日産自動車は2025年4月22日に開催された「NISSAN START AGAIN 2025」イベントで、新型エルグランドの発売時期を2026年度と正式に発表しました。これは2026年4月から2027年3月までの期間を指しており、具体的な月日については今後の発表を待つ必要があります。
現在の予想では、2026年中盤から2027年上旬の発売が最有力とされています。特に2026年10月から12月頃の販売開始が濃厚で、これは新型車の一般的な発売パターンと一致しています。
発売に向けたスケジュールは以下のように予想されています。
この長期間の開発期間は、15年ぶりのフルモデルチェンジという大きな変革に対応するためのものです。
新型エルグランドの価格帯は500万円からスタートすると予想されています。これは現行モデルよりも大幅な価格上昇を意味しており、日産の高価格帯シフト戦略の一環として位置づけられています。
予想価格帯は以下の通りです。
この価格設定は、トヨタ アルファード/ヴェルファイアの555万円から1065万円という価格帯に対して、より手頃な価格での参入を狙ったものです。特に500万円台での設定により、高級ミニバン市場での競争力を高める戦略と考えられます。
価格上昇の要因としては、第3世代e-POWERシステムの搭載、安全装備の充実、内装の高級化などが挙げられます。しかし、長期的な燃費性能や先進装備を考慮すると、コストパフォーマンスは十分に魅力的なレベルになると期待されています。
新型エルグランドの最大の特徴は、第3世代e-POWERシステムの専用搭載です。このシステムは従来のe-POWERから大幅に進化しており、静粛性と燃費性能の向上を実現しています。
第3世代e-POWERの主な特徴。
予想されるパワートレイン仕様。
この構成により、大型ミニバンでありながら滑らかな加速と優れた燃費性能を両立させています。特に電動4WDシステムのe-4ORCEにより、悪路走破性と安定性も大幅に向上する見込みです。
従来のガソリンエンジンモデルは廃止され、e-POWER専用車として生まれ変わることで、環境性能と走行性能の両立を図っています。
新型エルグランドのデザインは、2023年のジャパンモビリティショーで公開されたコンセプトカー「ハイパーツアラー」の要素を取り入れています。15年ぶりの全面刷新により、従来のイメージを一新したスポーティで洗練されたデザインに生まれ変わります。
外観デザインの特徴。
予想ボディサイズ。
このサイズ感はクラストップレベルであり、室内空間の広さと快適性の向上が期待されています。特にライバルであるアルファードとの差別化を図るため、よりスポーティで都会的な印象を与えるデザインを採用しています。
内装についても高級感を重視した設計となっており、VIP仕様をはじめとする上級グレードでは、さらに豪華な装備が用意される予定です。
新型エルグランドの市場復帰は、日産の経営戦略上極めて重要な意味を持っています。現在の日産は軽自動車やコンパクトカーが販売の中心となっており、一台当たりの利益率向上が課題となっています。
日産の戦略的狙い。
特に注目すべきは、トヨタのアルファード/ヴェルファイアが長期納車待ちとなっている現状です。この機会を狙って新型エルグランドを投入することで、待ちきれないユーザーを取り込む戦略と考えられます。
また、1997年の初代エルグランドは「プレミアムミニバン」市場を開拓したパイオニアでした。新型エルグランドは、その栄光を取り戻すための重要な一手として位置づけられています。
2025年4月に経営トップが交代した日産にとって、新型エルグランドの成功は新体制の実力を示す試金石となるでしょう。15年間の空白期間を経て、再び「キング・オブ・ミニバン」の座を狙える実力を持った新型エルグランドの登場が、日本の高級ミニバン市場に新たな風を吹き込むことが期待されています。
日産エルグランド公式サイトでは最新情報が随時更新されており、発売に向けた詳細情報の発表が待たれています。