東名高速オービス設置場所と半固定式新型取締装置の最新情報

東名高速道路のオービス設置状況が大きく変化しています。従来の固定式から半固定式への移行、80km/h制限区間での取締強化、そして神出鬼没な新型装置の実態とは?

東名高速オービス設置場所と半固定式新型取締装置

東名高速オービス最新情報
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半固定式オービス導入

2023年から静岡県内に新型半固定式オービスが設置され、従来の固定式とは異なる取締方式を採用

80km/h制限区間での強化

東京IC~横浜町田IC、大和トンネル周辺など制限速度80km/h区間でのオービス設置が増加

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設置場所の多様化

固定式から移動式、半固定式まで様々なタイプのオービスが東名高速全線に展開

東名高速オービス半固定式の革新的な仕組み

東名高速道路に2023年から導入された半固定式オービスは、従来の速度取締装置とは根本的に異なる画期的なシステムです。この新型装置は、高速道路の路肩に設置された複数の拠点間をオービス本体が不規則に移動する仕組みを採用しています。

 

静岡県内の東名高速には現在3箇所の拠点が設置されており、具体的には以下の場所に確認されています。

  • 富士ICと愛鷹PA間(上り・下り両方向)
  • 袋井ICと小笠PA間(上り)
  • その他静岡県内の山間部区間

半固定式オービスの最大の特徴は、ドライバーが通過直前まで本体がセットされているかどうか判別できない点です。従来の固定式オービスでは設置場所が固定されているため、位置を覚えられてしまい速度抑制効果が下がってしまう問題がありました。しかし半固定式では、すべての拠点で速度に注意する必要があるため、より広範囲での速度抑制効果が期待できます。

 

装置本体はイタズラ対策として頑丈な金属製の金網に入れられ、さらに天井には監視カメラが備わっています。また、レーダーではなくレーザーにより速度を計測しているため、最新のレーザー&レーダー探知器でも探知が困難な場合があります。

 

東名高速オービス80km/h制限区間での取締強化

東名高速道路では基本的に制限速度が100km/hとされていますが、交通量や地形条件、事故防止の観点から80km/hに引き下げられている区間が存在し、これらの区間でのオービス設置が強化されています。

 

主要な80km/h制限区間とオービス設置状況。
東京IC~横浜町田IC(上り)

  • 制限速度:80km/h
  • 設置機種:ループコイル式Hシステム
  • 特徴:交通量が多く、誤って速度を出しがちなエリア

大和トンネル周辺(上下線)

  • 制限速度:80km/h
  • 特徴:高頻度で渋滞・追突事故が発生するため、オービスと共に警告板が多数設置

静岡県裾野IC~富士IC(上り)

  • 制限速度:80km/h
  • 設置機種:従来型レーダー式オービス
  • 特徴:山間部のカーブが続く区間

これらの80km/h制限区間では、「オービスは100km/h以上でないと作動しない」という都市伝説とは異なり、実際には設置場所の制限速度に基づいて設定されています。つまり、80km/h制限区間では90km/h程度でも作動対象になる可能性があります。

 

事故リスクが高い区間では、80km/hを超えた走行は重大事故につながりやすいため、オービスを使って強制的に速度遵守を促しています。特に夜間や雨天などの視界不良時にも、オービスがあることでドライバーの抑止効果が働き、安全性向上に寄与しています。

 

東名高速オービス設置場所の詳細マップ

東名高速道路全線にわたるオービス設置状況を詳しく見ると、従来の固定式オービスから新型の半固定式、移動式まで多様な取締装置が配置されています。

 

上り線(東京方面)の主要設置箇所

  • 東京IC~横浜町田IC:ループコイル式Hシステム(80km/h制限)
  • 大和トンネル手前:固定式オービス(80km/h制限)
  • 静岡県裾野IC~富士IC:レーダー式オービス(80km/h制限)
  • 富士ICと愛鷹PA間:半固定式オービス(新設)
  • 袋井ICと小笠PA間:半固定式オービス(新設)

下り線(名古屋方面)の主要設置箇所

  • 御殿場IC付近:固定式オービス
  • 愛鷹PAと富士IC間:半固定式オービス(新設)
  • その他静岡県内山間部:従来型固定式オービス

半固定式オービスは2021年4月に大阪府の阪神高速に初登場した後、熊本県、長野県、茨城県、静岡県、福岡県と徐々にその数を増やしており、2025年春の段階で全国13府県40か所にまで普及していることが確認されています。

 

東名高速での半固定式オービスは、高速道路では制限速度プラス40キロ以上の速度超過で撮影される仕組みとなっており、40キロ以上のスピード違反で捕まった場合、一発で免許停止になる上、罰金を支払わなければならないため十分な注意が必要です。

 

東名高速オービス夜間フラッシュの見分け方

夜間の東名高速道路走行中に光を目撃した場合、その正体を正しく判断することが重要です。オービスのフラッシュと他の光源を区別する方法を詳しく解説します。

 

オービスのフラッシュの特徴

  • 色:強い赤色のフラッシュ
  • 光量:非常に明るく、夜間であれば車内が一瞬で赤く染まるほど
  • 作動条件:速度制限を大幅に超過した車両に対してのみ作動

半固定式オービスのフラッシュ

  • 色:白色のフラッシュ
  • 撮影:カラー写真で撮影可能
  • 作動条件:制限速度プラス40キロ以上の速度超過

オービス以外の白い光の正体
夜間走行中に白い光を目撃した場合、それがオービスのフラッシュである可能性は低く、以下のような原因が考えられます。

  • 他車のヘッドライトの反射
  • 道路上の反射材
  • Nシステムのカメラのフラッシュ
  • 道路工事用の照明設備

これらは速度違反の取り締まりとは関係ありません。

 

東名高速下り線では、特に御殿場IC付近に固定式のオービスが存在し、速度超過車両を自動的に撮影します。このオービスは赤色のフラッシュを発するため、白い光とは明確に区別できます。

 

オービス付近では急ブレーキなど不自然な挙動をするクルマも多いため、特に適切な車間距離と慎重な運転が求められます。

 

東名高速オービス回避より重要な安全運転の心構え

東名高速道路でのオービス対策として最も重要なのは、取締装置を回避することではなく、根本的な安全運転の実践です。現代の交通取締技術の進歩を踏まえた、賢明なドライバーとしての心構えを解説します。

 

速度管理の基本原則
制限速度の遵守は単なる法的義務ではなく、自分と他の道路利用者の安全を守る最も効果的な手段です。特に東名高速の80km/h制限区間では、この速度制限が事故防止のために科学的根拠に基づいて設定されていることを理解する必要があります。

 

最新技術への対応
従来のレーダー探知器に頼った運転は、もはや時代遅れとなっています。半固定式オービスのレーザー計測技術や、移動式オービスの普及により、探知器では対応しきれない状況が増加しています。

 

予防安全の重要性
オービスの設置場所を覚えることよりも、常に適切な速度で走行する習慣を身につけることが重要です。これにより、突然の交通状況変化にも対応でき、事故リスクを大幅に減らすことができます。

 

運転支援技術の活用
近年はAIを活用した運転支援システムや速度アラート機能付きのナビゲーションシステムが普及しています。これらのツールを積極的に活用することで、より安全で快適なドライブを実現できます。

 

長期的な視点での運転
一時的な時間短縮のために速度違反を犯すリスクよりも、安全運転による長期的なメリット(事故回避、違反金の節約、免許の保持)を重視する姿勢が現代のドライバーには求められています。

 

東名高速道路は日本の大動脈として多くの人々に利用されており、一人ひとりの安全運転が全体の交通安全に直結しています。オービスの存在を意識しつつも、それに頼らない自律的な安全運転を心がけることが、真の交通安全につながるのです。