2012年6月に生産終了となった三菱パジェロミニの復活が現実味を帯びてきています。生産終了から13年が経過した現在でも、中古車市場では高い人気を維持しており、復活を望むファンの声は絶えません。
軽SUV市場の盛り上がりが復活の大きな要因となっています。スズキ・ジムニーの大ヒットにより、本格的な軽クロスカントリー車への需要が再び高まっており、三菱としても見逃せない市場となっています。
また、三菱が2023年に発売した「デリカミニ」の成功も、パジェロミニ復活への追い風となっています。軽自動車でありながら本格的なSUVテイストを持つデリカミニのヒットは、パジェロミニにも同様の成功の可能性を示唆しています。
初代パジェロミニは1994年の登場から2012年まで、約18年間にわたって販売された人気モデルでした。発売から5年で39万6459台という販売台数を達成し、軽自動車市場を席巻した実績があります。
新型パジェロミニは、三菱と日産の軽自動車合弁会社「NMKV」が開発する最新プラットフォームを採用する見込みです。これは現行の三菱「eKワゴン」「eKスペース」や日産「デイズ」「ルークス」と共通のプラットフォームで、初代・2代目の独自構造から大きく転換することになります。
エンジンは660cc直列3気筒自然吸気エンジンと、最高出力64PSを発揮する660cc直列3気筒ターボエンジンの2種類がラインアップされる予定です。注目すべきは、マイルドハイブリッドシステムの採用です5。
マイルドハイブリッドシステムの詳細仕様。
駆動方式は従来のFRベースからFFベースに変更され、より軽快な走りを実現します。4WDシステムも用意され、悪路走破性も確保されます5。
新型パジェロミニは、三菱の最新デザイン言語「ダイナミックシールド」を採用します。力強さと洗練されたスタイリングを融合させたデザインで、フロントグリルやフェンダーにその特徴が現れます5。
最も大きな変更点は、従来の3ドアから5ドアへのボディタイプ変更です。これにより乗降性や使い勝手が大幅に向上し、より実用的な車両となります5。
予想ボディサイズ。
LEDデイタイムランニングランプが採用され、明るくクリアな光を放ちながら省エネルギー性と長寿命を実現します。外観もより洗練された印象を与えることができます5。
安全装備では、予防安全技術「e-Assist」と最新の運転支援システム「MIパイロット」が搭載される予定です。衝突回避支援や車線逸脱警告などの機能により、安全運転をサポートします5。
新型パジェロミニの発売時期については、2025年説と2026年説が存在します。多くの情報源では2025年内の発売を予想していますが、開発スケジュールの変更により2026年にずれ込む可能性もあります。
2025年発売説の根拠。
価格については、現在の軽SUV市場の動向を考慮すると、以下のような設定が予想されます。
競合するスズキ・ジムニーが162万円~190万円程度であることを考慮すると、競争力のある価格設定になると予想されます。
パジェロミニの復活は、軽自動車業界、特に軽SUV市場に大きな影響を与えると予想されます。現在、本格的な軽クロスカントリー車はスズキ・ジムニーがほぼ独占状態にあり、パジェロミニの参入により健全な競争が生まれることが期待されます。
三菱の軽自動車事業にとっても、パジェロミニの復活は重要な意味を持ちます。デリカミニに続く第二の柱として、ブランドイメージの向上と販売台数の拡大に貢献する可能性があります。
また、パジェロミニの復活は、本家パジェロの復活への期待も高めています。SUVブームが続く中、三菱が再びSUVメーカーとしての地位を確立する契機となるかもしれません。
軽自動車の電動化が進む中、マイルドハイブリッドシステムを搭載した新型パジェロミニは、環境性能と走行性能を両立した新しい軽SUVのスタンダードを示すことになるでしょう。
パジェロミニの復活により、軽自動車ユーザーの選択肢が広がり、より多様なニーズに応える市場が形成されることが期待されます。特に、アウトドアレジャーを楽しむユーザーにとって、ジムニー以外の選択肢が生まれることは大きなメリットとなるでしょう。