センチュリー スポーツ仕様の魅力と特徴を徹底解説

トヨタの最高級セダン「センチュリー」にスポーツ仕様が存在することをご存知でしょうか。TOM'Sが手掛けるコンプリートカーや限定のGRMN仕様など、知られざるハイパフォーマンスモデルの詳細に迫ります。

センチュリー スポーツ仕様の全貌

センチュリー スポーツ仕様の概要
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TOM'S センチュリー

トヨタ公式チューナーが手掛ける3000万円のコンプリートカー

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センチュリーGRMN

豊田章男会長発案の限定スポーツサルーン

ハイブリッドシステム

5リッターV8エンジン+モーターで431馬力を発揮

センチュリー TOM'S仕様の驚愕スペック

トヨタの最高級セダン「センチュリー」をベースとしたTOM'S センチュリーは、まさに日本の匠の技とモータースポーツの融合を体現した究極のスポーツサルーンです。このコンプリートカーは、現行の3代目センチュリー(UWG60型)をベースに、トヨタのオフィシャルチューナーであるTOM'Sが独自のカスタマイズを施したモデルです。

 

パワーユニットには、ベース車と同じ5リッターV型8気筒「2UR-FSE型」エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載し、システム最高出力は431馬力を誇ります。この強力なパワーユニットは、センチュリー本来の上品さを保ちながら、ドライバーが運転を楽しめるスポーティな味付けが施されています。

 

特筆すべきは、排気系に採用された独自のエキゾーストシステム「トムス・バレル」です。このシステムにより、従来のセンチュリーでは味わえない迫力あるエキゾーストサウンドを奏でることができます。また、スロットルレスポンスについても見直しが図られ、より快適で俊敏な走行性能を実現しています。

 

価格は約3000万円と、ベース車の約2倍という高額設定ですが、その価値に見合う特別な仕様となっています。

 

センチュリー GRMN限定モデルの独自性

センチュリーGRMNは、豊田章男会長(当時社長)の発案により生まれた特別なモデルで、「誰もが気持ちいいと感じる走り」を追求した至高のスポーツサルーンです。このモデルは市販化の予定はなく、箱根駅伝のサポートカーとして活躍する姿がテレビ中継で話題となりました。

 

外観面では、ハニカム状のフロントグリルが採用され、センチュリー独特の威厳にスポーティさを加えた特別なデザインとなっています。赤いストライプが入ったフロントスポイラー、サイドスカート、リヤバンパースポイラー、そしてトランクスポイラーといった専用装備が装着されています。

 

足回りでは、標準仕様の225/55R18タイヤから245/45R19へとサイズアップし、BBS製の鍛造ホイールを装着することで、よりスポーティな走行性能を実現しています。パワートレインは基本的にベース車と同じ5リッターV8ハイブリッドシステムを採用していますが、チューニングによってより俊敏な走りを可能にしています。

 

このGRMN仕様は、センチュリーの持つ最高級の品格とGRMNブランドのスポーツ性能を見事に融合させた、まさに一点物の特別なモデルといえるでしょう。

 

センチュリー スポーツ仕様のエクステリア特徴

センチュリーのスポーツ仕様における最も印象的な変化は、そのエクステリアデザインにあります。TOM'S センチュリーでは、フロントフェイスに大胆なカスタマイズが施され、センチュリー独特の威厳にスポーティさを加えた特別なデザインへと変化しています。

 

従来のセンチュリーが持つ「いかにも日本のリムジン」という四角いデザインと、スッキリした平行フロントグリル、そして輝く鳳凰エンブレムから感じられる威厳はそのままに、よりアグレッシブで動的な印象を与えるフロントバンパーやエアロパーツが追加されています。

 

特に注目すべきは、専用のフロントスポイラーとサイドスカートの装着です。これらのエアロパーツは、高速走行時の空力性能を向上させるだけでなく、視覚的にも低重心でスポーティな印象を演出しています。リヤ部分にも専用のバンパースポイラーとトランクスポイラーが装着され、全体的に統一感のあるスポーティなデザインとなっています。

 

また、ホイールについても標準仕様から大幅にサイズアップされ、245/45R19という大径タイヤとBBS製鍛造ホイールの組み合わせにより、よりスポーティで迫力のある足元を演出しています。これらの変更により、センチュリー本来の上品さを保ちながら、確実にスポーツカーとしての存在感を放つ外観となっています。

 

センチュリー スポーツ仕様の内装カスタマイズ

センチュリーのスポーツ仕様では、外観だけでなく内装にも特別な配慮が施されています。TOM'S センチュリーでは、アームレストやドアの内張り、さらにシート地からパイピングにいたるまで、内装のカラーやデザインを自分好みに選択することができる高度なカスタマイズサービスが提供されています。

 

この内装カスタマイズシステムにより、オーナーは思いのままの内装を作り上げることが可能です。従来のセンチュリーが持つ「優れた静粛性と乗り心地のよさ」はそのままに、よりスポーティで個性的な室内空間を演出することができます。

 

特に、シートについては高級感あるレザーシートに加え、スポーツ走行を意識したホールド性の高いデザインが採用されています。また、ステアリングホイールやシフトノブなどの操作系パーツにも、スポーツ仕様らしい特別な素材や形状が採用されており、ドライバーの運転意欲を高める工夫が随所に見られます。

 

さらに、メーターパネルやインフォテインメントシステムについても、スポーツ走行に対応した表示機能や操作性の向上が図られており、単なる高級車から「運転を楽しむ」ための特別な空間へと進化しています。

 

センチュリー スポーツ仕様の市場価値と将来性

センチュリーのスポーツ仕様は、その希少性と特別な性能により、自動車市場において独特な位置を占めています。TOM'S センチュリーの価格は約3000万円と、ベース車の約2倍という高額設定ですが、その価値は単なる価格以上のものがあります。

 

まず、製造台数の限定性が挙げられます。TOM'Sが手掛けるコンプリートカーは、一台一台が職人の手により丁寧に仕上げられるため、大量生産は不可能です。また、センチュリーGRMNに至っては市販化の予定がなく、まさに一点物の存在となっています。

 

中古車市場においても、センチュリーは「新車価格を考えるとユーカーの相場はお買い得」とされており、特にスポーツ仕様については将来的な価値の上昇が期待されています。国産車の最高峰であるセンチュリーをベースとしたスポーツモデルは、日本の自動車文化における貴重な存在として、コレクターズアイテムとしての価値も高まっています。

 

また、ハイブリッド技術の進歩により、従来のV12エンジンからV8ハイブリッドシステムへの移行が行われましたが、これにより環境性能と走行性能の両立が実現されており、将来的な規制強化にも対応できる仕様となっています。

 

今後、電動化がさらに進む自動車業界において、センチュリーのスポーツ仕様は日本の伝統的な高級車文化と最新技術の融合を体現する貴重なモデルとして、その価値はますます高まっていくと予想されます。