2025年現在、日本で購入できる新車の中で最も安い車は、ダイハツ「ミライース」とトヨタ「ピクシスエポック」です。両車種とも車両本体価格は86万200円からとなっており、まさに日本一安い車の座を分け合っています。
ミライースは、ダイハツが調達・設計・物流・生産の全部門で一丸となって低コスト化を実現した軽自動車です。大胆な軽量化によってWLTCモードで25km/Lという優秀な燃費性能を達成しており、購入価格だけでなく維持費も抑えることができます。
一方のピクシスエポックは、実質的にミライースのOEM供給を受けたトヨタブランドの軽自動車です。車体の軽量化や消費電力の低減など、低燃費化への様々な取り組みが反映されており、2WDのWLTCモード燃費は25.0km/Lを実現しています。
両車種とも最小回転半径が4.4mと小回りが利くため、運転に不慣れな方でも安心して運転できる設計となっています。
軽自動車カテゴリーでの価格ランキングTOP5を詳しく見ていきましょう。
1位:ダイハツ「ミライース」・トヨタ「ピクシスエポック」(86万200円~)
両車種は実質的に同一車両で、前後乗員間距離910mm、室内高1,240mmを確保し、後部座席でも快適に過ごせる設計です。
3位:スズキ「アルト」(94万3,800円~)
アルトの特徴は、スズキセーフティサポートが全車標準装備されている点です。ミライースやピクシスエポックが先進安全技術を省いたグレードで価格を抑えているのに対し、アルトは安全性を重視した設定となっています。
4位:スバル「プレオプラス」(97万200円~)
ミライースのOEMモデルですが、スマートアシストIIIを全車標準装備としているため、ベースモデルより若干高額になっています。
5位:マツダ「キャロル」(99万8,800円~)
アルトのOEMモデルで、UVカットガラスをフロントガラスとフロントドアに採用している点が特徴です。
これらの価格差は主に安全装備の有無によるもので、最安グレードでは10万円以上の差が生じています。
軽自動車以外で日本一安い車を探すと、コンパクトカー部門ではトヨタ「ヤリス」が最有力候補となります。ヤリスはスポーティなデザインと経済性を両立させた欲張りなモデルで、普通車でありながら優れたコストパフォーマンスを実現しています。
続いてトヨタ「アクア」が第2位にランクインしています。アクアはハイブリッド専用車として、WLTCモード燃費29.3~34.6km/Lという驚異的な燃費性能を誇ります。新車価格は214.6万円~283.7万円で、自動車税は年額3万500円となっています。
第3位のホンダ「フィット」は172万円~284.7万円の価格帯で、WLTCモード燃費16.0~30.2km/Lを実現しています。コンパクトなボディながら広々とした室内空間を確保し、シートアレンジも豊富なため実用性が高い車種です。
これらのコンパクトカーは軽自動車と比較すると価格は高くなりますが、普通車としての走行性能や安全性能、室内空間の広さなどを考慮すると、非常にコストパフォーマンスに優れた選択肢といえます。
車の真のコストを考える際は、購入価格だけでなく維持費も重要な要素です。軽自動車が日本一安い車として人気な理由は、購入価格の安さに加えて維持費の安さにもあります。
軽自動車の維持費メリット
燃費性能においても、ミライースやピクシスエポックの25km/Lという数値は、ガソリン価格が高騰する現在において大きなメリットとなります。年間1万キロ走行した場合、燃費20km/Lの車と比較して年間約2万円のガソリン代節約が可能です。
さらに、軽自動車は車検費用も普通車より安く抑えられる傾向があります。重量税の差額に加え、部品代や工賃も比較的安価なため、2年に1度の車検費用を大幅に削減できます。
日本一安い車を購入する際には、表示価格以外の費用についても十分に検討する必要があります。特に最安グレードの車両では、後から必要になる装備やオプションによって総額が大きく変わる可能性があります。
最安グレードで省略されがちな装備
ミライースの最安グレード「B」では、ホイールキャップなしのスチールホイールを採用し、ボディカラーも3色に限定されています。これらは主にビジネスユースを想定した仕様のため、個人使用では物足りなく感じる場合があります。
また、新車購入時には車両本体価格以外に以下の諸費用が必要です。
これらの諸費用は軽自動車でも15~20万円程度必要となるため、総額での予算計画が重要です。さらに、最安グレードから実用的なグレードにアップする場合の価格差も事前に確認しておくことをお勧めします。
中古車市場では、これらの日本一安い車の中古車価格も非常に魅力的です。フィットの中古価格は14.4万円~300万円、アクアは26万円~339万円となっており、さらなるコスト削減を求める方には中古車という選択肢も有効です。