トヨタ ハイラックスサーフは2009年に生産終了してから15年以上が経過していますが、SUVブームの中で復活を望む声が高まっています。現在のところ、トヨタから新型サーフの正式な発表はありませんが、海外市場でのSUV需要の高まりや、ランドクルーザーシリーズの好調な売れ行きを考慮すると、復活の可能性は完全に否定できません。
特に注目すべきは、トヨタが近年力を入れているハイブリッド技術やプラグインハイブリッド技術です。もし新型サーフが復活するとすれば、これらの環境技術を搭載した現代的なSUVとして生まれ変わる可能性が高いでしょう。
また、現在のSUV市場では、都市部での使いやすさとオフロード性能を両立したモデルが求められており、サーフの「スタイリッシュSUV」というコンセプトは時代にマッチしています。
4代目ハイラックスサーフ(2002年~2009年)は、「スタイリッシュSUV」をテーマに開発され、先代より一回り以上拡大されたボディサイズを持っていました。
主要スペック一覧
エンジンラインナップ
特に4.0L V6エンジンは2005年のマイナーチェンジで新たに搭載され、AI-SHIFT制御を備えた5速ATと組み合わされていました。このエンジンは現在のランドクルーザープラドにも搭載されている信頼性の高いユニットです。
4代目ハイラックスサーフの最大の特徴は、マルチモード4WDシステムでした。このシステムは以下の特徴を持っていました。
マルチモード4WDの特徴
このシステムにより、2WD走行とオンロードでの常時4WD走行が可能で、ダイヤル式スイッチで簡単に切り替えができました。特にトルセンLSDの採用により、滑りやすい路面でも安定した走行が可能でした。
上級グレードのSSR-Gには、X-REAS(相互連携ショックアブソーバーシステム)が装備され、4輪のショックアブソーバーが油圧で連結されることで、コーナリング時の車体の傾きを抑制し、優れた走行安定性を実現していました。
現在の中古車市場では、ハイラックスサーフは根強い人気を保っています。特に4代目モデルの価格帯は以下のようになっています。
グレード別中古車価格(2025年現在)
特に4.0L V6エンジン搭載モデルは、パワフルな走りと燃費のバランスが良く、中古車市場でも高い人気を誇っています。また、ディーゼルモデルも燃費の良さから一定の需要があります。
年式や走行距離、車両状態によって価格は大きく変動しますが、程度の良い個体は200万円を超える価格で取引されることも珍しくありません。特に最終型の2009年モデルや、特別仕様車の「20thアニバーサリーエディション」「60thスペシャルエディション」は希少価値が高く評価されています。
ハイラックスサーフには、一般的にはあまり知られていない興味深い事実がいくつかあります。
デザインの秘密
4代目サーフのデザインは、トヨタのデザインキーワード「VIBRANT CLARITY(ワクワクする、爽やか)」を具体化したものでした。このコンセプトは、当時のトヨタ車全体に適用されていたデザイン哲学の一部で、サーフはその代表的な成功例とされています。
アメリカンバージョンの存在
SSR-Xには「アメリカンバージョン」という特別なグレードが設定されていました。これは価格を抑えるためにスチールホイールと樹脂製外装パーツを採用したモデルで、本格的なアメリカンSUVの雰囲気を演出していました。
エンジンイモビライザーの先進性
当時としては珍しく、エンジンイモビライザーがSSR-Gに標準装備され、SSR-Xにもオプション設定されていました。これは盗難防止への意識の高さを示しており、現在では当たり前の装備ですが、2000年代初頭では先進的な装備でした。
燃費性能の実力
10.15モードで8.3~8.9km/Lという燃費は、当時の大型SUVとしては優秀な数値でした。特に2.7Lエンジンモデルは、パワーと燃費のバランスが良く、日常使いにも適していました。
現在でも多くのファンに愛され続けているハイラックスサーフ。新型の復活が実現すれば、現代の技術と融合した新たな「スタイリッシュSUV」として、再び多くの人々を魅了することでしょう。