首都高速道路では、2024年11月時点でETC利用率が98.4%に達したことを受けて、料金所のETC専用化を急速に進めています。2022年度時点では35箇所だったETC専用料金所が、2025年度には新たに55箇所追加され、累計90箇所がETC専用となります。これは首都高全体の約180料金所のうち、半数がETC専用化されることを意味しており、現金やクレジットカードでの支払いができない料金所が大幅に増加しています。
参考)https://news.yahoo.co.jp/articles/70980607077a1c4424ac938d71cd41b916e82787
2025年4月上旬から八重洲線が長期通行止めとなり、多くの料金所でリニューアル工事が実施されています。工事が完了した料金所から順次ETC専用入口として運用が開始されており、鈴ヶ森入口、高樹町入口、福住入口、臨海副都心入口、三溪園入口などが2025年5月以降にETC専用化されました。首都高速道路株式会社は2028年春までに、本線料金所など一部を除く入口の料金所をETC専用化することを目指しています。
参考)首都高、2025年度に55箇所の料金所をETC専用化 計90…
2025年10月現在、首都高速道路で現金やクレジットカードが利用できる「一般レーン」または「ETC/一般レーン」は、全180料金所のうち約90箇所に残っています。具体的な一般レーン設置場所は、首都高速道路公式サイトの「路線から出入口を探す」ページで確認できます。主要な路線では、都心環状線、中央環状線、1号上野線、1号羽田線、2号目黒線、3号渋谷線、4号新宿線、5号池袋線などに一般レーンが設置されています。
参考)路線から出入口を探す|首都高ネットワーク案内|首都高ドライバ…
料金精算機が設置されている一般レーンも増加しており、10号晴海線の豊洲料金所などでは、ドライバー自身が料金精算機を操作して支払いを行う方式が導入されています。料金精算機設置レーンは「一般レーン」または「ETC/一般レーン」で運用されており、左ハンドル車のドライバーも利用可能です。ただし、ETC機器等の点検や交通取締り等の場合には、一時的にETC専用レーンが閉鎖され、「一般レーン」として運用される場合もあります。
参考)ETCでのご利用|FAQ|首都高ドライバーズサイト
サポートレーンは、ETC非搭載車が誤ってETC専用料金所に進入してしまった場合に利用する緊急対応用のレーンです。レーンには「サポート」または「ETC/サポート」の2種類があり、「ETC/サポート」の場合はETC搭載車であれば通常のETCレーンと同様に通過できます。サポートレーンにはインターホンが設置されており、係員に状況を説明して誘導を受けながら通過する仕組みになっています。
参考)東京ビジネスカーズ株式会社の会社案内
重要な点として、サポートレーンは現金払い、クレジットカード払い、ETCカード手渡しによる支払いのためのレーンではありません。誤って進入した場合、料金は後日支払う形となり、ETCカードのほか銀行振り込みやコンビニ払いが選択できます。ただし、ETCカード以外の支払い方法の場合、一部区間を除き普通車で原則1,950円が徴収されます。絶対にバックして戻ろうとせず、必ずインターホンで係員の指示を受けることが重要です。
参考)首都高速でよく見るサポートレーンとは・・・
首都高速道路の料金所には、「ETC専用レーン」「ETC/一般レーン」「一般レーン」「ETC/サポートレーン」「サポートレーン」の5種類が存在します。料金体系は利用方法によって異なり、ETC無線通行の場合は距離別料金制が適用されますが、現金払いの場合は一部区間を除いて基本料金(普通車1,950円)が上限料金として適用されます。
参考)料金精算機のご案内|料金・ETC・割引情報|首都高ドライバー…
ETC車載器がない場合でも、「ETC/一般レーン」または「一般レーン」で料金所係員にETCカードを手渡すことで通行料金を支払えます。ただし、この場合は現金利用と同じ料金が適用されるため、ETC無線通行の割引は受けられません。首都高では全180料金所でETCの利用が可能で、127料金所に終日ETC専用レーンが設置されています。
参考)現金でご利用のお客さま|料金・ETC・割引情報|首都高ドライ…
料金精算機が設置されているレーンでは、セルフサービスでの支払いが可能になっており、カメラやマイクを利用した遠隔監視システムも導入されています。耳の不自由な人に対してはモニターを通して手話や筆談による説明も提供されるなど、多様なドライバーに対応した設備が整備されています。
参考)高速の一般レーンはセルフサービスの時代に 首都高が料金精算機…
首都高速道路を現金で利用する際は、事前に目的の料金所に一般レーンが設置されているか確認することが不可欠です。2025年度中にETC専用化される料金所では、工事期間中に入口が通行止めになるケースもあり、迂回ルートを事前に調べておく必要があります。首都高速道路公式サイトでは、路線図から出入口を探す機能や、出入口番号・50音順一覧から検索する機能が提供されており、一般レーン設置状況を確認できます。
参考)https://jta.or.jp/wp-content/uploads/2025/06/20250612_03.pdf
料金所での通行方法として、「ETC/一般レーン」ではクレジットカードを料金所係員に手渡すことも可能ですが、この場合も現金利用と同じ料金が適用されます。仮ナンバー車両で首都高を利用する場合は、事前に首都高公式サイトから「通行申出書」を印刷・記入し、サポートレーンのインターホンで係員に提出する必要があります。料金は後日請求される形となります。
首都高速道路公式サイト - 路線から出入口を探す
こちらのページでは、首都高の各路線と出入口の詳細情報、一般レーン設置状況を確認できます。
今後の展望として、2030年度頃にはすべての料金所がETC専用料金所になる計画が進められています。ETC非搭載車のドライバーは、早めにETC車載器の導入を検討するか、一般レーンが残っている料金所を選んで利用する必要があります。首都高速道路のETC専用化は、料金収受の効率化と渋滞緩和を目的としており、今後もこの流れは加速していくと予想されます。
首都高速道路には都心環状線(C1)、中央環状線(C2)をはじめ、1号上野線、1号羽田線、2号目黒線、3号渋谷線、4号新宿線、5号池袋線、6号向島線、7号小松川線、9号深川線、10号晴海線、11号台場線、湾岸線など多数の路線があります。各路線の料金所情報は、首都高速道路公式サイトの「路線案内」ページで詳しく確認できます。
参考)路線案内|企業情報|首都高速道路株式会社
都心環状線は環状部分が14.8kmで、中央区・港区・千代田区を結んでいます。中央環状線は大井JCTから葛西JCTまで46.9kmで、目黒区、新宿区、板橋区、足立区、葛飾区、江戸川区を結び、葛西JCTで湾岸線に合流します。3号渋谷線は谷町JCTから用賀まで11.9kmで、用賀で東名高速道路に接続します。4号新宿線は三宅坂JCTから高井戸まで13.5kmで、中央自動車道に接続します。
参考)首都高の名前、全部言えるかな? 8号線はどこだ!? 分かれば…
特に注意が必要なのは、4号新宿線の代々木出入口から新宿出入口間にある「参宮橋カーブ」で、首都高屈指の急カーブとして最高速度50km/h規制が設けられています。各ジャンクション(JCT)では分合流が連続していたり、合流・分岐区間が比較的短い箇所もあるため、首都高速道路公式サイトの「JCTの攻略法」動画で事前にルートを確認しておくことをおすすめします。
参考)JCTの攻略法
首都高速道路株式会社 - 路線案内
各路線の詳細な距離、開通年月、ジャンクション情報などが確認できます。
料金・ルート案内機能では、出発地と目的地を入力することで、最適なルートと料金を自動計算してくれます。ETC専用料金所を回避したい場合は、ナビゲーションアプリの設定でETC専用料金所を回避するルート選択が可能になっているサービスもあります。2022年4月には首都高速道路の料金所29カ所が追加され、合計34カ所のETC専用料金所回避に対応したナビアプリも登場しています。
参考)首都高の料金について|料金・ETC・割引情報|首都高ドライバ…
現金利用ドライバーにとって、事前の情報収集と計画的なルート選択が今後ますます重要になってきています。料金所の最新情報は首都高速道路公式サイトやお客様センターで確認できるため、不明な点があれば事前に問い合わせることをおすすめします。
参考)https://jta.or.jp/wp-content/uploads/2025/04/20250407_02.pdf