日産NV3500の北米での新車価格は、グレードと仕様により大きく異なります。最も手頃なNV2500ハイルーフSV6は約350万円(3万6760ドル)からスタートし、最上級のNV3500 SLでは約383万円(3万3590ドル)となっています。
価格設定の詳細を見ると、以下のような構成になっています。
これらの価格は、同クラスの商用車と比較しても競争力があり、特に12人乗りという大容量を考慮すると、コストパフォーマンスは非常に優秀です。ただし、これらは北米での価格であり、日本への輸入を考慮すると、輸送費や関税、登録費用などが追加で必要になります。
日本国内での日産NV3500の中古車市場は非常に限定的ですが、輸入車として一定の需要があります。2023年には、カスタムされた2014年製のNV3500 SLが北米のオークションサイト「Cars and Bids」で4万4714ドル(約584万円)という高額で落札されました。
この高額落札の背景には、以下の要因があります。
買取相場については、年式や走行距離、車両状態によって大きく変動しますが、一般的に輸入車特有の価値の下がりにくさがあります。特に商用車としての実用性と、アメリカンスタイルの独特な魅力を併せ持つNV3500は、コレクターズアイテムとしての価値も期待できます。
日産NV3500の最大の特徴は、その圧倒的なサイズにあります。全長6111mm×全幅2029mm×全高2131-2667mmという巨大なボディは、トヨタ・グランエースをも上回る存在感を誇ります。
サイズ別の価格設定と特徴。
スタンダードルーフモデル
ハイルーフモデル
最上級グレードのSLでは、レザーシート、前後オートエアコン、ナビゲーション機能付きのNissan Connect Rなど、プレミアムな装備が標準装備されています。これらの豪華装備により、商用車でありながら乗用車レベルの快適性を実現しています。
日産NV3500は北米専用モデルのため、日本で購入するには個人輸入または輸入車販売店を通じた購入が必要です。輸入に関わる費用は車両価格に加えて以下が必要になります。
輸入関税と諸費用
購入ルートの選択肢
日本での使用を考慮すると、車幅2m超のため、駐車場の確保や道路交通法の制限(大型免許の必要性など)も検討する必要があります。また、右ハンドル仕様は存在しないため、左ハンドルでの運転に慣れる必要があります。
日産NV3500を日本で維持する場合、通常の車両とは異なる特別な考慮が必要です。5.6リッターV8エンジンを搭載するモデルでは、燃費は市街地で約6-8km/L程度と予想され、燃料費は月間相当な金額になります。
年間維持費の概算
日本での実用性の課題
一方で、大人数での移動や大型荷物の輸送には圧倒的な優位性があり、イベント会社やレンタカー業界では高い需要が期待できます。また、その希少性から、カーイベントやSNSでの注目度は非常に高く、ビジネス用途での宣伝効果も期待できます。
日産NV3500は、価格面では決して安価ではありませんが、その圧倒的なサイズと機能性、希少性を考慮すると、特定の用途やコレクション目的では十分に価値のある投資と言えるでしょう。購入を検討する際は、維持費や実用性も含めた総合的な判断が重要です。