レズバニ・レトロとは|新ブランド誕生の背景と独自のカスタムコンセプト

アメリカの新興メーカー「レズバニ」が立ち上げた新サブブランド「レズバニ・レトロ」。過去のアイコニックなレーシングカーと現代技術を融合させた独自のコンセプトで、ポルシェ愛好家の心を掴む新たなカスタムカルチャーを展開しています。このブランドは一体どのような魅力を持っているのでしょうか?

レズバニ・レトロとは

レズバニ・レトロの3つの特徴
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クラシックと現代の融合

1970年代のレーシングカーのノスタルジックなデザインに、最新のプラットフォームと利便性を組み合わせた独自のコンセプト

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カスタマイズ専門ブランド

顧客が持ち込んだポルシェ911をベースに、オーダーメイドのレトロスタイルへと改造する新しいサブブランド

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限定生産の希少性

第一弾モデル「RR1」は世界限定50台のみの生産で、特別なカスタムカーとしての価値を提供

レズバニ・レトロの誕生背景とブランドコンセプト

レズバニ・レトロは、2024年4月にアメリカ・カリフォルニア州に本拠を置くレズバニモーターズが立ち上げた新しいサブブランドです。レズバニモーターズは2014年にフェリス・レズバニ氏によって創業され、スーパーカー「ビースト」や装甲SUV「タンク」などユニークな車両を手がけてきた新興自動車メーカーとして知られています。
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このサブブランドの最大の特徴は、過去のアイコニックなレーシングカーからインスピレーションを得たデザインに特化している点です。現代のプラットフォームと利便性を保ちながら、クラシックなノスタルジックデザイン要素を融合させることで、過ぎ去った時代のエッセンスを現代に蘇らせることを目指しています。特に1970年代のポルシェ935などのレーシングカーが持つレトロな魅力と、最新テクノロジーを組み合わせた独自のカスタムコンセプトが評価されています。
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レズバニ・レトロは単なる「車種」ではなく、デザインハウスとしてのサブブランドという位置づけで、顧客が所有するポルシェ911を持ち込み、それをレトロスタイルへとコンバートする独自のビジネスモデルを採用しています。
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レズバニ・レトロ第一弾モデル「RR1」の特徴

レズバニ・レトロブランドの第一弾として2024年4月16日に発表されたのが「RR1」です。このモデルは、ポルシェの現行型911(992世代)をベースに、1970年代のポルシェ935「モビーディック」を彷彿とさせるレトロなデザインへと大幅に改造されたカスタムカーです。
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RR1の外観は、フロントフェンダー上にエア抜きのルーバーを配置し、リアには大きく張り出したフェンダーとLEDライトバーを装備しています。ボディ素材にはカーボンファイバーを使用し、全長4700mm×全幅1887~1962mm×全高1296mmというサイズになっています。特徴的なのは、911のお馴染みの丸いライトから鋭い四角形のライトへと換装され、愛嬌あるデザインから鋭い印象へと変貌している点です。
参考)https://ameblo.jp/bank-jp/entry-12852481096.html

マルティーニ・レーシングを彷彿とさせる白、青、赤の美しいレーシングカラーリングを纏い、ボンネットとドアにはゼッケン「1」があしらわれているのも魅力です。リアセクションも大幅に変更され、大きなボディ一体型ウイングが装着されています。
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レズバニ・レトロのカスタム仕様とベース車両の選択肢

レズバニ・レトロRR1には、ベース車両の違いによって複数のバリエーションが用意されています。エントリーモデルの「RR1 550」は911カレラSをベースとし、最大550馬力を発生させます。ミドルグレードの「RR1 565」は911 GT3をベースとし、565馬力を発揮します。
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最上位モデルの「RR1 750」は911ターボSをベースとし、3.8リッター6気筒ツインターボエンジンを搭載して760馬力を発生します。この最上位モデルは、公道走行可能な仕様を選ぶと出力は715馬力に制限されますが、サーキット走行専用バージョンであれば750馬力のフルパワーを発揮します。0-96km/h加速はわずか2.0秒という驚異的な性能を持っています。
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トランスミッションは、モデルによって6速マニュアルトランスミッションまたはPDK(ポルシェ・ドッペルクップルング)を選択可能で、駆動方式もベース車両に応じて後輪駆動またはAWDが採用されています。
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レズバニ・レトロの価格と購入方法

レズバニ・レトロRR1のコンバージョン価格(改造費用のみ)は195,000ドル(日本円で約3000万円)からとなっています。この価格にはベース車両である911本体の費用は含まれていないため、総額ではポルシェ911の車両代金をプラスする必要があります。例えば911ターボSをベースとする場合、ベース車両だけで約3000万円以上かかるため、総額は6000万円を超える計算になります。
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興味深いのは、当初発表された最初の5台限定のお試し価格は149,000ドル(約2300万円)と設定されていましたが、6台目以降は価格が上昇する仕組みでした。予約には500ドル(約7万8000円)の申込金が必要で、他の高級カスタムブランドと比較すると破格の安さです。
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生産台数はわずか50台に制限されており、完成車を販売すると法的な問題が生じるため、あくまでも顧客が持ち込んだ車両をカスタムするというスタンスを取っています。オプションとしてセンターロックホイール、クーリング強化パーツ、ブレンボ製強化ブレーキ、ロールケージ、レーシングハーネス、軽量ポリカーボネート製ウィンドウなどが用意されています。​

レズバニ・レトロが自動車カスタム市場にもたらす新潮流

レズバニ・レトロの登場は、ポルシェのカスタマイズ市場に新しい風を吹き込んでいます。従来のポルシェカスタムブランドは、近未来的なデザインや極限のパフォーマンス追求が主流でしたが、レズバニ・レトロは「レトロフューチャー」という独自のアプローチを採用しています。
参考)https://intensive911.com/german-car-brand/porsche/326066/

実際、レズバニは当初、RR1をより近未来的な外観でプレビューしていましたが、その後「大人の事情」によってレトロ路線へと方向転換しました。この変更は結果的に、1970年代のレーシングカーに憧れを持つ世代のポルシェ愛好家に強く訴求することになりました。
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レズバニのカスタムビジネスモデルは、顧客の既存車両を改造するという形式を取ることで、完成車メーカーとしての規制を回避しながら、オーダーメイドの特別な車両を提供できる点が革新的です。この手法は、今後の自動車カスタム業界において新たなビジネスモデルの参考になる可能性があります。​
また、レズバニモーターズは装甲SUVや防弾仕様車など、ニッチな市場に特化した車両開発で知られており、レズバニ・レトロもまた、「普通のポルシェでは満足できない」富裕層向けの限定的な市場を狙った戦略的な製品です。世界限定50台という希少性は、投資対象としての価値も高める要素となっています。
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レズバニ・レトロRR1の詳細な仕様とデザインコンセプトについて(intensive911.com)
レズバニ・レトロの具体的なカスタム内容やデザイン哲学について詳しく解説されています。

 

レズバニモーターズの企業戦略と新ブランド立ち上げの背景(response.jp)
レズバニが新サブブランドを立ち上げた経緯とブランド戦略について詳細な情報が掲載されています。

 

レズバニRR1の世界初公開レポート(motor-fan.jp)
レズバニRR1が初めて公開された際の詳細なレポートと、デザインの変遷について解説されています。