様です。このサイズはテンパータイヤの規格で、常用タイヤと比べて幅が細く、ホイールも異なります。通常のタイヤとスペアタイヤは、見た目や扱いの印象は似ていますが、実は全く異なるものです。テンパータイヤは応急用として設計されており、走行距離の制限や速度の制限がある場合があります。

 

スペアタイヤはラゲッジスペース（トランク）の運転席側に装着されます。専用の固定器具がネジで車体に取り付けられ、タイヤはピンで車体に固定されるため、非常に堅牢な構造になっています。このためタイヤ取り出しには力が必要で、事前に確認しておくことをお勧めします。タイヤには通気性のある化学繊維質のカバーがかけられており、保管状態を良好に保つ工夫がされています。

 

アルファードスペアタイヤへの交換手順

実際にパンクやバースト時にスペアタイヤに交換する際は、確実な手順を踏むことが重要です。まず車を安全かつ平坦で硬い場所に移動させます。路肩での作業は他車の巻き込みなどのリスクがあるため、ガソリンスタンドやサービスエリアなど、安全な場所を選びましょう。

 

手順としては、最初にスペアタイヤと工具類をラゲッジスペースから取り出します。次にタイヤが浮かない程度に軽くジャッキアップしてから、レンチでナットを緩めます。ここで重要なポイントは、タイヤが地面についている状態で作業することで、タイヤが回転してしまうのを防げるからです。ナットが緩んだら、本格的にジャッキアップしてナットを外し、古いタイヤを取り除きます。取り外したタイヤはジャッキ付近に置き、万が一ジャッキが倒れても車体を支えられるようにします。

 

スペアタイヤを取り付ける際は、ナットを軽く締めてからジャッキを下ろします。ジャッキを完全に下ろした後、本締めを行うのが正しい作業順序です。ナットの締め付け順序は、星形（★）の書き順に従って締めることで、均等な力で固定できます。過度に締めすぎるとボルトが折れてしまい、逆に緩すぎるとナットが外れてしまう危険があるため、適度な力加減が必要です。

 

アルファードスペアタイヤとパンク修理キットの違い

アルファードのスペアタイヤ非選択時には、パンク応急修理キットが標準装備されます。スペアタイヤとパンク修理キットのメリット・デメリットを理解することは、購入判断の際に重要です。

 

スペアタイヤの利点は、パンクやバースト発生時にすぐにタイヤを交換して走行できることです。ホイールにダメージを与えることなく修理でき、出費も抑えられます。一方、パンク修理キットは荷室スペースを広く使え、車両重量を抑えることで燃費性能が向上します。しかし、修理キットはパンク補修液を注入するため、修理後はそのタイヤが再利用できなくなってしまいます。さらに重要な制限として、パンク修理キットではパンク状況によっては修理できない場合があります。側面の傷やバーストなどの大きな損傷には対応できないため、応急処置に過ぎません。

 

最近では、多くの新車がパンク修理キットを採用することで、車両重量を減らし燃費性能を向上させる傾向にあります。しかしアルファードのユーザーは従来モデルからスペアタイヤの装着率が高い傾向が続いており、これはリセールバリューへの意識の表れです。スペアタイヤ装着車は中古市場での需要が高く、資産価値の維持に有利だと考えるユーザーが多いのです。

 

アルファードスペアタイヤのメーカーオプション選択における注意点

スペアタイヤをメーカーオプションで選択する際は、複数の制限事項を確認する必要があります。最も重要な制限は、ユニバーサルステップとの同時装着ができないという点です。この制限は車両の重量バランスに起因しており、トヨタの設計上避けられない制約となっています。高齢者や小さなお子さんの乗り降りをサポートする機能を優先するか、パンク時の安心を優先するか、慎重な検討が必要です。

 

また、スペアタイヤ選択時はラゲッジスペースの容積が減少します。床下収納スペースの半分ほどの場所を占めるため、キャンプ用品やゴルフバッグなど、大型荷物を頻繁に運ぶ予定がある場合は注意が必要です。中古車購入時にスペアタイヤ装着車を探す場合は、新車注文時に装着されていないと後付けできないため、在庫確認が重要になります。さらに、一部のオプションとセット装着できない場合もあるため、購入時に販売店に直接確認することをお勧めします。

 

アクセサリーコンセントなど特定のオプションとの組み合わせが不可能な場合があり、全ての装備を希望した場合に装着できないシナリオも考えられます。したがって、購入計画の段階で総合的な検討が必要なのです。スペアタイヤは万が一のトラブルに対する保険的な役割を果たしますが、それに伴う制限も存在することを念頭に置いて、購入判断を進めることが重要です。

 

スペアタイヤへの交換方法について：トヨタユナイテッド静岡の公式ガイドではスペアタイヤの基本知識から交換手順まで、わかりやすく解説されています。
アルファード・ヴェルファイアのメーカーオプション選択について：くるまのニュースの記事では、スペアタイヤとユニバーサルステップの同時装着不可という重要な制限とその背景にあるリセールバリューの影響について詳しく説明されています。

 

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