映画「トイ・ストーリー」のウッディとバズ・ライトイヤーがクルマの後方にぶら下がっている光景は、SNSで話題となり全国各地で目撃されています。この人形の取り付けについて、道路交通法第55条第2項では、運転者の視野やハンドル操作を妨げたり、ウィンカー・ナンバープレート・ライト類を隠すような積載方法を禁止しています。
首都圏の警察署交通課担当者によると、「適切な位置と方法であれば、クルマの外に取り付けること自体は違反ではなく、取り締まることは原則としてありません」とのことです。ここでいう「適切な位置と方法」とは、以下の条件を満たすことを指します。
これらの条件に反した場合、道路交通法や道路運送車両法などで定められる項目に該当する可能性があります。
道路交通法第75条の10では「自動車の運転者は、積載している物を転落させ、もしくは飛散させることを防止するための措置を講じなければならない」と定められています。また、道路交通法第71条第4号では「積載している物の転落若しくは飛散を防ぐため必要な措置を講ずること」が義務付けられています。
人形が落下した場合の罰則は以下の通りです。
実際にSNSでは「バッドエンドもありました泣」というツイートとともに、ウッディやバズが道端に落下している様子の写真を投稿しているユーザーも存在します。取り付けが甘いことによって落下し、その落下物によって後続車が事故に巻き込まれた場合、取り付けていた人の過失となり、賠償金を支払わなければなりません。
トイ・ストーリーシリーズ以外にも、スパイダーマンやハルクなど、マーベル・コミック系キャラクターの車外に取り付けるタイプのアクセサリーグッズも販売されています。これらも同様の法的規制の対象となります。
車外装飾品で違反となる主なケースは以下の通りです。
乗車積載方法違反で検挙されると、違反点数1点が累積するほか、普通車で6000円の反則金が科されます。
トイ・ストーリーの人形を安全に取り付けるためには、以下の点に注意する必要があります。
取り付け位置の選定
固定方法の工夫
実際のユーザーからは「ウッディとバズのアクセサリーを初めて見たのは、トラックに取り付けられていたのを見たのが初めてでした。トイ・ストーリーが大好きなので、『可愛い!自分も取り付けたい!』と思い、ネットで調べたらウッディとバズのアクセサリーが売っていたので取り付けました」という声も聞かれます。
トイ・ストーリーの人形を車に取り付けることで、運転者や周囲のドライバーに与える心理的効果についても注目されています。SNSでは「こういうのつけてたら煽り運転なくなりそう?」「子供に見せたら絶対喜ぶやろな」といった声が寄せられています。
ポジティブな効果
ネガティブな効果
一方で、「前を走るクルマにウッディとバズがいた。可愛すぎる」「目が離せなくなった」という声もあり、他のドライバーの注意を引きすぎることで、かえって危険を招く可能性も指摘されています。
また、実際の運転行動への影響として、「写真と同じようにバズとウッディがぶら下がってる車が前を走ってたけど一般道でめちゃくちゃスピード出して煽り運転してた」という目撃証言もあり、装飾品の取り付けと安全運転意識は必ずしも比例しないことが分かります。
車外装飾品を取り付ける際は、見た目の楽しさだけでなく、安全性と法的コンプライアンスを最優先に考慮することが重要です。愛車を自分の好きなキャラクターでデコレーションしたい気持ちは理解できますが、運転の支障や法律上で問題にならない範囲で楽しむことが大切です。