5代目となる新型ホンダ・シティは、先代モデルから大幅なデザイン変更を受けています。最も注目すべきは、シビックなどと同様のワイドかつ精悍なフロントマスクの採用です。この変更により、従来のシティが持っていた親しみやすさに加えて、よりスポーティで迫力のある印象を与えることに成功しています。
サイドビューについても大きな進化を遂げており、伸びやかで上質感がアップしたデザインが特徴的です。ボディサイズは全長4553×全幅1748×全高1467mmと、先代よりもひと回り大きくなっており、より存在感のあるスタイリングとなっています。
リアセクションでは、厚みを増したフォルムに印象的なコンビネーションランプを組み込んでおり、夜間の視認性向上とデザイン性の両立を図っています。これらの変更により、新型シティは従来のコンパクトセダンの枠を超えた、より洗練されたデザインを実現しています。
新型シティのパワートレインは、多様なニーズに対応するため2つの選択肢が用意されています。ガソリンエンジンモデルには、最高出力122馬力・最大トルク173Nmを発揮する1.0リッターVTECターボエンジンが搭載されており、コンパクトなボディサイズながら十分なパワーを提供します。
このターボエンジンは、ホンダが誇るVTEC技術を採用しており、低回転域から高回転域まで幅広い領域で優れた性能を発揮します。CVTとの組み合わせにより、スムーズな加速と燃費性能の両立を実現しています。
一方、ハイブリッドモデル(e:HEV)では、1.5リッターエンジンにモーターを組み合わせたシステムを採用。このシステムはE-CVTと組み合わされ、優れた燃費性能と静粛性を提供します。特に市街地走行では、モーターによる静かで力強い走りを体感できるのが特徴です。
新型シティの中でも特に注目を集めているのが、スポーティなRSグレードです。このグレードは、ヘッドライトやバンパーをよりスポーティで迫力のあるスタイリングにカスタムしており、標準グレードとは一線を画す存在感を放っています。
RSグレードの外観は、通常のシティよりもアグレッシブなデザインが採用されており、フロントバンパーの形状やグリルデザインが専用仕様となっています。また、専用のアルミホイールやエアロパーツにより、よりスポーティな印象を強調しています。
バンコクオートサロン2024では、このRSグレードのハイブリッドモデルが展示され、多くの注目を集めました。車両価格は83万9000バーツ(約355万円)となっており、日本市場での展開が期待される価格帯に設定されています。
新型シティのインテリアは、外観の進化に合わせて大幅な改良が施されています。キャビン空間の拡大により、先代モデルで好評だった広々とした室内空間がさらに向上しており、4ドアセダンとしての実用性を高めています。
質感の向上も重要なポイントで、より上質な素材の使用や細部の仕上げにこだわることで、プレミアム感のある室内空間を実現しています。機能性の面では、各種操作系の配置が最適化され、ドライバーにとって使いやすいレイアウトとなっています。
センター部には最新のモニターシステムが搭載されており、さまざまな車両情報やエンターテインメント機能を表示できます。このシステムにより、ドライバーは運転に必要な情報を効率的に取得できるほか、快適なドライブを楽しむことができます。
新型シティの日本導入については、SNSを中心に高い期待が寄せられています。「カッコいい!」「デザイン良いじゃん」といったエクステリアに対する称賛の声や、「こういう車こそ日本導入して欲しいなぁ」「日本でも絶対売れると思う!」といった日本展開を望む声が数多く見られます。
日本市場における新型シティの需要は確実に存在すると考えられます。特に、コンパクトセダン市場の縮小が続く中で、スポーティで上質なデザインを持つ新型シティは、新たな選択肢として注目される可能性が高いです。
ホンダが海外生産モデルのWR-Vを日本市場に導入した事例もあり、新型シティの日本導入も決して不可能ではありません。右ハンドル仕様も既に存在しており、技術的な障壁は低いと考えられます。ただし、現時点でホンダからの正式な発表はなく、今後の動向に注目が集まります。
日本市場での成功には、価格設定が重要な要素となるでしょう。タイでの価格を参考にすると、日本での販売価格は300万円台後半から400万円程度になると予想され、この価格帯でどれだけの競争力を持てるかが鍵となります。