一般に「プリウスの自動車税」と呼ばれるものは、毎年4月1日時点で普通自動車を所有している人に課される自動車税種別割を指します。都道府県が課税する税金であり、車検のタイミングではなく、原則として毎年1回納めます。プリウスは軽自動車ではないため、排気量に応じて税額が決まる登録車の区分です。
ここで注意したいのは、購入時や車検時に支払う税金と、自動車税種別割を混同しないことです。購入・登録時には消費税や登録関係費用がかかり、車検時には自動車重量税と自賠責保険料などが発生します。一方、自動車税種別割は所有を続ける限り毎年度かかる税金です。車の維持費を考えるときは、燃料代だけでなく、この年額固定に近い負担も見落とせません。
現行型の60系プリウスには、1.8LハイブリッドのUグレードと、2.0Lハイブリッド、2.0Lプラグインハイブリッド車があります。1.8Lは総排気量1,797cc、2.0L系は1,986ccで、いずれも「1.5L超から2.0L以下」の排気量帯に入ります。したがって、2019年10月1日以降に初回新規登録された車であれば、通常の年額は原則36,000円です。トヨタ プリウス公式サイト
プリウスは世代によって排気量が異なり、さらに2019年10月の自動車税制改正前後で標準税率が変わっています。そのため、「プリウスなら年額36,000円」と一律に判断するのは正確ではありません。車検証の「初度登録年月」「総排気量」「型式」を確認してから税額を見積もることが大切です。
たとえば、20系・30系の主力モデルには1.8L車が多く、50系や60系にも1.8Lまたは2.0Lのモデルがあります。これらは排気量帯としては同じ1.5L超から2.0L以下に該当しますが、初回登録が2019年9月30日以前か、2019年10月1日以後かで通常税額が異なります。前者は39,500円、後者は36,000円が基準です。現行プリウスの1.8L・2.0Lはともに1.5L超から2.0L以下に該当するため、標準税率上は同額になります。
参考)https://www.pref.tochigi.lg.jp/b58/documents/20260331155229.pdf
| 主なプリウスの区分 | 総排気量の目安 | 通常の自動車税種別割 |
|---|---|---|
| 10系・20系などの1.5L車 | 1.0L超~1.5L以下 | 2019年9月以前の登録車は34,500円、2019年10月以後の登録車は30,500円 |
| 30系・50系などの1.8L車 | 1.5L超~2.0L以下 | 2019年9月以前の登録車は39,500円、2019年10月以後の登録車は36,000円 |
| 60系プリウス U | 1,797cc | 2019年10月以後の登録車の標準税率は36,000円 |
| 60系プリウス G・Z | 1,986cc | 2019年10月以後の登録車の標準税率は36,000円 |
| 60系プリウス PHEV | 1,986cc | 2019年10月以後の登録車の標準税率は36,000円 |
税額表の「1.5L超から2.0L以下」は、排気量がちょうど2.0Lまでという意味です。プリウスの2.0Lモデルの総排気量は1,986ccであり、2,000ccを超えません。そのため、2.0L超から2.5L以下の高い税率区分には入りません。購入前にグレードごとの維持費を比較する際も、少なくとも自動車税種別割については、現行の1.8Lと2.0Lで基本年額に差がない点は覚えておくとよいでしょう。
参考)プリウスの税金はいくら?税金の種類や重課税、節約方法を徹底解…
ハイブリッド車であるプリウスは、環境性能を理由とした優遇の対象になることがあります。ただし、優遇制度の名称と対象税目を分けて理解することが重要です。自動車税種別割に関係するのはグリーン化特例であり、基本的には新車として新規登録した翌年度分の税額を軽減する制度です。毎年ずっと同じ減税が続く制度ではありません。
新車登録したプリウスが当該年度の性能要件を満たしてグリーン化特例の対象になれば、翌年度の自動車税種別割が軽減されることがあります。近年のプリウスに関する案内では、通常36,000円の区分に対して75%軽減が適用される場合、翌年度の税額は9,000円という計算になります。ただし、対象要件・適用期間・車両の仕様は税制改正で変わり得るため、契約時には販売店の見積書、メーカーの減税・補助金案内、自治体の案内で対象可否を必ず確認してください。
参考)トヨタ プリウス
2026年4月以降の購入を検討するなら、環境性能割が廃止された点も把握しておきましょう。環境性能割は自動車を取得した際、取得価額に対して環境性能に応じてかかる仕組みでしたが、2026年3月31日をもって廃止されました。これは毎年の自動車税種別割がゼロになるという意味ではなく、あくまで購入・取得に伴う税の扱いが変わったものです。トヨタ エコカー減税・環境性能割・グリーン化特例の案内
参考)トヨタ エコカー対象車
長く乗ったプリウスでは、初度登録から13年を超えたときの重課も重要な確認事項です。自動車税種別割には、環境負荷への配慮から、ガソリン車などで新車新規登録から一定年数を経過した車の税率を重くする仕組みがあります。通常、ガソリン車・ハイブリッド車は初度登録から13年を超えると、原則として概ね15%の重課が適用されます。
ただし、すべての旧型プリウスが同じ日に重課されるわけではありません。判定の起点は中古で買った日ではなく、車検証に記載された初度登録年月です。たとえば、2013年に新車登録されたプリウスを2026年に中古購入したとしても、税制上の経過年数は2013年から数えます。中古車の購入価格だけでなく、翌年度以降の自動車税種別割も含めて総額を比較する必要があります。
一方で、電気自動車や燃料電池自動車、天然ガス自動車などは重課の対象外とされる区分がありますが、一般的なハイブリッド車であるプリウスは、電気のみで走るEVとは制度上の扱いが異なります。「ハイブリッドだから13年超でも重課されない」とは考えず、納税通知書や自治体の税額表を確認しましょう。税額の目安として、通常36,000円の区分に約15%の重課がかかる場合は、おおむね41,400円程度になります。正確な課税額は対象年度の都道府県の通知で確認してください。
自動車税種別割は、原則として毎年4月1日の所有者に1年分が課税されます。多くの都道府県では5月上旬ごろに納税通知書が送付され、納期限は5月末日とされるのが一般的です。ただし、納期限が土日祝日と重なる場合や地域の運用により日程が変わることがあるため、届いた通知書の記載を優先してください。支払い方法は、金融機関やコンビニエンスストアのほか、地方税統一QRコードを利用するスマートフォン決済やクレジットカード納付など、自治体により選べる方法があります。
年度途中でプリウスを新規登録した場合は、登録した月の翌月から翌年3月までを月割りで納めるのが基本です。反対に、年度途中で売却や廃車にした場合の還付の有無・取り扱いは、登録抹消の種類や都道府県によって確認が必要です。少なくとも「4月1日に所有していたから、その年の負担がゼロになる」とは限りません。売却予定があるなら、4月1日をまたぐ前後での名義変更や抹消登録の時期を、買取店・販売店と具体的に確認することが欠かせません。
プリウスの維持費を比較するときは、自動車税種別割だけで判断せず、走行距離、燃料単価、任意保険、駐車場代、タイヤや補機バッテリーを含む消耗品、車検費用まで年間で合算しましょう。現行プリウスの1.8Lと2.0Lは自動車税種別割が同額でも、グレードによって車両価格、タイヤサイズ、任意保険料、燃費、装備が異なります。税金が同額という一点だけでグレードを決めるより、自分の年間走行距離と必要装備を基準に総保有コストで選ぶことが、車好きにとっても納得度の高い選択につながります。

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