車のダッシュボードの上に物を置く行為は、実は道路交通法に抵触する可能性があります。特に運転者の視界を妨げる位置に物を置いた場合、安全運転義務違反として取り締まりの対象となることがあります。
具体的には、以下のような物の配置が問題となります。
道路交通法第70条では「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の周囲の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」と規定されており、視界を妨げる物の配置はこの条文に違反する可能性があります。
違反が認められた場合、普通車で6,000円の反則金と違反点数1点が科せられることがあります。安全運転のためにも、ダッシュボードの上には物を置かないことが推奨されます。
ダッシュボードの上は、フロントガラス越しに強い紫外線を浴び続けるため、日焼けによる劣化が深刻な問題となります。特に夏場の車内温度は60度を超えることもあり、樹脂製のダッシュボードには大きなダメージを与えます。
日焼けによる主な劣化症状。
効果的な日焼け対策方法。
サンシェードの活用
駐車時にフロントガラスにサンシェードを設置することで、直射日光を遮断できます。折りたたみ式や吸盤式など、様々なタイプが市販されています。
専用保護剤の使用
ダッシュボード専用の保護剤を定期的に塗布することで、紫外線からの保護効果が期待できます。艶出し効果のある製品も多く、見た目の美しさも保てます。
ダッシュボードマットの設置
完全に日焼けを防ぎたい場合は、専用のダッシュボードマットを敷くことが最も効果的です。車種専用設計の製品を選ぶことで、フィット感も良好です。
駐車場所の工夫
可能な限り屋根付きの駐車場や日陰を選ぶことで、根本的な日焼け対策となります。
ダッシュボードの上は埃が蓄積しやすく、定期的な清掃が必要な箇所です。適切な掃除方法を実践することで、美観を保ち、機能性も維持できます。
日常的な清掃方法
マイクロファイバークロスを使用した乾拭きが基本です。週に1回程度の頻度で埃を除去しましょう。静電気防止効果のあるクロスを使用すると、埃の再付着を防げます。
定期的な水拭き清掃
月に1回程度、固く絞った布で水拭きを行います。樹脂製のダッシュボードは水に強いため、軽い汚れであれば水拭きで十分に除去できます。
専用クリーナーの使用
頑固な汚れや手垢が付着した場合は、ダッシュボード専用クリーナーを使用します。以下の手順で清掃を行います。
清掃時の注意点
ダッシュボードの上に付いたキズは、車の美観を大きく損なう要因となります。キズの種類に応じた適切な修復方法と予防策を理解することが重要です。
キズの種類と修復方法
浅いキズ(表面のみ)
深いキズ(樹脂まで達している)
プロによる修復
深いキズや広範囲のダメージの場合は、専門業者への依頼が確実です。費用は1万円から3万円程度が相場となります。
キズ予防対策
夏場の車内では、ダッシュボードの上の温度が80度を超えることもあり、これは卵が焼けるほどの高温です。この極端な温度変化は、ダッシュボード自体だけでなく、車内の他の部品にも悪影響を与える可能性があります。
高温による影響
効果的な温度管理方法
換気システムの活用
エンジン始動前に窓を開けて熱気を逃がし、エアコンの外気導入モードで車内温度を下げます。
遮熱フィルムの施工
フロントガラスに遮熱フィルムを貼ることで、車内への熱の侵入を大幅に削減できます。ただし、可視光線透過率70%以上の製品を選ぶ必要があります。
駐車時の工夫
温度計の設置
ダッシュボード上に小型の温度計を設置することで、実際の温度を把握し、適切な対策を講じることができます。
この温度管理は、ダッシュボードの寿命を延ばすだけでなく、車内の快適性向上と安全性確保にも直結する重要な要素です。特に高級車や輸入車では、ダッシュボードの交換費用が数十万円に及ぶこともあるため、予防的なメンテナンスが経済的にも重要となります。
定期的な温度チェックと適切な対策により、愛車のダッシュボードを長期間美しく保つことが可能です。また、これらの対策は燃費向上にも寄与するため、環境面でもメリットがあります。