トヨタ CHRモデルチェンジ最新情報と日本発売予想

トヨタCHRの2代目フルモデルチェンジが2023年に実現し、欧州専売となった背景や新技術、日本での今後の展開について詳しく解説。気になる国内販売の可能性は?

トヨタ CHRモデルチェンジ最新動向

トヨタCHRモデルチェンジの全貌
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2代目CHR誕生

2023年6月に欧州で2代目CHRがフルモデルチェンジを実施、革新的なデザインと電動化技術を搭載

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欧州専売戦略

新型CHRは欧州市場向けに特化して開発され、バッテリー組み立てを含む全工程を欧州で実施

電動化推進

1.8L・2.0Lハイブリッドと2.0LプラグインハイブリッドのみのラインナップでEV化を加速

トヨタ CHR 2代目フルモデルチェンジの詳細

2023年6月26日、トヨタは欧州において2代目となる新型CHRを正式発表しました。この新型CHRは、初代の斬新なデザインを継承しながらも、より洗練されたエクステリアと最新の電動化技術を融合させた次世代クーペSUVとして注目を集めています。

 

新型CHRの最大の特徴は、ハンマーヘッドデザインの採用です。これは新型プリウスにも見られるフロントデザインで、シャープで躍動感のある外観を演出しています。また、トヨタ車として初めてフラッシュ式ドアハンドルを採用し、未来的なデザインを強調しています。

 

パワートレインは完全に電動化され、以下の3種類が用意されています。

  • 1.8Lハイブリッド:最高出力140ps、WLTP燃費24.0~25.0km/l
  • 2.0Lハイブリッド:最高出力200ps、AWD-i仕様も設定
  • 2.0Lプラグインハイブリッド:最高出力226ps、EV走行距離約65km

環境配慮の観点から、100以上の部品に再生プラスチックを採用し、従来型の2倍の使用率を実現。シート表皮には再生ペットボトルから生成された新素材を使用するなど、サステナビリティにも配慮した設計となっています。

 

トヨタ CHR 初代マイナーチェンジの変遷

初代CHRは2016年のデビュー以来、複数回のマイナーチェンジを実施してきました。特に注目すべきは2019年10月のマイナーチェンジで、この時にGRスポーツモデルが追加されました4。

 

GRスポーツの主な特徴。

  • 専用チューニングされたサスペンション
  • 6速マニュアルトランスミッション(iMT)の設定
  • 専用エクステリア・インテリアデザイン
  • よりダイレクトなステアリングフィール

このGRスポーツモデルは、従来のCHRとは明らかに異なる走行性能を実現し、「わずか数メートル動かしただけでも従来車との違いを体感できる」と評価されています。ステアリングに対するクルマの反応がよりダイレクトになり、車高の高いクロスオーバーSUVでありながら、スポーティな走りを楽しめるモデルとして人気を博しました。

 

また、2018年には特別仕様車として「Mode-Nero(モード ネロ)」と「Mode-Bruno(モード ブルーノ)」が設定され、黒系と茶系のカラーでドレスアップされたモデルも登場しています。

 

トヨタ CHR 日本市場での販売終了背景

初代CHRは2017年・2018年に日本で最も販売されたSUVとして大きな成功を収めましたが、その後の市場環境の変化により販売が低迷しました。主な要因として以下が挙げられます。
競合モデルの台頭

  • ヤリスクロス、カローラクロス、RAV4などトヨタの新世代SUV群の登場
  • より実用的で室内空間の広いモデルへの需要シフト
  • CHR特有の個性的なデザインが一部ユーザーには受け入れられにくかった

市場戦略の変更
トヨタは国内市場において、カローラクロスの生産強化を優先する方針に転換しました。これにより、CHRの国内生産は2023年7月下旬に終了し、最終の特別仕様車が2022年8月に発売されています。

 

興味深いことに、2024年4月には渋谷で2台の新型CHRが目撃されており、これがテストカーである可能性が指摘されています。しかし、現時点では日本での新型CHR発売に関する公式アナウンスはありません。

 

トヨタ CHR 欧州専売戦略の意図

新型CHRが欧州専売となった背景には、トヨタの戦略的な市場分析があります。欧州市場では環境規制が厳しく、電動化への移行が急速に進んでいるため、CHRのような先進的な電動SUVへの需要が高まっています。

 

欧州市場の特徴

  • 厳格な環境規制(EU排出ガス規制)
  • プラグインハイブリッドやEVへの政府補助金
  • 都市部の低公害ゾーン(LEZ)規制
  • デザイン性を重視する消費者層

新型CHRは、これらの欧州市場のニーズに特化して開発されており、自動的にEVモードに切り替わる機能や、65kmのEV走行距離を実現するPHEVシステムなど、欧州の規制に対応した技術が搭載されています。

 

生産面でも、バッテリーユニットの組み立てを含めて全て欧州で行うことで、輸送コストの削減と現地雇用の創出を実現しています。トルコの工場で生産される新型CHRは、欧州全域に供給される予定です。

 

トヨタ CHR 将来の技術革新と2026年予想

2026年には、さらなる技術革新を伴ったCHRの登場が予想されています。次世代モデルでは以下のような先進技術の搭載が期待されています。
デジタル技術の進化

  • デジタルキーシステム:スマートフォンによる施錠・解錠とエンジン始動
  • OTA(Over The Air)技術:ネットワーク経由での車両アップデート
  • リモートコントロール自動駐車:専用アプリによる車外からの操作

アンビエント照明機能
トヨタ初となる車内の温度や時間の変化に応じて色調を変える「アンビエント照明機能」の搭載が予定されており、これにより室内の快適性と先進性が大幅に向上すると期待されています。

 

BEV(純電気自動車)版の開発
2024年には電気自動車版のCHRも予告されており、先代の「CHR EV 中国仕様」を後継する形でBEV版が登場する可能性があります。これにより、ハイブリッド、プラグインハイブリッド、純電気自動車という3つの電動化技術を網羅したラインナップが実現することになります。

 

また、2025年1月にはスペインで改良モデルが発表され、新グレード「スピリット」が追加されています。このモデルでは19インチ専用ホイールや専用ボディカラー「ナポリイエロー」が設定され、さらなる個性化が図られています。

 

これらの技術革新により、CHRは単なる移動手段を超えた、デジタルライフを充実させる次世代モビリティとしての地位を確立していくと予想されます。環境性能とスポーティな走り、そして最先端のデジタル技術を融合させたCHRの今後の展開に、自動車業界全体が注目しています。